風速8mとは、1秒間に8m 空気が移動する風の強さのことです。
この記事では、風速8mがキャンプや釣りなどレジャーにどう影響するのかをお伝えします。
- 【風速8mとは,どのくらい?】時速29km!ロードバイクとすれ違ったときに受ける風
- 風速8mで傘はこわれる? 【傘がひっくり返る一歩手前の風】
- 風速8mとは,どのくらい? キャンプへの影響は? 【テントに穴が開く可能性も】
- 風速8m(メートル)とは,どのくらい?【海面では激しい波が立つ】
- 風速8mとは,どのくらい? 電車への影響は?【運転停止となることは,ほぼない】
【風速8mとは,どのくらい?】時速29km!ロードバイクとすれ違ったときに受ける風
天気予報で耳にする「風速8m」とは、正式には「風速8m/s」という表記になります。「 m/s 」は、1秒間に空気がどれだけ移動したかを示す単位です。
つまり、「風速8m」とは、1秒間に8メートル空気が移動する風の強さ速さを表します。
秒速だとイメージしづらいので、時速に換算してみます。
8(m) ✕ 60(秒)✕ 60(分) = 28800(m)
28800m = 28.8㎞
風速8mを時速に直すと、およそ29km(キロメートル)。ロードバイクのような早めの自転車とすれ違ったときに、受ける風の強さとなります。
風の強さを示す尺度「ビューフォート風力階級」では、風速8mは「茂みの葉っぱがゆれ始める強さ」と定義されます。
◆ 風の強さを示すビューフォート風力階級
ビューフォート風力階級表(簡易版) | ||
---|---|---|
風力 | 風速 | 地上への影響 |
3 | 風速3.4~5.4(m/s) | 木の葉や小枝が,たえず動く |
4 | 風速5.5~7.9(m/s) | 砂ぼこりがたち、紙きれが舞う |
5 | 風速8.0~10.7(m/s) | 茂みの葉っぱがゆれ始める |
6 | 風速10.8~13.8(m/s) | 大きな枝が動き、傘がさしにくい |
7 | 風速13.9~17.1(m/s) | 樹木全体がゆれ、風に向かって歩くのが難しくなる |
風速8mで傘はこわれる? 【傘がひっくり返る一歩手前の風】
風速は10メートルを越えると風に向かって歩きにくくなり、傘が逆向きになったり壊れやすくなります。風速8メートルは、傘がひっくり返ったりする一歩手前の風の強さとなります。
また、外を歩くのに危険なレベルとなるのが、風速15メートル以上です。自転車に乗るのも風に向かって歩くのも困難で、転んでしまう人も出てきます。
筆者は自転車で40分かけて通勤していますが、風速8mぐらいなら自転車を漕ぎます。進みにくいとは感じますが、運転できない風ではありません。
【関連】風速7m(メートル)とはどのくらい?自転車やバイクへの影響は?
風速8mをイメージするのにひとつの目安となるのが、「春一番」です。冬から春へと季節が替わるときに吹く南風「春一番」は、【 風速8メートル以上 】と定義されています。毎年、春一番が吹いたあとには、屋根やアンテナの修理を依頼する人が出てきます。
▲クリックすると動画が読み込まれます。
「datecity」さんのYouTubeチャンネルより。かなりの勢いで樹木が揺れているのがわかります。
風速8mは外出を控えるレベルではないけれど、ちょっと警戒が必要になってくる風の強さといえます。
風速8mとは,どのくらい? キャンプへの影響は? 【テントに穴が開く可能性も】
快適にキャンプを楽しもうと思ったら、風速5m以下がひとつの目安となります。
風速5mほどではテントやタープがゆれて、設営するのも大変になってきます。
風速5mを越えると、以下のような風対策が必要となります。
- テントの出入り口を、風が吹く向きからズラす
- タープは低く設営する
- 金属製ウェイト(=鋳物タイプのおもり)を、テントの四つ角に取り付ける
>> 風速5mとは、どのくらい?ゴルフや釣り、バーベキューができる目安とは?
風速8メートルは、キャンプにおいては「強風」といっていいレベル。テントに穴が開いたり、ポールがバキっと折れたりする可能性もあります。
ワンタッチテント(簡易テント)は、風速8.0m ~ 10.7mに耐えるように設計されているものが多いとはいえ、安全のためにもキャンプは止めたほうがいいでしょう。
風速8m(メートル)とは,どのくらい?【海面では激しい波が立つ】
屋外で行なう釣りは、風に大きな影響を受けます。強い風はどのような悪影響をもたらすでしょうか?
- ライントラブルが起こりやすい
- アタリが取りにくい
- すべって転んだり、川や海に落ちてしまう危険がある
海釣りの場合は、強い風がプラスにはたらくこともあります。たとえば、海にうねりが出ているときは、漁港内部に魚が逃げ込んでいる場合があります。
風の強さを分類する尺度となる『ビューフォート風力階級』と照らし合わせながら、風速と釣りの関係をまとめました。
◆ 風速と海釣りの関係
(表は左右←→にスクロールできます)
風速 | 海上の目安 | 内容 |
---|---|---|
風速1~2m | さざ波が立つ | そよ風で、釣りにはほぼ影響はなし |
風速3~5m | 波頭がくだける | 軽い仕かけを使う釣りは、風向きによっては狙ったところへ飛ばしにくくなる。サビキ釣りは可能。 |
風速6~7m | 白波が立つ | 狙ったポイントにルアーやフライを飛ばすのが難しくなり、釣り竿は風にあおられ続ける。「ちょい投げ」は、投げ入れるときに重りに負荷がかかる |
風速8~10m | 水面に波頭が立つ | 海面では激しい波が立ち、周りにさえぎるものがないと体が風に持っていかれることも |
安全で快適に釣りを楽しもうと思ったら、風速5メートル/秒ぐらいまでが限度といえます。
海が荒れれば落水の恐れも出てきますので、風速10メートル/秒を越えたら海に近づくのも止めたほうがよいでしょう。
【関連】風速10m(メートル)とは、どのくらい?飛行機が欠航となる目安の強さとは?
風速8mとは,どのくらい? 電車への影響は?【運転停止となることは,ほぼない】
電車には「鉄道運転基準」というものがあり、運転中止となる基準が記載されています。この基準は、各鉄道会社によって異なります。
たとえば、JR東日本は風速20メートル/秒以上で速度制限をおこない、風速25メートル/秒を越えると運転中止となります。京成電鉄や京浜急行は、風速25m/s以上で速度制限がかかり、風速30メートル/秒以上で運転中止となります。
運行基準は鉄道会社によって変わるものの、各社とも風速30メートル/秒以上で運転停止となります。
ただし、ほとんどの鉄道会社は「(平均)風速」ではなくて、「瞬間風速」の数値を基準にしています。
気象庁の発表する(平均)風速とは、あくまで直前10分間の平均的な風の強さのこと。この間、1.5~2倍、場合によっては3倍の強さの瞬間風速が吹くこともあるのです。
- 8(m/s) ✕ 1.5 = 12(m/s)
- 8(m/s) ✕ 2 = 16(m/s)
- 8(m/s) ✕ 3 = 24(m/s)
(平均)風速が8m/sだったとしても、理論上は風速12(m/s)~ 24(m/s)の突風が吹く可能性があります。
天気予報で風速8m/sと発表されていても、瞬間最大風速の数値が大きければ、速度制限がかかることはあり得ます。運転停止となることはほぼないでしょう。