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映画『かがみの孤城』あらすじ&声優【泣ける?見どころ&おすすめポイントは?】

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映画『かがみの孤城』あらすじ&声優【泣ける?おすすめポイントは?】

「私が学校行けないの、私のせいじゃないって、お母さんに言ってくれたの、本当ですか?」

「うん。だって、こころちゃんは毎日たたかってるでしょ?」

 

鏡の中のお城に集められた中学生たちが、内に秘めた願いをかなえるために城内に隠されたカギを探す・・・意表をつくストーリー展開に、魂を揺さぶられる!

2022年に公開され、海外の映画祭にも出品されているアニメ映画『かがみの孤城』が、地上波テレビ放送されます。

この記事では、『かがみの孤城』のストーリーとキャラクター、声優をご紹介。映画の見どころ、おすすめポイントもお伝えします。

映画『かがみの孤城』地上波テレビ放送(2024)はいつ?いじめに遭っている人が見ると、つらくなる?

『かがみの孤城』は2022年の日本映画。

鏡の中に吸いこまれた不登校の女の子が、6人の中学生とともに城内に隠されたカギを探すファンタジーです。

映画『かがみの孤城』概要
英語タイトル THE SOLITARY CASTLE IN THE MIRROR
ジャンル ファンタジー
上映時間 116分
監督 原恵一(『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』)
原作 辻村 深月『かがみの孤城』
声の出演 當真あみ、北村匠海

 

映画 『かがみの孤城』のテレビ放送は、2024年2月9日(金)。日本テレビ系列「金曜ロードショー」にて。
21:00 ~ 23:09

(出典:アンク@金曜ロードショー公式 on X)

 

本作には、いじめを巡る生々しい描写があります。

DVDの時間でいうと、43分34秒(テレビだとCMが入るので、もう5~10分後ぐらい)。

不登校となった主人公の自宅に、いじめっ子が押しかけてくるシーンがあります。描写がかなりリアル。今まさにいじめに遭っている人が見ると、つらくなるかもしれません。

 

現在進行形でいじめを受けているかたや、不登校のお子さまをもつ親御さんは気に留めておいたほうがよいかもしれません。

『かがみの孤城』あらすじを簡単に【不登校の女の子が,おとぎの国で与えられた試練とは?】

中学1年の女の子・安西こころ(声:當真あみ)は、いじめが原因で不登校となっていました。フリースクールにも通えず、部屋に閉じこもっています。

5月のある日のこと。

部屋の鏡がとつぜん光り出し、こころは鏡の中の世界に吸いこまれます。こころが童話に出てくるようなお城の前で目を覚ますと、オオカミのお面をかぶった女の子=オオカミさま(声:芦田愛菜)が現われます。

「ようこそ、安西こころさん。お待ちしてましたぁ~」

 

城内の大広間には、同じように鏡の世界に吸いこまれた中学生たちが6人いました。

 

オオカミさまによれば、

「来年の3月30日までにお城のどこかにある【願いの部屋】を探し出せば、どんな願いもかなう」

というのです。

 

部屋に通ずる「願いの鍵(カギ)」を見つけて願いをかなえられるのは、こころを含めた7人のうち1人だけ。つまり、早い者勝ち。

しかも、カギ探しにはルールがあります。

 

午前9時から午後5時まで現実世界から【かがみの孤城】に来てもよい。ただし、5時以降にひとりでも城に残っていると、その日、城にいた者全員が連帯責任でオオカミに食われる

と、いう規則です。

 

中学1年のこころ、リオン(声:北村匠海)、ウレシノ(声:梶裕貴)。中学2年のフウカ(声:横溝菜穂)、マサムネ(声:高山みなみ)。そして、中学3年のアキ(声:吉柳咲良)、スバル(声:板垣李光人)。

 

7人は自己紹介し、少しずつ心を通わせてゆきます。

 

7月のある日のこと。マサムネにからかわれたウレシノが、ある決意を発表します。すると、7人にある共通点が浮かび上がってきて・・・

【こころ,マサムネの声優は誰?】『かがみの孤城』登場人物とキャスト

(出典:U-NEXTアニメ・マンガ@公式 on X)

こころ・・・當真 あみ(とうま あみ)

雪科(ゆきしな)第五中学校の1年生。クラスの中心にいる真田さんからイジメを受けており、不登校になっている。フリースクールにも、なかなか通えない。

 

こころの声を担当したのは、沖縄出身の女優・當真あみ(とうま あみ)さん。

(出典:MANTANWEB (まんたんウェブ) on X)

2021年にリクルートのCMに起用され、芸能界デビュー。

2022年に公開された『かがみの孤城』で主役に大抜擢されています。2023年の大河ドラマ『どうする家康』では、家康の長女・亀姫(かめひめ)を演じました。

リオン・・・北村 拓海(きたむら たくみ)

ハワイの学校にサッカー留学しているイケメン少年。中学1年生。

慕っていた姉・実生(みお)は幼くして病気で亡くなっており、そのことが心の傷となっている。

 

リオンの声を演じたのは、俳優の北村匠海さん。

(出典:TREND NEWS CASTER on X)

9歳でCMデビュー後、2017年の『君の膵臓をたべたい』で数々の新人賞を受賞。『東京リベンジャーズ』(2021)や『幽遊白書』(2023)など、話題作に引っ張りだこです。

アキ・・・吉柳 咲良(きりゅう さくら)

中学3年生。ポニーテールで快活な女の子。ストロベリー・ティーが好き。

7人の“お姉さん的存在”でありながら、言うべきことはしっかり言う。

 

アキの声を担当したのは、女優の吉柳 咲良(きりゅう さくら)さん。

(出典:NEWSポストセブン on X)

綾瀬はるかさんや石原さとみさんを輩出した、ホリプロのスカウトキャラバン出身。2017年にミュージカル『ピーターパン』の主演に抜擢され、朝ドラ『ブギウギ』では水城アユミ 役に起用されています。

スバル・・・板垣 李光人(いたがき りひと)

中学3年生。背が高く、そばかすがある男の子。『ハリー・ポッター』のロンに似ている、という設定。初登場時には、ほおづえをついている。マサムネとは仲がよい。

 

スバルの声を演じたのは、俳優の板垣 李光人(いたがき りひと)さん。

(出典:映画『陰陽師0』公式  on X)

2020年の『約束のネバーランド』にノーマン役で出演。また、2023年の大河ドラマ『どうする家康』では、虎松(のちの井伊直政)役で出演しています。

フウカ・・・横溝 菜帆(よこみぞ なほ)

中学2年生。おかっぱで眼鏡をかけている。幼少のころからピアノを習っている。

 

フウカを演じたのは、横溝菜帆さん。

ドラマ『義母と娘のブルース』で、綾瀬はるかさん演じる主人公の娘・みゆきを演じた子役です。

マサムネ・・・高山 みなみ

(出典:映画『かがみの孤城』公式 on X)

中学2年生。ゲーム好きで理屈っぽい男の子。大ヒットゲーム『ゲートワールド』のゲーム・クリエーター、「ナガクサ ロクレン」のファン。

 

マサムネを演じたのは、声優の高山みなみさん。

『名探偵コナン』のコナンや『魔女の宅急便』のキキ役でおなじみの人気声優です。

ウレシノ・・・梶 裕貴(かじ ゆうき)

中学1年生。小太りで、ちょっと気の弱そうな男の子。惚れっぽく、城にやってきた女の子にすぐ好意を抱いてしまいます。

 

ウレシノを演じたのは、声優の梶 裕貴(かじ ゆうき)さん。

(出典:ヴィムス【公式】 on X)

『進撃の巨人』のエレン役や『七つの大罪』のメリオダス役、『鬼滅の刃』の錆兎(さびと)役で知られる人気声優です。

(出典:『かがみの孤城』公式 on X)

リオン(少年時代)・・・矢島 晶子(やじま あきこ)

リオンの幼少期。

声を担当したのは、『クレヨンしんちゃん』のしんちゃん役・矢島晶子さん。

水守 実生(みずもり みお)・・・美山 加恋(みやま かれん)

リオンの姉。リオンが6歳のころになくなっている。

東条 萌(とうじょう もえ)・・・池端 杏慈(いけはた あんじ)

こころの、中学校での唯一の友だち。父親は、大学で児童文学を教えている。父の仕事柄、転校が多い。

 

萌の声を担当したのは、女優&モデルの池端 杏慈(いけはた あんじ)さん。

(出典:酒井貴弘 on X)

2023年には、ポカリスエットCMに出演しています。

真田 美織(さなだ みおり)・・・吉村 文香(よしむら あやか)

こころのクラスメート。物怖じしない、活発な女の子。こころをイジめ、不登校に追いこんだ中心人物。

 

真田さんの声を担当したのは、女優の吉村 文香さん。

2022年の映画『ゴーストブック おばけずかん』に出演しています。

こころの母・・・麻生 久美子(あそう くみこ)

始めは不登校になったこころにどう接していいか、わからない。フリースクールの喜多島先生に教えられながら、こころの気持ちを理解しようと努める。

オオカミさま・・・芦田 愛菜(あしだ まな)

オオカミのお面をかぶっている、【かがみの孤城】の案内人。鏡の中の世界に、7人を招き入れる。

喜多島(きたじま) 先生・・・宮崎 あおい

こころを見守る、フリースクールの先生。こころの自宅を訪れ、励ましてくれる。

伊田(いだ)先生・・・藤森 慎吾(ふじもり しんご=オリエンタルラジオ)

こころの担任の先生。いっけんすると、気さくで生徒思い。しかし、いじめっ子の真田の言葉をうのみにしており、問題解決になっていない。

泣ける?映画『かがみの孤城』見どころ&おすすめポイントは?

『かがみの孤城』の見どころやおすすめポイントを、3つご紹介します。

1.意表をつくストーリー展開

予告編を見るかぎり、「不登校をテーマにしたファンタジー」という、ざっくりした印象を受けると思います。

▲クリックすると動画が読み込まれます。

 

しかし、映画を最後まで観ると、細かい伏線を散りばめた作品だったことがわかります。

 

原作者の辻村 深月(つじむら みづき)さんは、『冷たい校舎の時は止まる』という推理小説でデビューしています。辻村さんはもともと綾辻 行人(あやつじ ゆきと)さんの『十角館の殺人』の大ファンで、手のこんだ推理小説を愛読してきた、という経緯があります。

予告編から受ける印象を“いい意味で裏切る”というストーリー展開が、本作の魅力。最後まで観たあと、伏線を確認する意味でもう1回観たくなります。

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2.コミュニティの描き方や大人の対応がリアルだからこそ響く、優しさ

たとえば、

  • お腹が痛くて今日はフリースクールに行けない、と言ったときの母親の反応。
  • うわべだけ「心配しています」的な態度を見せる、担任の先生。
  • さっきまで仲良くしゃべっていたのに、相手の心をえぐるような言葉を発してしまう残酷さ。

いじめや不登校をめぐる描写には、アニメとは思えない生々しさがあります。反応ひとつ間違っただけで、相手の気持ちを傷つけてしまうコミュニケーションの難しさが描かれています。だからこそ、

「だって、こころちゃんは毎日たたかってるでしょ」

「俺たち、助け合えるんじゃないかって」

「私たちは会えるよ、助け合える、だから生きなきゃだめ」

といった優しいセリフが心にしみます。

3.いじめっ子「真田さん」の割り切った描き方

近年のドラマ・映画づくりでは、どんな悪役でも“同情すべき存在”として描くのがスタンダードになっています。

・悪役としての表の顔

・内面に抱えているトラウマ(=裏の顔)

 

これに対して『かがみの孤城』のいじめっ子「真田さん」は、清々しいまでの悪者。「バっカみたい。マジ死ね!」と暴言を吐くどころが、デマを流してこころや萌を仲間外れにします。

 

マサムネやアキといった主要キャラクターは「二面性」(表の顔と裏の顔)が描かれるのに、真田さんは一面しか見せません。同情する余地を与えない、極端なキャラクター造形。

いうならば、いじめっ子側の言い訳をいっさい許さず、「いじめられる側とは決して分かり合えない存在」として描いています。

 

これを見て思い出したのが、野木亜紀子 氏が脚本を書いたドラマ『アンナチュラル』の第7話「殺人遊戯」。このときも「あなた(いじめられる側)の痛みは決して彼ら(いじめる側)には届かない」という、いじめっ子を突き放した描き方をしています。

筆者も中学校の頃にいじめられ、学校を休んだことがあります。

「なぜ、いじめられる側が心を痛めたり、環境を変えたりしなければならないのか?」

 

『かがみの孤城』の真田さんの描き方には、「いじめられる側にも問題がある」という風潮を許さない、作り手たちの強い覚悟を感じるのです。