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『ペギー・スーの結婚』あらすじ＆キャスト【恋愛ファンタジー映画の隠れた名作】

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『ペギー・スーの結婚』あらすじ＆キャスト【恋愛ファンタジー映画の隠れた名作】

「おお、ハニー！ あえて嬉しいわ」

「どうしたの？ いつも意地悪するくせに」

 

あのとき、もっと家族や友だちとの日々を大切にしていれば・・・

主人公の気持ちに痛いほど感情移入し、号泣すること必至！

 

恋愛ファンタジー映画の名作『ペギー・スーの結婚』が、BSで放送されます。

この記事では、『ペギー・スー』のあらすじとキャスト、見どころについてお伝えします。

『ペギー・スーの結婚』BSでのテレビ放送（2024）はいつ？

『ペギー・スーの結婚』は1986年のアメリカ映画。

夫と別居中の中年女性が高校時代にタイムスリップし、人生を見つめ直してゆくファンタジーです。

映画『ペギー・スーの結婚』概要
原題 Peggy Sue Got Married
上映時間 103分
監督

フランシス・フォード・コッポラ
（『ゴッドファーザー』）
音楽 ジョン・バリー（『真夜中のカーボーイ』）
出演 キャスリーン・ターナー、ニコラス・ケイジ
受賞歴 アカデミー主演女優賞ノミネート（キャスリーン・ターナー）
 『ペギー・スーの結婚』のテレビ放送は、2024年3月14日（木）。NHK BSの「BSシネマ」にて。
 １３：００ ～ １４：４４ 

>> TV映画放映カレンダー（BS・地上波） - 映画ときどき海外ドラマ

 

『ペギー・スーの結婚』あらすじ【夫との離婚を決意した中年女性が,高校時代にタイムスリップ!】

1985年。ペギー・スー（キャスリーン・ターナー）は、ひとり娘のベスと二人で暮らしです。夫・チャーリー（ニコラス・ケイジ）とは別居中。彼の浮気が原因で、ペギー・スーは離婚も考えていました。

 

さて。高校の同窓会に出席したペギー・スーは、驚きます。みんなから馬鹿にされていたオタク少年のリチャードが、立派なビジネスマンになっていたからです。

しかし、別居中の夫・チャーリーも現れ、ペギー・スーは気まずい思いをします。

 

そんな中、“同窓会のクイーン”に選ばれたペギー・スーは、後ろめたさを感じます。

（いまの私は、クイーンをもらうほど充実してないのに！）

気恥ずかしさが頂点に達したペギー・スーは気を失い、その場に転倒します。

 

目が覚めると・・・

そこは、25年前の高校の保健室でした。そばには、高校生のチャーリーや同級生もいます。現代の記憶を持ったまま高校生に戻ったペギー・スーは、“2度目の青春”を楽しみます。

（出典： Next On TCM on X）

しかし、いずれ浮気されるとわかっているチャーリーに言い寄られ、交友関係を続けるかどうか葛藤して・・・

ジム・キャリーにヘレン・ハントも登場？『ペギー・スーの結婚』登場人物&キャスト

『ペギー・スーの結婚』は、わき役も豪華。のちに映画界で活躍するスーパースターたちが登場します。

なお、ここで紹介する吹き替えは、DVD版のもの。NHKの放送は字幕スーパーです。

ペギー・スー・ボーデル

演：キャスリーン・ターナー/吹き替え：戸田 恵子

（出典：TCM on X）

主人公。夫・チャーリーと別居中の中年女性。離婚を決意したタイミングで、チャーリーと交際していた高校時代にタイムスリップする。

 

ペギー・スーを演じたのは、アメリカの俳優キャスリーン・ターナー。

80年代や90年代はメジャー映画に数多く出演した女優で、ブロードウェイでも活躍しました。

おもな出演作

・『ロマンシング・ストーン 秘宝の谷』（1984）・・・女流作家とうさんくさい冒険家が、コロンビアに眠るエメラルドの秘宝を追い求めるアドベンチャー。

・『シリアル・ママ』（1994）・・・一見すると平凡な主婦が、家族や社会に迷惑をかけるヤツらに“制裁を加えてゆく”ブラック・コメディ。怖いけど、笑ってしまう。

チャーリー・ボーデル

演：ニコラス・ケイジ/吹き替え：牛山 茂

（出典：TCM on X、ニコラス・ケイジは右。左にいるのは、ジム・キャリーです）

ペギー・スーと別居している夫。

高校時代はミュージシャンを目指していた。見かけはボーッとしているが、歌い出すと女の子を熱狂させる。

 

チャーリーを演じたのは、アメリカの俳優ニコラス・ケイジ。

叔父は、本作の監督フランシス・F・コッポラです。アクション映画を中心に活躍しており、あまたのヒット作に出演しています。

おもな出演作

・『コン・エアー』（1997）・・・囚人護送機【コン・エアー】に乗っていた模範囚が、凶悪犯の計画を止めようとするアクション。

・『フェイス/オフ』（1997）・・・外科手術によって顔が入れ替わったFBI捜査官とテロリストが死闘をくり広げる、アクション。
・『マッチスティック・メン』（2003）・・・強迫性障害をわずらう詐欺師が、娘の願いで一度だけ詐欺を教える犯罪コメディ。

リチャード・ノーヴィック

演：バリー・ミラー/吹き替え：島田 敏（しまだ びん）

ペギー・スーの同級生。高校時代はメガネ虫と呼ばれた、オタク青年。しかし、のちに画期的な発明をして、大金持ちに。シャロンという妻がいる。

 

「君だけは僕に話しかけてくれた」

と、ペギー・スーにかけた言葉は、時空を越える伏線になっています。

キャロル・ヒース

演：キャサリン・ヒックス/吹き替え：高島 雅羅（たかしま がら）

クラスの人気者で、チャーリーの浮気相手。

 

「男なんて、家を買い換えるのと同じ」

とは、キャロルの性格をよく表すセリフ。

マイケル・フィッツシモンズ

演：ケヴィン・J・オコナー/吹き替え：堀内 賢雄（ほりうち けんゆう）

ペギー・スーの高校時代の同級生。文学を好み、群れない男。そのいっぽう、陸上の選手で、近づきがたい魅力がある。

ウォルター・ゲッツ

演：ジム・キャリー/吹き替え：大塚 芳忠（おおつか ほうちゅう）

ペギー・スーの高校の同級生。現在は歯医者。

ウォルターを演じたジム・キャリーは、1994年の『エース・ベンチュラ』で大ブレイク！ 『マスク』や『トゥルーマン・ショー』などの大ヒット作に出演します。

（出典：GR44 on X）

マディ・ネーグル

演：ジョアン・アレン/吹き替え：横尾 マリ

ペギー・スーの高校の同級生。メガネをかけた、やせっぽちの女の子。

ロザリー・テスタ

演：ルシンダ・ジェニー

ペギー・スーの高校の同級生。記憶力がよい。

ベス・ボーデル

演：ヘレン・ハント/吹き替え：岡本 麻弥（おかもと まや）

（出典：The Academy on X）

ペギー・スーの娘。

ベスを演じたヘレン・ハントは、のちに『ツイスター』や『恋愛小説家』に出演する人気女優になります。

イヴリン・ケルチャー

演：バーバラ・ハリス/吹き替え：大橋 芳枝（ おおはし よしえ）

ペギー・スーの母。

ジャック・ケルチャー

演：ドン・マレー/吹き替え：嶋 俊介

ペギー・スーの父。

ナンシー・ケルチャー

演：ソフィア・コッポラ/吹き替え：折笠 愛（おりかさ あい）

ペギー・スーの妹。歯の矯正をしている。

 

ナンシーを演じたソフィア・コッポラは、巨匠フランシス・F・コッポラの娘です。

ソフィアは『ゴッド・ファーザー』や『ペギー・スーの結婚』に出演したのち、監督業に進出します。

（出典：DepressedBergman  on X）

独自の感性を持つソフィアは『ロスト・イン・トランスレーション』や『SOMEWHERE』を監督し、で映画賞を受賞します。

【始まって20分で号泣!】キャスリーン・ターナーの名演と練られたセリフにやられた!

21分51秒。

高校時代にタイムスリップしたペギー・スーは実家に戻り、若かりし頃の母と妹・ナンシーと再会します。

歓喜のあまり母を抱きしめ、妹の両手をとって感謝を述べるペギー・スー。

 

「どうしたの？ いつも意地悪するくせに」

と戸惑う妹に、ペギー・スーは

「悪かったわ。仲良くしましょう。傷つけ合う関係はもうたくさん」

と。返します。

 

冒頭20分の段階では、ペギー・スーは夫・チャーリーと別居しており、娘・ベスとの関係だけは良好である、とわかります。

しかし、母・イヴリンや妹・ナンシーとどういう関係性なのかは、ひと言も触れられていません。

  • 母や妹は、現在生きているのか？
  • 母や妹とは疎遠になっているのか？たまにやり取りする仲なのか？

 

ところが、ペギー・スーの感激ぶりと「傷つけ合う関係はもうたくさん」というセリフから、“家族との関係をうまく構築できなかった後悔”がにじみ出ています。

 

（あのとき、もっと家族や友だちとの日々を大切にしていれば・・・）

ペギー・スーが“取り戻せない過去”に未練があったことを、たった一言で観客に提示しています。冒頭20分までは、あえてペギー・スーの感情を表に出さないようにコントロールしています。

 

この緩急。上手すぎでしょ！

 

セリフや演出が感動を呼ぶだけではありません。

高校時代に戻れてうれしくて仕方ないペギー・スーにとって、“ありふれた日常”は“かけがえのない一瞬”です。テンションが高すぎるため周りから浮いてしまい、笑いを誘います。

こんなに笑えて幸せになれる映画、そうはないよ。絶対に観とくべし！

 

さて。『ペギー・スーの結婚』は、「若いときに選んだ選択は正しかったのか？」を女性目線から描いた作品です。

これとは逆、男性目線から描いた名作があります。それが、『天使のくれた時間』（2000）です。

（出典：The Civilian on X）

ビジネスマンとして成功したけれど孤独な男が、天使に“もう一つの未来”を見せられます。

「もしも」の世界では、若い時に別れた女性と同棲しており、2人の子供までいて・・・というストーリー。くしくも、主演はニコラス・ケイジです。

 

こちらも涙が出るほど素晴らしい作品なので、未見のかたは是非！

 

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