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『ショコラ』あらすじ【“寛容”の大切さを教えてくれるファンタジー】ジュリエット・ビノシュのおすすめ映画は?

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『ショコラ』あらすじ【“寛容”の大切さを教えてくれるファンタジー】ジュリエット・ビノシュのおすすめ映画は?

「人間の価値とは、何を禁じるかでは決まらない。何を否定し、排除するかでもない。むしろ、何を受け入れるかで決まるのでは?」

 

SNSやYouTubeのコメント欄には、自分の信条に反する人を叩いたり、人格否定までする不寛容な人が増えてます。こんな時代だからこそ、見たい映画があります。

 

心優しいファンタジー映画、『ショコラ』です。

この記事では、映画『ショコラ』のあらすじと、主演した大女優ジュリエット・ビノシュについてご紹介します。

『ショコラ』NHKのBSプレミアムでの放送(2023)はいつ?原作はある?

『ショコラ』は2000年のアメリカ・イギリス合作映画。

しきたりの厳しい村にやってきた母娘が、チョコレート・ショップを開店。心を閉ざした村人たちに奇跡を起こす、ファンタジー&人間ドラマです。

ファンタジーといっても突飛な出来事が起こるわけではなく、地に足のついたストーリーが展開されます。

映画『ショコラ』
原題 Chocolat
ジャンル 人間ドラマ、ファンタジー
上映時間 121分
監督 ラッセ・ハルストレム(『ギルバート・グレイプ』)
原作 ジョアン・ハリス『ショコラ』
音楽 レイチェル・ポートマン(『Emma エマ』)
興行収入 約200億円
出演

 ジュリエット・ビノシュ、ジョニー・デップ、アルフレッド・モリーナ

 『ショコラ』のテレビ放送は、2023年9月17日(。NHKのBSプレミアム「BSシネマ」にて。
12:58 ~ 15:01

原作は、イギリスの作家ジョアン・ハリスの同名小説。原作では主人公のヴィアンヌと対立するレノの独白が日記形式でつづられており、レノ側の苦悩も読み取れます。

wikiよりわかりやすい! 映画『ショコラ』あらすじ【チョコレートのお店の名前は?】

1959年。フランスの静かな村。

カトリック信仰が根付くこの村に、ひと組の親子がやってきます。母親・ヴィアンヌ(ジュリエット・ビノシュ)と、娘のアヌーク(ヴィクトワール・ティヴィソル)です。

 

ヴィアンヌは空き店舗を借りて、チョコレート専門店【マヤ】をオープン。チリペッパーを使ったホット・チョコなど、店内にはめずらしいチョコが並び、興味をもった村人が訪れるようになります。

>> 映画ショコラ マヤ族のホットチョコレート【クックパッド】

 

ヴィアンヌが一人一人に合ったチョコレートを渡すと、村人たちに“小さな奇跡”が起こるようになります。

  • 夫に相手にされなかったオデルは、夫婦仲を取り戻す
  • 夫の暴力に悩むジョセフィーヌは、夫に立ち向かう勇気をもらう
  • 娘と折り合いが悪く、孫に会わせてもらえなかったアルマンドは、孫と再会をはたす

 

しかし、ヴィアンヌを快く思わない人もいました。村の指導者・レノ伯爵(アルフレッド・モリーナ)です。レノ伯爵は、カトリックの“断食”の期間中にお店を開け、日曜のミサにも顔を出さないヴィアンヌが気に食わないのです。

 

「ムキーーーーーっ! 弱点を見つけて、ヴィアンヌを追い出してやる!」

と、息巻くレノ伯爵。

 

そんな中、村にジプシーの一団がやってきます。村には“流れ者”のジプシーを差別し、立ち退かせようとする空気がありました。しかし、偏見を持たないヴィアンヌは、ジプシーの青年・ルー(ジョニー・デップ)と交流を深めてゆきます。

 

 

「あの女は、村を“汚しかねない”連中と関わっているぞ!」

レノ伯爵は住民をあおり、ヴィアンヌを孤立させようとしますが・・・

映画『ショコラ』感想【“寛容”の大切さを教えてくれるファンタジー】

映画『ショコラ』には、マジョリティ(=多数派)からはぐれてしまった人たちが登場します。

  • 定住の地をもたないヴィアンヌ親子と、ジプシーの青年ルー。
  • “盗癖”を疑われる、ジョセフィーヌ。
  • 村にやってきて、まだ5カ月の若きアンリ神父。
  • 古い因習にこだわるものの、実は孤独なレノ伯爵。

マイノリティ(=少数派)に向けるまなざしが温かいのが、特徴的です。

 

特に、ヴィアンヌとレノ伯爵は対立軸をもったキャラクターですが、片方を“成敗する”ような描き方はしません。他者を受け入れることで、新たな関係を築けることを教えてくれます。

ヒロインを演じたのは誰?オスカー女優ジュリエット・ビノシュのおすすめ映画は?

チョコレート・ショップを開いた主人公・ヴィアンヌを演じたのは、ジュリエット・ビノシュ。フランスの大女優です。

 

1986年公開の『汚れた血』で注目を集めたビノシュは、1988年の『存在の耐えられない軽さ』でハリウッド・デビューを飾ります。

以降、カンヌで賞を獲るような芸術家タイプの監督作に出演するいっぽう、ハリウッドの娯楽大作にも次々と出演。名実ともに、フランスを代表する国際派女優となります。

 

記憶に新しいところでは、是枝裕和 監督の『真実』(2019)にも出演しています。

 

そんなフランスの大女優ジュリエット・ビノシュのおすすめ映画を、3つだけご紹介します。

『汚れた血』(1986)

  • 監督:レオン・カラックス(『ポンヌフの恋人』)
  • 上映時間:116分
  • 出演:ドニ・ラヴァン、ジュリエット・ビノシュ、ジュリー・デルピー

愛のない性行為により、奇病STBOが蔓延するパリ。青年・アレックスは、恋人リーズと一緒にいる時もむなしさを抱えていた。アレックスは父の友人・マルクスの恋人、アンナに運命を感じ・・・

 

ビノシュ22歳のときの出演作。みずみずしさと、圧倒的な表現力。のちの“大女優”誕生を予感させる、出世作です。

『トリコロール/青の愛』(1993)

  • 監督:クシシュトフ・キェシロフスキ(『殺人に関する短いフィルム』)
  • 上映時間:94分
  • 出演:ジュリエット・ビノシュ、ブノワ・レジャン
  • 受賞歴:ヴェネチア映画祭 金獅子賞(=最高賞)

ジュリーは自動車事故で夫と娘を失い、生きる意欲もなくしてしまう。作曲家だった夫が遺した協奏曲の楽譜を見たジュリーは、“生”への渇望を見出してゆく・・・

 

ヨーロッパ映画が好きなかた、映画監督を志すかたに見て欲しい。

あまりにも繊細な心理描写。愛からの自由&束縛からの自由を描き、たんなるアート映画を越えたビノシュの代表作!

>> Amazonプライムビデオ『トリコロール/青の愛』(字幕版)

『イングリッシュ・ペイシェント』(1993)

  • 監督:アンソニー・ミンゲラ(『コールド マウンテン』)
  • 上映時間:162分
  • 出演:レイフ・ファインズ、クリスティン・スコット・トーマス、ジュリエット・ビノシュ、ウィレム・デフォー
  • 受賞歴:アカデミー作品賞、アカデミー助演女優賞(ジュリエット・ビノシュ)

第二次大戦下、イギリスの野戦病院。収容された患者・アルマシーはひどい火傷を負っていて、過去の記録もわからない。アルマシーは数奇な半生を送っており・・・

 

看護婦を演じたジュリエット・ビノシュは、オスカーを獲得! 戦時に運命を狂わされる悲恋を描く、文芸ロマン。

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「映画も小説も好き!」というかたには、M・オンダーチェの原作『イギリス人の患者』もおすすめです。

>> 【海外文学】映画化されたおすすめ小説5選!文学賞を受賞した名作たち

過去と現在が交錯する、幻想的なストーリー。あまりにも美しすぎるイメージの数々。至福の読書体験が味わえます。