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新潟だけの習慣?天神様のお菓子を食べる『天神講』とは?

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※この記事は約5分で読めます。

筆者が子供のころ、2月の25日前後になると学校給食で『天神菓子』が出されました。『天神菓子』とは、学問の神様・菅原道真公を模した粉菓子のこと。

 

落雁(らくがん=でんぷん質の粉に水あめを混ぜて着色したもの)の中にあんが入ったお菓子です。絹のような優しい歯ざわりと素朴な味が大好きで、毎年この時期を楽しみにしていたものでした。

 

 

新潟県だけのイベント?

しかし、上京してからというもの、こちらで天神菓子の話を聞いたことがありません。菅原道真は奈良の出身ですが、大宰府に島流しにされたことで有名ですね。太宰府天満宮では、学問の神さまとして祀られています。2月の後半にこの菓子を食べるのは、福岡から伝わった風習だと思っていたのですが・・・

 

調べてみると、どうも違うみたいですね。そもそも、菅原道真の命日にあたる2月25日に天神様をまつる『天神講』は、全国的に行われていた行事。江戸時代の寺子屋では、学問の神様として天神様をお祀りしていたと言われています。

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それが寺子の清書をはり出して展覧する行事となり、明治時代になると、小学校で優等生が学習成果を発表させる行事となったそう。展覧会や文化祭の前身、ということになりますね。

 

各地で異なる『天神講』

 しかし、実際にはこの『天神講』、各地でその内容はバラバラだったようです。私の出身・新潟県では、家庭や学校に『天神講』のお菓子が存在していたのです。子供たちの健康と、学業の成就を願っていたわけです。受験生がいる家庭でしたら、合格祈願の意味合いもあったでしょう。

 

また、新潟県は雪深い地域。色鮮やかな天神菓子は、あたたかな春の訪れを喜ぶ行事にぴったりのアイテムなのでしょう。

 

さて、この天神菓子。なにも菅原道真公のカタチだけではありません。鯛やダルマ、縁起物の松や竹など様々な形状があります。

 

それでは、他の地域では『天神講』にどんなことをしているのでしょうか?

 

福井では、床の間に元日から天神様の掛け軸を飾るそうです。そして、25日には焼きガレイをお供えするとか。

 

山梨県韮崎市では、紙に「奉納天満天神」と筆で書き、それを竹ざおに吊るして天神様のほこらに祀っているそうです。習字が上手になるように、という願いもこめられているのでしょう。

 

『天神講』の風習が色濃く残っているのが、新潟・富山・福井などの県です。菅原道真が流された大宰府からずっと離れた地域で天神信仰が根付いているのも、何だか不思議な話ですね。

 

ちなみに、本家・太宰府天満宮は年間700万人が訪れる観光スポット。西鉄大宰府線の太宰府駅を降りると、境内への参道が広がっています。天満宮の名物・梅ヶ枝餅は道真ゆかりの食べ物。アンコが中に入った焼餅ですが、梅の味がするわけではありません。