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『長い灰色の線』あらすじ&キャスト【古き良きアメリカ!ユーモアと慈愛に満ちたドラマ映画の佳作】

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『長い灰色の線』あらすじ&キャスト【古き良きアメリカ!ユーモアと慈愛に満ちたドラマ映画の佳作】

「あんたが出るまで一緒にいる」

 

世話焼きの教官と、彼を慕う士官候補生のやり取りに心が温かくなる!

古き良きアメリカを体現したドラマ映画の佳作、『長い灰色の線』がBSで放送されます。

この記事では、『長い灰色の線』のあらすじとキャスト、見どころについてお伝えします。

『長い灰色の線』BSでのテレビ放送(2024)はいつ?タイトルの意味は?

『長い灰色の線』は1955年のアメリカ映画。

アメリカのニューヨーク州にある陸軍士官学校で、教官として50年勤め上げたアイルランド移民の半生を描く、人間ドラマです。

映画『長い灰色の線』概要
原題 The Long Gray Line
上映時間 138分
監督

ジョン・フォード(『駅馬車』)

原作 マーティ・マー『The Long Gray Line』
音楽 ジョージ・ダニング(『ピクニック』)
出演 タイロン・パワー、モーリン・オハラ
 『長い灰色の線』のテレビ放送は、2024年2月23日(金)の早朝。NHK BSの「BSシネマ」にて。
午前 2:10 ~ 4:28 (=2/22(木)の深夜)

>> TV映画放映カレンダー(BS・地上波) - 映画ときどき海外ドラマ

 

タイトルの『長い灰色の線』は、“灰色の軍服を着た陸軍兵士が列を作って歩く姿”を意味します。

『長い灰色の線』あらすじ【ニューヨーク州の陸軍教官となった、世話焼きのアイルランド系移民の半生】

1903年。アイルランド移民のマーティ・マー(タイロン・パワー)は、ニューヨーク州のウエストポイントにやってきます。陸軍学校で給仕の職についたマーですが、皿を割ってばかりでクビになってしまいます。

 

さて、軍隊に入隊して歩兵となったマーは、陸軍学校で格闘技を教えるケーラー大尉の助手となります。マーは、ケーラー大尉の家でコックとして雇われていたメアリー(モーリン・オハラ)にひと目ぼれ。

 

はじめは返事もしてもらえなかったものの、猛烈なアタックの末、メアリーと結婚します。メアリーは生活費でマーの父親と弟をアイルランドから呼びよせ、マーを驚かせます。

 

世話好きのマーは、陸軍学校でもお人好しぶりを発揮。成績不振で悩むレッド・サンドストロムという候補生に、家庭教師を紹介してあげます。

マーはいずれ故郷アイルランドに帰るつもりでしたが、ウエストポイントに愛着をおぼえて・・

『長い灰色の線』登場人物&キャスト

マーティ・マー

演:タイロン・パワー

(出典:TCM on X)

主人公。陸軍士官学校の教官。

悪知恵がはたらくが、人懐っこい。世話焼きの性格は、多くの教え子に慕われる。

 

マーを演じたのは、アメリカの俳優タイロン・パワー

祖父はイギリス生まれ、父はアイルランド出身のコメディアンです。10代のころからシェイクスピア劇団で活躍し、1931年に映画界入り。

『怪傑ゾロ』(1940)で二枚目スターとして地位を確立したのち、『長い灰色の線』や『陽はまた昇る』では渋い演技も見せています。

おもな出演作

『怪傑ゾロ』(1940)・・・スペインの圧政に苦しむ市民のため、市長の息子が「正義の盗賊」として活躍するアクション・アドベンチャー。

『愛情物語』(1956)・・・愛妻の死、息子との衝突など実在のピアニスト、エディ・デューチンの生涯を描いた伝記映画。
『情婦』(1957)・・・ロンドンで起こった刺殺事件の容疑者をめぐる裁判が、二転三転してゆく様を描くミステリー。

メアリー・オドネル

演:モーリン・オハラ

マーの妻。ケーラー大尉の家で給仕として働いていたところ、マーに見初められる。

 

メアリーを演じたのは、アイルランド出身の俳優モーリン・オハラ

(出典:TCM on X)

ヒッチコックの『岩窟の野獣』(1939)に起用されて知名度を上げ、ジョン・フォード監督作品に数多く出演した女優です。

おもな出演作

わが谷は緑なりき(1941)・・・ウェールズの炭鉱町を舞台に、ストライキに揺れるモーガン一家の姿を描く人間ドラマ。

『三十四丁目の奇蹟』(1947)・・・サンタクロースは存在するのか? ニューヨークの百貨店でサンタクロースに扮装する老人をめぐる。ファミリードラマ。

レッド・サンドストローム

演:ウィリアム・レスリー

マーの教え子。運動神経はよいが成績が芳しくなく、陸軍学校を辞めようとする。

キティ・カーター

演:ベッツィ・パーマー

家庭教師で、レッドの妻となる。

【感動】古き良きアメリカ!ユーモアと慈愛に満ちた佳作

映画の冒頭。

画面いっぱいに整列した士官候補生たちの、のびやかで優しい歌声。

ファーストシーンから心をつかまれます。

 

9分31秒

陸軍士官学校に給仕として雇われたマーは、3か月分の皿を割って給料をもらえません。主任は給料天引きの理由を説明しつつも、

「返ってはこないだろうが、3ドル貸してやる」

と優しさを見せてくれます。

 

1時間14分26秒

ようやく第一子を授かったマーですが、新生児はすぐ亡くなってしまいます。マーが酒場でうなだれていると、教え子の士官候補生たちが現われ、

「あんたが出るまで一緒にいる」

と、いたわってくれます。

(出典:Classic Movie Hub on X)

 

1時間23分18秒

ひときわ気にかけていた教え子のレッドを戦場に送り出すとき、マーは父親のような慈愛に満ちた表情を見せます。

 

『長い灰色の線』は、このような世話好きの教官と、彼を慕う士官候補生たちの気遣いに満ちています。ラストは涙が止まらなくなります。

大昔に洋画好きの父といっしょに鑑賞したとき、父も同じようなタイミングで泣いていたことをふと思い出しました。