※この記事は、2023年4月に更新しました。
フランス映画、イタリア映画、ポーランド映画・・・
起承転結がはっきりしたハリウッド映画より、芸術性の高いヨーロッパ映画に魅力を感じる人もいるはずです。とはいえ、テレビ放送される映画も動画配信(VOD)も、ハリウッド映画か邦画ばかり。
そんな中、数多くのヨーロッパ映画が配信されているのがU-NEXT (ユーネクスト )です。U-NEXTには定額料金内で楽しめる「見放題」作品と、追加料金が発生する「レンタル」作品があります。
この記事では、見放題作品だけに厳選して、おすすめのヨーロッパ映画をご紹介します。
- 【無料あり】ヨーロッパ映画を配信で見るならU-NEXT!見放題で視聴できるおすすめ20選【データの見方】
- 1.『天井桟敷の人々』(1945年)
- 2.『自転車泥棒』(1948年)
- 3.『道』(1954年)
- 4.『穴』(1960年)
- 5.『気狂いピエロ』(1965年)
- 6.『サスペリアPART2 完全版』(1975年)
- 7.『ノスタルジア』(1983年)
- 8.『パリ、テキサス』(1984年)
- 9.『コックと泥棒、その妻と愛人』(1990年)
- 10.『トト・ザ・ヒーロー』(1991年)
- 11.『トリコロール/青の愛』(1995年)
- 12.『アンダーグラウンド』(1995年)
- 13.『8人の女たち』(2002年)
- 14.『父、帰る』(2003年)
- 15.『パンズ・ラビリンス』(2006年)
- 16.『ブラックブック』(2006年)
- 17.『アイアンスカイ』(2012年)
- 18.『ルーム』(2015年)
- 19.『君の名前で僕を呼んで』(2017年)
- 20.『異端の鳥』(2019年)
- まとめ
【無料あり】ヨーロッパ映画を配信で見るならU-NEXT!見放題で視聴できるおすすめ20選【データの見方】
U-NEXTでは、初めて登録する場合に限り、31日間の“無料トライアル”が利用できます。このトライアル期間中、「見放題」作品は無料で視聴できます。
【このページでご紹介するヨーロッパ映画の見方と、選考の基準】
- 幅広い年代から、バランスよくチョイス! 古い順番からご紹介します。
- ヨーロッパ映画のほとんどは字幕版のみ。吹き替え版もある場合は、<吹き替えあり>と表記しています。
- できるだけ、海外の映画祭で話題となった監督作品を選んでいます。ヨーロッパ映画を語るうえで知っておきたい監督は、太字表記。
- U-NEXT
(ユーネクスト)では、作品ごとに配信期限も明記されています。特に配信期限が迫っている作品については、赤字で表示しています。
1.『天井桟敷の人々』(1945年)
ストーリー
1940年代のパリ。パントマイム芸人のバチストは、女芸人のガランスに恋をする。俳優のルメートル、ならず者のラスネールなどガランスを狙う男が多い中、彼女は大富豪モントーレ伯爵と結婚して・・・
見どころ
『市民ケーン』(1941年)と並んで、“映画史上No.1”と言われ続けてきたフランス映画の金字塔。
「愛なんて、本や夢の中だけよ」など、思わずメモしたくなるような名セリフがいっぱい!
2.『自転車泥棒』(1948年)
ストーリー
やっとの思いで、ポスター貼りの仕事を得たアントニオ。ところが、仕事に必要な自転車を盗まれてしまう。自転車を探して、アントニオは息子とともにローマの街を歩きまわるが・・・
見どころ
第2次大戦後、貧困にあえぐイタリア社会を描いた容赦ないドラマ。いらだつ父に気を遣って、ちょっと距離を取りながら歩く息子の姿。あの名シーンを思い出すだけで、胸が締め付けられる。
3.『道』(1954年)
ストーリー
大道芸人のザンパノは、頭が弱いけど純粋なジェルソミーナを金で買い、アシスタントとしてこき使う。粗末に扱われながらも、ザンパノを慕うジェルソミーナ。
心優しい綱渡りの青年に出会ったことで、2人の関係にひずみが生まれ・・・
見どころ
「なぜ彼のもとを去らないの?」
と問われ、
「私がいなければ、あの人は独りぼっちになってしまうから」
と答えるジェルソミーナ。
無垢な彼女の気持ちが切ない。男と女って理屈じゃないよね、と思わせてくれる見事なストーリー。『甘い生活』『8 1/2』で知られるイタリアの巨匠・フェリーニの、“見ておくべき”名作!!
※U-NEXT上で探すときは、「道」と検索をかけるより「フェリーニ」と検索をかけたほうが、すぐ見つかります。
4.『穴』(1960年)
「#穴-Le trou」(1960)🇫🇷
— No other love (@mikom0424) November 29, 2020
"TSUTAYA選100回観たい傑作映画"
ジャック・ベッケル遺作にして最高脱獄劇。
BGMも大した演出も無くただ穴を掘るだけなのに緊張感で2時間があっという間。
人間心理もしっかり描けていて、ラストはあ〜そうなりますか!正に穴!
脱獄サスペンスだけど心理劇でもある。 pic.twitter.com/4kZJ7vLAhl
ストーリー
パリにあるラ・サンテ刑務所。4人の囚人が収容された牢獄に、ガスパールという青年が入所してくる。リーダーのボスランたちは、脱獄を計画していた。彼らは話し合いの結果、ガスパールも仲間に加えるが・・・
見どころ
白黒とは思えない緊張感。穴を掘るときに響く、カンカンというコンクリートの音。シンプルなのに無駄のない語り口。完璧!
5.『気狂いピエロ』(1965年)
#nrw pierrot le fou (1965) pic.twitter.com/DVUEmhDGl7
— mads 😵💫 (@dogsonacidd) March 16, 2023
ストーリー
金持ちの妻との生活に退屈し、逃げ出したい感情に突き動かされたフェルディナン。そんな彼の前に現れたのは、かつての恋人・マリアンヌだった。彼女と一夜をともにしたフェルディナンだったが、翌日、部屋にあったのは男の死体だった・・・
見どころ
映画の文法をことごとく壊した、ヌーヴェル・ヴァーグ(=一世を風靡したフランスの映画運動)の代表作。まさに不条理の連続。演出から物語展開にいたるまで、狂気に満ちている。
決まり事で構築されたハリウッド映画とは、まったく逆のベクトル。ゴダールは僕らに教えてくれる。映画って、こんなにも自由なんだ!
6.『サスペリアPART2 完全版』(1975年)
ストーリー
テレパシー能力を持つヘルガは、心霊学会の講演から帰ってきた後、包丁を持った男に襲われる。その様子を目撃したピアニストのマークは、妙な違和感を覚える。マークは、犯人に見られたという恐怖を抱えながらも事件の真相を探り出し・・・
見どころ
赤を基調とした美しい構図と、切れ味抜群の恐怖。リメイクの出来が悪いとは思わないけど、スタイリッシュなアルジェントのセンスは誰にも真似できない。
トラウマになるから二度と観たくないと思っていたのに、また再生してしまう。
7.『ノスタルジア』(1983年)
ストーリー
自ら命を絶った作曲家の足跡をたどるため、イタリアにやってきた作家のアンドレイ。旅も終わりに近づいた頃、彼は温泉街で奇妙な老人と出会う。
老人は終末思想を唱え、家族を7年間も廃屋に閉じこめていた・・・
見どころ
「1 + 1 = 1」?
作る映画はすべて難解。それでも、名だたる監督から崇拝され続けるタルコフスキー。何度も寝落ちしそうになりながらも、世界の深淵に触れたかのような感覚がたまらない。
泣きそうになるほどの退廃美。劇伴を使わず、風の音・水の音から音楽をつむぎだす感性。映画は理屈じゃない。そこに表現されてる“何か”を感じ取れたら、それでいいじゃない!
8.『パリ、テキサス』(1984年)
PARIS, TEXAS (1984) pic.twitter.com/hqbe2UfKTA
— Jameson Draper (@jamdraper) March 8, 2023
ストーリー
妻子を捨てて失踪したトラヴィスは、テキサスの砂漠で行き倒れていた。弟のウォルトは兄をロサンゼルスに連れ帰り、家族と会わそうとするのだが・・・
見どころ
妻に対する贖罪から心を閉ざしてしまった男。男と女の関係は、こんな些細なことで崩れてしまうのか・・・
ロードムービーの名手・ヴェンダースの代表作。映画青年はみ~んな一度は彼に憧れた。回想シーンすら美しい。
9.『コックと泥棒、その妻と愛人』(1990年)
ストーリー
フランス料理店のシェフ・リチャードは、腕によりをかけた料理を作っている。泥棒のアルバートとその妻・ジョージーナは、毎晩のように料理を食べにくる。
しかし、リチャードはグルメを気取っているアルバートが気に食わない。また、ジョージーナも態度の大きい夫を嫌っていて・・・
見どころ
性欲、食欲、金銭欲。ありとあらゆる不快感を集め、赤と白と黒、極彩色の衣装でいろどっている。下品とアートが同居した、唯一無二の作品。
10.『トト・ザ・ヒーロー』(1991年)
EL INSTITUT RECOMIENDA:
— Institut français de Bilbao (@If_Bilbao) June 28, 2022
🎬Proyección de "Toto le héros" (1991), dirigido por Jaco Van Dormael
📆Mañana 29 de junio - 19H00
📍@tabakalera - San Sebastián
En francés con subtítulos en castellano pic.twitter.com/HuhfjmQJd4
ストーリー
トマは、TVのヒーロー「名探偵トト」に憧れる少年。赤ちゃんのころに近所の裕福な家庭のアルフレッドと取り違えられた、と信じている。
やがて、最愛の姉・アリスとアルフレッドが恋仲になったとき、トマは激しい嫉妬心を抱き・・・
見どころ
歌い出す花。不穏な空気をあらわす軍人のフィギュア。
映像作家としての圧倒的な才能に、酔いしれろ!
11.『トリコロール/青の愛』(1995年)
Voici venu l'heure de rendre hommage au grand #KrzysztofKieślowski : https://t.co/QWI318SGsn #BlowUp pic.twitter.com/MiZGqsbV2V
— ARTE (@ARTEfr) March 25, 2016
ストーリー
ジュリーは、作曲家の夫と娘を自動車事故で失ってしまう。生きる意味を見失った彼女は、いっときの情事におぼれる。そんな中、夫が残した協奏曲の旋律が、耳から離れなくなり・・・
見どころ
ポーランドの巨匠キェシロフスキと、売り出し中の女優・ビノシュが組んだ芸術映画。青で統一された美しい色調と悲しい旋律が、胸に残る。
12.『アンダーグラウンド』(1995年)
ストーリー
1941のベオグラード。戦火のユーゴスラヴィア。
共産党員のマルコは親友のクロたち避難民を地下室にかくまう。マルコは地上で戦争が続いていると嘘をつき、クロたちに地下で武器を密造させるが・・・
見どころ
ユーゴスラヴィアの50年に渡る歴史と、ともに暮らした民族たちの愛憎劇を描く。
独立はすばらしいこと? そんなこと、誰が決めた?
耳から離れないバルカン音楽と、強烈なブラックユーモア。天才監督クストリッツァのエネルギーに圧倒される! 映画史上に残る大傑作。これだけは観ておけ!!
\『黒猫・白猫』『ライフ・イズ・ミラクル』も見られる/
13.『8人の女たち』(2002年)
ストーリー
1950年代のフランス。クリスマスイブの朝、雪に閉ざされた大邸宅で、一家のあるじが死体で発見された。容疑者は、屋敷に集まった8人の女たち。犯人はいったい誰?
家族の隠し事は、次から次へと暴かれてゆき・・・
見どころ
カトリーヌ・ドヌーヴ、イザベル・ユペール、エマニュエル・ベアール・・・フランス映画界を代表する女優たちのアンサンブルは、もはや芸術の域。アガサ・クリスティ風の推理劇をベースに、歌や踊り、長ゼリフを絡めた豪華すぎるミュージカル。
14.『父、帰る』(2003年)
Возвращение (2003) https://t.co/lWJi4iFTcD pic.twitter.com/uHc800rA0Z
— Վաձիմ Գռփունի (@sirtykaput) March 12, 2022
ストーリー
アンドレイとイワンは、母とともに暮らしている。父は幼い頃に出て行ったきりだ。
ある夏の日。写真で顔しか知らない父が、12年ぶりに帰ってきた。父は二人の兄弟を、湖への小旅行に連れ出すが・・・
見どころ
はじめは、頑なに父を拒む弟・イワンの態度にイラつくはず。しかし、気が付けば号泣! 雨の中に取り残されるイワンの姿は、いまでも目に焼き付いている。
15.『パンズ・ラビリンス』(2006年)
“El laberinto del fauno”(2006)
— R E P L I C A N T (@Roybattyforever) October 25, 2022
Arte de Mark Levy pic.twitter.com/o2kvhenK8D
ストーリー
スペイン内戦時代の1944年。母親が軍事独裁政権のビダル大尉と再婚したため、少女オフェリアは山奥の屋敷の引っ越してくる。母は臨月で生まれてくる子が気がかり。
ある日のこと。孤独なオフェリアは妖精に招かれて、地下の迷宮を訪れる。そこには、パンという半人半獣の神がおり・・・
見どころ
一度みたら忘れられない、トラウマ級のビジュアル。グロさに耐えられる大人向けの、残酷なファンタジー!
16.『ブラックブック』(2006年)
ストーリー
1944年。ナチス占領下のオランダ。ユダヤ人の歌手ラヘルは、ドイツ兵に家族を皆殺しにされ、復讐心を募らせていた。名前を“エリス”と変えたラヘルは、ドイツ将校・ムンツェの愛人となりながら、レジスタンスのスパイとして活動するが・・
見どころ
『スターシップ・トゥルーパーズ』のヴァーホーヴェンが、故国オランダに戻って製作した戦争サスペンス。エゴむき出しのヒロインに、集団心理の怖さ、強烈な毒の効いた結末。お涙頂戴の戦争映画が薄っぺらいものに見えてくる、痛快娯楽!
17.『アイアンスカイ』(2012年)
ストーリー
2018年。アメリカ大統領選のPRのため、黒人モデルのワシントンは月に送りこまれる。ところが、彼は月に到着すると、月面ナチス親衛隊に拉致されてしまう。
1945年のドイツ崩壊の際、ナチスは宇宙ロケットで脱出し、生き延びていた。彼らは月面に基地をつくり、地球進行の準備をしていたのだ!
見どころ
ビン・ラディンからサッチャー、スティーブ・ジョブズまで。ありとあらゆるブラックジョークを詰めこみ、パロディも小ネタも満載!
荒唐無稽なようでいて、実は世界史や政治情勢に詳しい人ほど楽しめる!
18.『ルーム』(2015年)
ストーリー
母・ジョイと息子のジャックは7年もの間、オールド・ニックという男によって監禁されている。母子は天窓だけがある納屋に閉じこめられ、息をひそめて暮らしていた。
ジャックが5歳の誕生日を迎えた日。ジョイは、息子に外の世界を見せてあげようと、決死の覚悟で脱走しようとするが・・・
見どころ
オーストラリアで実際に起こった実娘監禁事件が、モチーフになっている。主演2人の息詰まる演技に、心をわしづかみにされる!
19.『君の名前で僕を呼んで』(2017年)
ストーリー
1983年、北イタリアの避暑地。17歳のエリオは、アメリカからやってきた大学院生・オリヴァーと知り合う。エリオットは、自信家で知性にあふれるオリヴァーを疎ましく思う。しかし、だんだん抑えることのできない気持ちが高まってきて・・・
見どころ
青年同士のみずみずしい恋を描き、批評家化からも観客からも絶賛された青春ドラマ。ああ、こんな青春時代を送ってみたかったよ。
20.『異端の鳥』(2019年)
The Painted Bird (Václav Marhoul, 2019) pic.twitter.com/24X2J6bNt7
— Moviewa (@wannamovie) March 6, 2020
ストーリー
ホロコーストを逃れ、東欧のある村に疎開してきたユダヤの少年。あずかり先の家が火事で焼失したため、少年は旅に出るが・・・
見どころ
ポーランドの作家ジャージ・コジンスキーの同名小説を映画化。ゆく先々で少年を待ち受ける差別と迫害。“負の歴史”から、目を背けるな!
まとめ
筆者が若い頃は、ここで紹介しているようなヨーロッパ映画を観るために、遠方のTSUTAYAを何軒もハシゴしたものです。DVDでヨーロッパの名作を買おうと思ったら、何万円もした時代がありました。
現在は恵まれた時代です。ヨーロッパの名作にも、5分の登録ですぐに触れられるのですから。ぜひ、U-NEXT (ユーネクスト)で“人生を変えるような一本”を見つけてください。