※この記事は、2024年3月に更新しました。
「ルーシーおばさんが言ってた。どんな人にも必ずいい面がある」
モフモフ毛皮のクマさんが大騒動を起こす映画『パディントン』の続編『パディントン2』が、NHKのBSでテレビ放送されます。
この記事では、『パディントン2』のあらすじとDVDの発売状況をご紹介。
また、本作は内容こそ子供さん向けですが、実は映画マニアがよろこぶパロディが満載です。合わせてお伝えします。
映画『パディントン2』NHK BSでのテレビ放送(2024)はいつ?
『パディントン2』は2017年のイギリス・フランス合作映画。
無実の罪を着せられ、刑務所に入れられたクマのパディントンが、真犯人をつかまえようとするファミリー映画です。
映画『パディントン2』概要 | |
---|---|
原題 | Paddington 2 |
製作 | 2003年 |
製作国 | イギリス、フランス |
上映時間 | 103分 |
監督 | ポール・キング(『Wonka』) |
原作 | マイケル・ボンド「くまのパディントン」 |
出演 |
ベン・ウィショー(声)、ヒュー・グラント、ブレンダン・グリーソン |
23:00 ~ 翌1:14
前日の3月5日(火)23時半からは、1作目の『パディントン』も放送されます。2日続けて見るのがおすすめ!
※ NHK BSの放送は、字幕スーパーです。
I have made lots of new friends since moving to London. #Paddington2 pic.twitter.com/GypdhdW8X0
— Paddington (@paddingtonbear) November 12, 2017
(出典:Paddington on X)
映画『パディントン2』あらすじ
ロンドンのノッティング・ヒル地域。
“紳士なクマ”パディントンは、ブラウン家の人々と家族のように暮らしています。
ある日のこと。
育ての親であるルーシー叔母さんへのプレゼントを探していたパディントンは、アンティークショップで素敵な品物を見つけます。それは、ロンドンの観光スポットが紹介されている、「とび出す絵本」でした。
そこで、パディントンは窓ふきのバイトをして、絵本を買うお金を貯めようとします。
ところが、ある日の夜。
「とび出す絵本」が、お店から盗まれます。泥棒を追いかけたパディトンは、逆に疑いをかけられ、刑務所に入れられてしまうのです。
I am most pleased to introduce my new friend, Mr Knuckles McGinty. #Paddington2 pic.twitter.com/Lbs2p6O632
— Paddington (@paddingtonbear) November 1, 2017
(出典:Paddington on X)
刑務所には、他の囚人たちが怖れるナックルズ(ブレンダン・グリーソン)という、おっかないシェフがいました。パディントンは、ナックルズを怒らせてしまいますが・・・
ちなみに、『パディントン2』の通常版は、DVDとブルーレイのセット売りになっています。ピンバッジ付きの限定商品は、現在売切れ中です。
『パディントン2』映画好きの大人も楽しめる、パロディ要素満載!
『パディントン2』には、映画好きが見たらわかるようなパロディがたくさん出てきます。おもなものをご紹介します。
① TVドラマ『Mr.ビーン』
パディントンが最初にバイトした床屋さんで、お客さんの髪を切りすぎてしまう場面。バリカンしようとしたらズッコケて、一気に刈っちゃった!
これは、イギリスのコメディドラマ『Mr.ビーン』のシーズン1「ミスター・ビーンの理容室」が元ネタ 。『Mr.ビーン』のほうは、いたずら好きのビーンが子供の髪をカットしちゃってます。腹かかえて笑えます!
② ウェス・アンダーソン監督『グランド・ブダベスト・ホテル』
♪ #nowplaying The cold-blooded murder of deputy vilmos kovacs - Alexander Desplat (BOF / The grand Budapest hotel - 2014) https://t.co/NT9TAxqUaw pic.twitter.com/9mcvskGlPb
— FIP en direct (@FipNowPlays) February 17, 2022
(出典:FIP en direct on X)
刑務所内で、ピンクの服を着た囚人たちが食事しているシーンに始まり、高級ホテル【リッツ・ロンドン】の全景など、本作にはウェス・アンダーソン監督そっくりな構図が登場します。何度も何度も。
すなわち、くっきりした色調と、シンメトリー(左右対称)な配置。1ショット1ショットが、まるでCDのジャケットようなデザインで構成されています。
③ 『狩人の夜』
「こいつの毛に指いっぽん触れてみろ! このナックルズ様が相手だ!」
刑務所のシェフであるナックルズが急に態度を変えて、囚人たちに拳(こぶし)をくっつけて見せるシーン。
『パディントン2』では、「N U C K E L ' S」の8文字が刻まれていました。
これは、ロバート・ミッチャム主演の『狩人の夜』(1955)が元ネタ。
この拳(こぶし)をくっつけると、8文字の単語が浮かび上がってくる演出は、さまざまな映画で引用されています。
隠れた名作『狩人の夜』については、下記の記事でご紹介しています。
④ ジャン=クロード・ヴァンダムのCM「The Epic Split」
▲クリックすると動画が読み込まれます。
ブラウン家のお父さん・ヘンリーが、並走する2つの列車に足をひっかけ、180℃開脚するシーン。
これは、アクション俳優ジャン=クロード・ヴァン・ダム伝説のCM「The Epic Split」が元ネタ。CMのほうが凄いけど。
⑤ 『シェイプ・オブ・ウォーター』
The Shape of Water - 2017
— FilmFrame (@filmfr4me) March 3, 2024
Director: Guillermo del Toro pic.twitter.com/K1PZOtBRQs
(出典:FilmFrame on X)
列車ごと水没してしまったパディントンを、ブラウン家のママが助けようとするシーン。こちらは、発達障害の女生と半魚人の交流を描いた『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017年)を想起させます。
ブラウン家のママを演じたのも、『シェイプ・オブ・ウォーター』で主人公のイライザを演じたのも、サリー・ホーキンスです。
(※ 『シェイプ・オブ・ウォーター』はR15指定なので、閲覧には注意!)
この他、序盤に出てくる歯車に巻き込まれるシーンは、チャップリンの『モダンタイムス』(1936年)を思わせます。
また、セリフのみだったら、伝説のカルト映画『ピンク・フラミンゴ』(1972年)や、アガサ・クリスティーの長編小説『パディントン発4時50分』も登場します。