「何が欲しい?」
“耳の聞こえない子が欲しい”
ろう学校の教師と、耳の聞こえない女性。言葉の壁を越えようともがく二人が、観る者を圧倒する! 恋愛映画の名作『愛は静けさの中に』が、BSでテレビ放送されます。
この記事では、『愛は静けさの中に』のあらすじとキャストについてお伝えします。
- 『愛は静けさの中に』テレビ放送(2023)はいつ?劇中で使われていたバッハの曲は?
- 『愛は静けさの中に』あらすじ【ろう学校の教師と耳の聴こえない女性の恋は,試練つづき!】
- 『愛は静けさの中に』登場人物&キャスト
- 感想:心にしみるラブ・ストーリー!聴覚障害をあつかった洋画の中でもおすすめ!
『愛は静けさの中に』テレビ放送(2023)はいつ?劇中で使われていたバッハの曲は?
『愛は静けさの中に』は1986年のアメリカ映画。
ろう学校に赴任してきた教師と若い職員の交流を描いた、ラブ・ストーリーです。
映画『愛は静けさの中に』概要 | |
---|---|
原題 | Children of a Lesser God |
上映時間 | 119分 |
監督 |
ランダ・ヘインズ(『潮風とベーコンサンドとヘミングウェイ』) |
原作 | マーク・メドフ『ちいさき神の、作りし子ら』 |
音楽 | マイケル・コンヴァーティノ |
出演 | ウィリアム・ハート、マーリー・マトリン |
受賞歴 | アカデミー主演女優賞(マーリー・マトリン) |
13:00 ~ 15:54
主人公のジェームズが自宅で聴いていたバッハの曲は、「2つのヴァイオリンのための協奏曲」 です。
『愛は静けさの中に』あらすじ【ろう学校の教師と耳の聴こえない女性の恋は,試練つづき!】
教師のジェームズ(ウィリアム・ハート)は、メイン州の田舎にあるろう学校に赴任してきます。バーデンダーやDJの経験もあるジェームズの授業は、風変わり。ナンパのやり方を討論させたり逆立ちをしたり・・・受け持った7人の生徒の心をつかみます。
ジェームズは、食堂で手伝いをしているサラ(マーリー・マトリン)という若い女性を見かけます。関係者の話によると、サラは優秀な生徒だったものの、今は心を閉ざし、清掃係として働いている、とのこと。
I am saddened to hear of the passing of William Hurt. I discovered him in the 7th grade when my two favorite films were Children of A Lesser God and Rambo. I was in a transition phase. His performance affected me. The film is about communication and in my family there was little. pic.twitter.com/TsqP3MyJXR
— Reconsidering Cinema (@coenesqued2) March 13, 2022
レストランで食事をした後、ジェームズは耳が聞こえないはずのサラが、音楽に合わせて踊る姿を見ます。
“誰も私なんか相手にしない”
そう決めつけ、心を閉ざすサラ。
「サラに話し方を教えて、外の世界に連れ出したい!」
ジェームズはサラの生い立ちを聞くため、遠路はるばるサラの母を訪ねますが・・・・
『愛は静けさの中に』登場人物&キャスト
ジェームズ・リーズ
演:ウィリアム・ハート
Rest In Peace William Hurt
— Careful 4 Spoilers (@c4spoilers) March 13, 2022
Hurt won the Oscar for Best Actor in ‘Kiss Of The Spider Woman’ (1985).
He was nominated for Best Actor in ‘Children of a Lesser God’ (1986), ‘Broadcast News’ (1987), and a Best Supporting Actor nomination for ‘A History of Violence’. pic.twitter.com/kOFjAXyNXW
主人公。ろう学校に赴任してきた教師。激しい手話で感情をぶつけるサラに、興味を持つ。
ジェームズを演じたのは、アメリカの俳優ウィリアム・ハート。どんな作品でも確かな存在感を残す名優です。
・『蜘蛛女のキス』(1995)・・・刑務所に入れられた政治犯と同性愛者の交流を描く人間ドラマ。
・『ブロードキャスト・ニュース』(1987)・・・テレビ業界で働く男女の三角関係を描く人間ドラマ。さわやかな余韻を残す、隠れた名作。
・『天国の青い蝶』(2004)・・・幻の青い蝶ブルーモルフォに憧れる脳腫瘍の少年と、彼の夢を応援する昆虫学者の冒険物語。
サラ
演:マーリー・マトリン
Marlee Matlin in 'Children of a Lesser God' where she played Sarah, a deaf custodian who develops a romantic relationship with a hearing speech teacher.@MarleeMatlin won the Best Actress Oscar for her performance - making her the first deaf actor to win an Academy Award. pic.twitter.com/ecknRy7igS
— The Academy (@TheAcademy) April 21, 2022
ろう学校で清掃係として働く、若い女性。姉の男友達に笑い者にされたことがきっかけで、心を閉ざしていた。
サラを演じたのは、アメリカの女優マーリー・マトリン。
生後18か月のときに聴力を失いますが、7歳のときに児童劇団に入り、演技をみがきます。映画デビュー作となった本作で、見事アカデミー主演女優賞を受賞しています。
Marlee Matlin (@MarleeMatlin) reflects on winning the Oscar for Best Actress for her performance as Sarah Norman in 1986's "Children of a Lesser God." #BehindTheOscarsSpeech pic.twitter.com/4D3ea758Pw
— The Academy (@TheAcademy) August 24, 2022
2021年の『コーダ あいのうた』では主人公・ルビーの母親を演じ、話題となりました。
サラの母
演:パイパー・ローリー
カーティス
演:フィリップ・ボスコ
ろう学校の校長。
感想:心にしみるラブ・ストーリー!聴覚障害をあつかった洋画の中でもおすすめ!
『愛は静けさの中に』で、印象に残るシーンがあります。
サラと同棲したジェームズは、しばらく音楽を聴いていなかったことを思い出します。
ジェームズは、バッハの「2つのヴァイオリンのための協奏曲」のレコードをかけますが、ふと我に返ります。サラにはバッハが聴こえないんじゃないか、と思い止まったのです。
「君が楽しめないもの(=音楽)は、楽しめない」
するとサラは、上半身裸のジェームズに頼みます。
“あなたが音楽を表して”
ジェームズは体いっぱい使って、バッハを表現しようとします。
障害を持っている人を“哀れみの対象”として描く作品が多い中、『愛は静けさの中に』では“人間と人間のぶつかり合い”が描かれています。深く心に残る佳作です。