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BSでテレビ放送!『ニュー・シネマ・パラダイス』完全版との違いを解説

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NHKで地上波放送!『ニュー・シネマ・パラダイス』あらすじ&完全版との違いも解説

※この記事は、2022年10月に更新しました。

涙なしには見れないイタリア映画の名作、『ニュー・シネマ・パラダイス』。2021年の年末に地上波放送されて話題となったこの映画が、BSシネマでテレビ放送されます。

 

この記事では、『ニュー・シネマ・パラダイス』の概要とあらすじをご紹介。

 また、本作には<インターナショナル版><完全版>の2つのバージョンがあります。<インターナショナル版>と <完全版>がどこが違うのかについても、解説します。

『ニュー・シネマ・パラダイス』のNHKでのテレビ放送はいつ?

 映画『ニュー・シネマ・パラダイス』のテレビ放送は、2021年11月25日(木)。NHKのBSプレミアムにて。

13:00 ~ 15:04

映画『ニュー・シネマ・パラダイス』
原題 Nuovo Cinema Paradiso
製作年 1988年
製作国 イタリア、フランス
ジャンル 人間ドラマ
上映時間 インターナショナル版:124分、完全版:174分
監督 ジュゼッペ・トルナトーレ(『鑑定士と顔のない依頼人』)
脚本 ジュゼッペ・トルナトーレ
音楽 エンニオ・モリコーネ(『死刑台のメロディ』)
出演 フィリップ・ノワレ、サルヴァトーレ・カシオ(子役)

 『ニュー・シネマ・パラダイス』は、主人公・サルバトーレの半生を描いた人間ドラマ。映画監督として成功した「中年期」を現在として、映画に魅せられた「少年時代」「青年期」をノスタルジックに回想してゆきます。

 

今回テレビ放送されるのは、内容的には124分の<インターナショナル版>です。 

  • 中年期のサルバトーレ・・・映画監督として成功したあと、故郷の村へ帰る
  • 少年時代のサルバトーレ(回想①)・・・映写技師アルフレードとの交流
  • 青年期のサルバトーレ(回想②)・・・初恋の相手・エレナとの燃えるような恋 

このバージョンは特に「少年時代」に重きがおかれ、人懐っこい少年と中年の映写技師の心の交流が描かれます。

映画におけるレターボックスサイズとは何?

 NHKのBSプレミアムの公式サイトには、<レターボックスサイズ>という記載があります。これは、どういう意味でしょうか? 

レターボックスサイズとは、映画、ニューシネマパラダイス、完全版

出典:https://www.nhk.or.jp/bscinema/calendar.html

これは、作品の内容ではなくて、画面サイズに関する記載です。劇場用映画の画面サイズの比率(アスペクト比)は、16:9 です。これに対して、家庭用テレビのサイズ比率は、4:3 。劇場版のほうが、横長です。

 横長の端っこの部分までテレビで映すために、あまった上下に黒い横帯が入る状態が「レターボックス」です。

 

 これに対して、テレビ画面いっぱいに映像をうつせるように、4:3の比率に収まらない部分をカットしたものが「スタンダードサイズ」となります。

映画『ニュー・シネマ・パラダイス』あらすじ【ネタバレなし】

父のように慕い、親友のように接してくれた映写技師の訃報

 ローマに住むサルバトーレ(愛称:トト、演:ジャック・ペラン)は、いまは映画監督として成功しています。彼のもとに、故郷の母から電話がかかってきます。

 「アルフレードが亡くなったの」

 

アルフレード(フィリップ・ノワレ)とは、サルバトーレが故郷の村にいた頃、父のように慕っていた映写技師です。サルバトーレはベッドの中で少年時代を思い出します・・・  

第二次大戦後のイタリアのさびれた村。唯一の娯楽は映画だった!

・・・第二次大戦が終わってまもなくの、イタリア。

シチリア島にある小さな村では、教会の横にある映画館【パラダイス座】が唯一の娯楽施設でした。村民はこの映画館で、笑い、泣き、そしてラブシーンに興奮していたのです。

 

母と妹と暮らす少年・サルバトーレ(愛称:トト、演:サルバトーレ・カシオ)にとって、映画館はかっこうの遊び場所。サルバトーレは毎日のように映写室に潜りこんでは、映写技師のアルフレードに怒られていました。アルフレードは叱りながらも、人懐っこいサルバトーレが可愛くて仕方ありません。

 やがてサルバトーレは見よう見まねで映写機の操作を覚え、アルフレードの仕事を手伝うようになります。

 

ところが、サルバトーレが青年へと成長した、ある日のこと。

映画の上映中、可燃性のフィルムが発火してしまいます。映写室にいたアルフレードは大火事に巻きこまれてしまい・・・

 <インターナショナル版>と<完全版>の違いとは?

 映画『ニュー・シネマ・パラダイス』には、世界各国の劇場で公開されたバージョンの<インターナショナル版>(124分)と、それより50分ほど長い<完全版>(174分)があります。

 (厳密にいうと、母国イタリアで劇場公開されたときの<オリジナル版>(155分)もありますが、このバージョンは日本では出回っていません)

  •  インターナショナル版(124分)・・・各国の劇場で公開されたバージョン
  • 完全版(174分)・・・いわゆるディレクターズカット版
  • オリジナル版(155分)・・・イタリアで上映されたときのバージョン

 

この作品のエンディングでは、どのバージョンでも主人公サルバトーレの半生がダイジェストで流れます。ところが、<インターナショナル版>では見覚えのないシーンが含まれています。これが、カットされている部分。

 

では、<完全版>ではどこがつけ足されているかというと、主にサルバトーレの恋のてん末です。

サルバトーレは、青年期にエレナという美しい女性と出会います。エレナにひと目ぼれしたサルバトーレが、彼女に猛アタックするのが青年期の大きなトピックとなります。

<完全版>では、二人の恋愛のその後に、多くの時間が割かれます。

 

また、<インターナショナル版>では、サルバトーレと家族のやりとりは殆ど描かれません。このため、子供時代に厳しかった母マリアには、冷たい印象を抱いてしまいます。<完全版>では母の秘められた優しさも描かれ、私はこれを知ったとき、涙が止まりませんでした。

 

\ まるで別の映画! もう一度泣ける!!/

完全オリジナル版には、日本語吹き替え音声も追加されています。

 

<インターナショナル版>を観たあとに<完全版>を観ると、びっくりするほど印象が変わってきます。 

  • <インターナショナル版>は、サルバトーレと映写技師アルフレードとの年の離れた友情。
  • <完全版>は、サルバトーレと初恋の相手・エレナとの大・大・大恋愛。

 まるっきり別の映画。まさに編集のマジック!!