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『山の郵便配達』あらすじ&キャスト【父と息子,仕事を通して親子愛が深まってゆく中国映画に感動!】

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『山の郵便配達』あらすじ&キャスト【父と息子,仕事を通して親子愛が深まってゆく中国映画に感動!】

「道は足で歩け。楽をしようと思ってもいいことはない」

 

中国・湖南省の素朴で美しい風景。仕事を通して心の距離が縮まってゆく、父と息子。言葉は少ないけれど、表情が多くを語る中国映画の名作『山の郵便配達』が、BSで放送されます。

 

この記事では、『山の郵便配達』のあらすじとキャスト、見どころについてお伝えします。

中国映画『山の郵便配達』BSでのテレビ放送(2024)はいつ?原題の意味は?

『山の郵便配達』は1999年の中国映画。

父の仕事を継ぐことになった息子が、郵便配達人である父の“最後の仕事”に付きそう人間ドラマです。

映画『山の郵便配達』概要
原題/英語タイトル 那山、那人、那狗/Postmen in the Mountains
上映時間 93分
監督

霍 建起(フォ・ジェンチイ)(『ションヤンの酒家』)

原作 彭見明(ポン・ジェンミン)『山の郵便配達』
脚本 ロジャー・タウン、フィル・ダッセンベリー
音楽 王 暁鋒(ワン・シャオフォン)
出演 滕 汝駿(トン・ルーチュン)、劉燁(リウ・イエ)
受賞歴 アカデミー外国語映画賞ノミネート
 『山の郵便配達』のテレビ放送は、2024年7月16日(火)。NHK BSの「プレミアムシネマ」にて。
 13:00 ~ 

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原題は【那山、那人、那狗】。日本語に訳すと、「あの山、あの人、あの犬」という意味です。

『山の郵便配達』あらすじ【父の最後の郵便配達に,仕事を継ぐ息子が付きそう】

1980年代の初期。湖南省西部のしずかな山岳地帯。

交通手段のないこの地域で、郵便配達員として長いあいだ働いてきた(トン・ルーチュン)がいます。しかし、男はひざを痛めており、退職せざるを得なくなっていました。

 

そこで、仕事を引き継がせるため、男は「最後の郵便配達」に息子(リウ・イエ)を連れてゆくことにします。いっぽう。息子は家を留守にしがちだった父とは距離を感じており、「お父さん」と呼んだこともありませんでした。

 

息子と父。そして、父の相棒である犬・「次男坊」。2人と1匹は、二泊三日の過酷な旅に出発しますが・・・

映画『山の郵便配達』登場人物&キャスト

ここで紹介する吹き替えは、DVD版のもの。NHKの放送は字幕スーパーです。

父親

演:滕 汝駿(トン・ルーチュン)/吹き替え:小川 真司

(出典: MLB Network  on X、左が滕 汝駿(父親)で右が劉燁(息子))

湖南省 西部の山岳地帯で、長いあいだ郵便局員として勤め上げた男。手紙を届けるだけでなく、できる限りのことをしてあげることを信条としている。

 

父親を演じた滕 汝駿(トン・ルーチュン)は、コン・リー主演の『紅いコーリャン』(1987、ベルリン映画祭金熊賞受賞作)にも出演しています。

息子

演:劉燁(リィウ・イェ)/吹き替え:松本 保典(まつもと やすのり)

郵便配達人の息子。家を空けがちだった父とは、疎遠だった。たんたんと村人の家に配達する父の姿を通して、多くのことを学ぶ。

 

息子を演じたのは、中国の俳優・劉燁(リィウ・イェ)です。

金馬奨(中国版アカデミー賞)を23歳の若さで受賞。日本でも公開されたような、数々の名作に出演しています。

劉燁(リィウ・イェ) おもな出演作

『小さな中国のお針子』(1969)・・・文化大革命の嵐が吹き荒れるなか、2人の青年が美しいお針子(=衣服を縫う女性)と出会う恋愛ドラマ。

『PROMISE』(2006)・・・真実の愛を求める王妃と、英雄と奴隷。1人の女と2人の男をめぐる悲しい運命を描くアクション&ロマンス。
『ポリス・ストーリー/レジェンド』(2013)・・・ベテラン刑事が人質事件の謎にいどむポリティカル・アクション。ジャッキー・チェン主演。

次男坊

父親と行動をともにする、利口な犬。

母親

演:趙秀麗(ヂャオ・シゥリー)/吹き替え:寺内 よりえ

郵便配達人の妻。

五婆

演:龔 業珩(ゴン・イェハン)/吹き替え:斉藤 昌(さいとう しょう)

寒村に住む、目の見えないおばあさん。村の配達係と関係が悪いため、自宅に手紙を届けてもらっている。

トン族の娘

演:陳好(チェン・ハオ)/吹き替え:小林 さやか

農家の娘。郵便配達人の父は、彼女が小さい時から手紙を届けている。

 

トン族の娘を演じたのは、中国の女優・陳好(チェン・ハオ)です。

テレビドラマ『粉紅女郎』で絶世の美女を演じて、有名に。いまや、中国を代表する女優のひとりです。

(出典: WateR.WooD水林  on X)

おもな出演作

・ドラマ『天龍八部』(2003)・・・宋(そう)の時代を舞台に、宋に侵攻した遼(りょう)に3人の若者が叛旗をひるがえすファンタジー・アクション。

・ドラマ『三国志 Three Kingdoms』(2010)・・・製作費25億円をつぎこみ、全95話からなる時代劇。陳好は、絶世の美女・貂蝉(ちょうせん)を演じた。

ここから先は、ネタバレを含む内容になっています。本編をご覧になってからお読みください。

『山の郵便配達』感想【父と息子,仕事を通して親子愛が深まってゆく中国映画に感動!】

山の郵便配達、感想、父と息子、中国映画

幼いころに家を空けがちだった父親に、どこか心の距離を感じている人は多いのではないでしょうか?

 

映画『山の郵便配達』では、父を歓待する村人たちの反応を通して、息子は“父のもうひとつの姿”を知ることになります。

いっぽうの父親は、幼ない息子と過ごせたわずかな時間がどれだけ貴重だったか、いまになって思い知らされます。

 

仕事で3ヶ月に1度しか帰れなかった、と吐露する父。

やはり父もつらかったのだ、と悟る息子。

 

いつの間にか父と息子の距離は縮まり、息子は何気なく

「父さん、行こう」

と、発します。

 

初めて“父さん”と呼んでもらって嬉しそうにする父親を見ると、こちらも幸せな気持ちになれます。

(出典:DepressedBergman on X)

 

相手を慮ってのやさしさ。余計なセリフをしゃべらせず、表情で語らせる演出。素朴な大自然。心からの笑顔。そして、美しい涙。私たちが忘れかけている“何か”を思い出させてくれます。

 

中国映画『山の郵便配達』、おすすめです。