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摩訶不思議!映画『バロン ほら吹き男爵の冒険』あらすじとレビュー

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いや~。楽しかった! 時間も忘れて映画の世界に浸ることができました。

 

今回ご紹介するのは、ぶっ飛んだファンタジー映画『バロン ほら吹き男爵の冒険』です。

 

 

ファンタジー映画『バロン ほら吹き男爵の冒険』の概要

 

 『バロン ほら吹き男爵の冒険』は、2012年製作のドイツのテレビ映画です。大げさなホラ話を語り歩く男爵と、彼のお話に魅せられた少女の冒険譚です。

 

バロン ほら吹き男爵の冒険
原題 BARON MUNCHHAUSEN
製作国 ドイツ
製作年 2012年
上映時間 184分
監督 アンドレアス・リンケ
原作 ほら吹き男爵の冒険
出演 ヤン・ヨーゼフ・リーファーズ、イザベル・オットマン

 

 原作となるのは、ドイツの民話『ほら吹き男爵の冒険』。この本の成り立ちが面白い。主人公のミュンヒハウゼン男爵は、18世紀に実在したプロイセンの貴族。男爵は、晩年になると館に人を集めて、自身の体験談をフィクションを交えて語り聞かせます。

 

そのお話があまりに面白いので、聴衆のひとりが彼の話を書き写して、出版したのがはじまりです。

 

何度か映像化されていますが、もっとも有名なのは、1988年に公開されたテリー・ギリアム監督の『バロン』でしょう。

 

今回ご紹介する2012年のドイツ版は、「エピソード1」「エピソード2」で構成されるテレビ映画。トータル3時間越えで、『ほら吹き男爵の冒険』の映像化作品としては、もっとも長いものとなっています。

 

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映画『バロン ほら吹き男爵の冒険』あらすじと感想

 

簡単なあらすじ

 

中世のある酒場。ミュンヒハウゼン男爵と名乗る男は、オスマン帝国がロシアの都市・サンクトペテルブルクに攻め入ったときの話を、意気揚々と語っていました。

 

ミュンヒハウゼン男爵は、サンクトペテルブルクを治める女帝・エカテリーナの配下となり、オスマン帝国の軍隊を追い払った、と語ります。しかも、大砲の弾丸に乗って敵の本拠地に攻め入ったり、怪力の大男韋駄天男(=ハイスピードで走れる男)たちと戦った、と語ります。

 

ミュンヒハウゼン男爵の語る奇想天外な物語に、あきれる観客もいました。コンスタンツという女性などは、ミュンヒハウゼンを「ペテン師」呼ばわりします。しかし、フリーダという少女だけは違いました。

 

両親と生き別れ、サーカス団にいたフリーダは、ミュンヒハウゼン男爵のことを父親だと思いこみます。フリーダにつきまとわれたミュンヒハウゼンは、彼女をサンクトペテルブルクの母親のもとに返すべく、冒険の旅に出ます。

 

ミュンヒハウゼンは、フリーダにはこう言って聞かせます。

「わたしたちは月を目指すんだ。どっちが先に着くか、賭けをしよう!」

 

 

感想・・・絵本のような愉快な物語!

 

わたし自身、空想が好きな子どもだったこともあり、中高生時代はファンタジー映画を好んで観ていました。しかし、大人になるにつれ、このジャンルから遠ざかるようになります。

 

社会を知り、現実を知り、あまりに飛躍したストーリーに乗れなくなってしまったからです。ファンタジー映画を観ても、「あり得ね~」「嘘だろ~」みたいな感想しか持てなくなったのです。

 

ところがこの映画は、最上級クラスの「あり得ね~」「嘘だろ~」の連発!

 

原作自体が“フィクションを信じられなくなった大人”に向けて書かれているせいか、疑ってかかる観客を、斜め上の発想で驚かせてくれます。「大砲の弾に乗る」「月から隕石を投げる」「短いロープの上を切って、下につなげる」などなど・・・

 

物理法則や一般常識にとらわれていた自分が、バカバカしくなってきます。日々の生活で忘れていたものを思い出させてくれる、楽しさに満ちています。

 

バロン ほらふき男爵の冒険【完全版】 [DVD]

 

 

この映画、原作や1988年の『バロン』からはアレンジされている部分もあります。

 

シリアスなシーンで軽快な音楽を鳴らすところ、ミュンヒハウゼンのひょうひょうとした性格、ゆる~い戦闘シーンの数々。どう見ても、『パイレーツ・オブ・カリビアン』にそっくり。それゆえ、親しみやすいバランスに仕上がっています。

 

惜しむらくは、新しい作品なのにあまり出回っていないこと。レンタルショップで見つけるのにも苦労します。