ダメな人間を演じさせたら、右に出る者なし?
ホアキン・フェニックスがエリート一家のはみ出し者を演じた映画『アンダーカヴァー』が、地上波テレビ放送されます。
この記事では、映画『アンダーカヴァー』のあらすじと評価、見どころについてお伝えします。
映画『アンダーカヴァー』地上波テレビ放送はいつ? 原題の意味は?
『アンダーカヴァー』は、2007年のアメリカ映画。
警察一家をとび出したはみ出し者の弟が、父や兄に反発しながらも、マフィア摘発に協力する犯罪ドラマです。
映画『アンダーカヴァー』概要 | |
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原題 | We Own the Night |
製作 | 2003年 |
製作国 | アメリカ |
上映時間 | 117分 |
監督 | ジェームズ・グレイ(『エヴァの告白』) |
出演 | ホアキン・フェニックス、マーク・ウォールバーグ、ロバート・デュバル、エヴァ・メンデス |
原題は【 We Own the Night 】。「own」は「所有する」という意味ですので、「俺たちが夜の支配者だ」といった訳になります。
日本語タイトルの「アンダーカヴァー」(undercover)は、「スパイ活動に従事する」という意味があります
映画『アンダーカヴァー』の地上波放送は、2022年2月12日(土)の深夜。テレビ東京「サタ☆シネ」にて放送されます。
27:15 ~ 29:00
(つまり、13(日)の午前 3:15 ~となります)
関東ローカルのみの放送となります。
映画『アンダーカヴァー』あらすじ
1988年のニューヨーク。
エリート警察官の一家に生まれたボビー(ホアキン・フェニックス)は家を飛び出し、ロシアン・マフィアが取り仕切るナイトクラブで働いていました。
ボビーの父・バート(ロバート。デュバル)は、ニューヨーク市警の警視総監。ボビーの兄・ジョセフ(マーク・ウォールバーグ)も、優秀な成績で警官の道にすすんだばかり。“はみ出し者”のボビーは父や兄に反発し、犯罪組織とつながりがある店でマネージャー業をしていたのです。
ある日のこと。
警部に昇進したジョセフを祝うパーティが開かれ、ボビーは恋人のアマダ(エヴァ・メンデス)を伴ってあらわれます。その席上、父と兄に呼び出されたボビーは、警察がロシアン・マフィアの一斉検挙を計画していることを聞かされます。
組織の内部事情に詳しいボビーに、協力を求めたのです。
家族とマフィア。どちら側につくか?
ボビーが迷っていた、ある日のこと。ナイトクラブに予告なしに警察のガサ入れがあり、マフィアと一緒にボビーも逮捕されてしまいます。
「兄貴の出世欲のせいでこうなったんだ!」
「プエルトリコの女とつるみやがって!」
弟(ボビー)と兄(ジョセフ)は激しく言い争います。
しかし、その帰り道、兄のジョセフはマフィアに襲撃されて・・・
2022年2月現在、Amazonプライムビデオで、400円のレンタル作品として配信されています。
評価とレビュー:ホアキン・フェニックスの演技が光る犯罪ドラマ
映画サイトの評価
Amazon:★★★★☆ 4.1/5
映画.com:★★★★☆ 3.6/5
Yahoo!映画:★★★☆☆ 3.4/5
- ホアキン・フェニックスがにじみ出す感情がリアル
- 家族ものとしてはグッとくるが、物語は思った通りに進む
- 犯罪アクションを期待すると、肩すかしを食う
見どころ:バイオレンス色は弱め。エリート一家の家族愛を描く人間ドラマ!
まず、ホアキン・フェニックス(『ジョーカー』)、マーク・ウォールバーグ(『ディパーテッド』)、ロバート・デュバル(『ゴッド・ファーザー』)という配役から、バイオレンス色の強い犯罪映画を想像する人は多いでしょう。
また、「アンダーカヴァー」(undercover)というタイトルから、潜入捜査によるハラハラ感を期待する人もいるかもしれません。
ただし、本作はどちらかといえば、淡々とすすむ人間ドラマです。父や兄と違う道を歩んだがゆえに屈折した思いを抱える弟が、捜査を通じてファミリーの中に居場所を求めてゆく・・・
バイオレンス色は弱めで、思ったより“刺激”は少なめです。ジャワカレーだと思って食べたらククレカレーだった、ぐらいの肩すかし感があるかも。
それでも、エリート一家の“つまはじき者”を演じたホアキン・フェニックスの演技が凄い! 家族のなかに居場所がない、場違いな感じ。ホアキンの表情やたたずまいだけで、弟が歩んできた人生が伝わってきます。
『アンダーカヴァー』のような淡々とした物語進行が好きならば、映画『裏切り者』(2000)もおすすめ。人生をやり直そうとした男が、不正取引の世界に巻き込まれてゆくお話です。
同じジェームズ・グレイ監督で、ホアキン・フェニックス&マーク・ウォールバーグの組み合わせも同じ。さらに、シャーリーズ・セロン(『マッドマックス 怒りのデス・ロード』)、フェィ・ダナウェイ(『俺たちに明日はない』)という顔合わせも豪華です。
友情と自己保身、嫉妬。そして、裏切り・・・静かな中にも、葛藤してゆく人物たちが描かれています。