大手タバコ会社を告発する研究者とジャーナリストの姿を描いた映画『インサイダー』が、地上波テレビ放送されます。
この記事では、映画『インサイダー』のあらすじと見どころ、評価をお伝えします。
実話? 映画『インサイダー』地上波テレビ放送はいつ? 上映時間は?
『インサイダー』は1996年のアメリカ映画。タバコ会社の不正を暴くため、元・タバコ会社の研究者とTVプロデューサーが巨大企業にいどむ社会派ドラマです。
映画『インサイダー』 | |
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原題 | The Insider |
製作国 | アメリカ |
公開年 | 1999年 |
上映時間 | 157分(2時間37分) |
監督 | マイケル・マン(『ヒート』『コラテラル』) |
脚本 | エリック・ロス(『フォレスト・ガンプ/一期一会 』) |
出演 | アル・パチーノ、ラッセル・クロウ、クリストファー・プラマー |
元・研究員ジェフリー・ワイガンドは、CBSの報道番組『60 Minutes』に出演して、B&W社がタバコの健康被害を隠ぺいした事実を告発しました。彼は匿名の脅迫を受けるようになり、その実話をもとに映画化したのが『インサイダー』です。
映画『インサイダー』の地上波放送は、2021年5月29日(土)の深夜。テレビ東京「サタ☆シネ」にて。
27:15 ~ 29:00
(つまり、30(日)の3:15~となります)
映画『インサイダー』の上映時間は2時間37分。「サタ☆シネ」でのテレビ放送では、なんと! 50分ちかくもカットされそうです!!
アル・パチーノ主演『インサイダー』あらすじ【ネタバレなし】
ローウェル・バーグマン(アル・パチーノ)は、CBSの報道番組『60 Minutes』のプロデューサー。『60 Minutes』はヒズボラの現地取材をするなど、社会に鋭く切りこむニュース番組です。
老齢のマイク・ウォレス(クリストファー・プラマー)など、優れたキャスターやスタッフをそろえていました。
ある日のこと。
バーグマンのもとに、タバコ大手のフィリップ・モリス社の内部資料が届きます。バーグマンは、別のタバコ会社・B&W社の研究員ジェフリー・ワイガンド(ラッセル・クロウ)に連絡し、たばこの燃焼データの解析を頼みます。
しかし、ワイガンドは気が進まない様子。
ワイガンドはケンタッキー州の片田舎で、妻と2人の娘と暮らしていました。彼はB&W社の研究開発部門で破格の待遇を受けていましたが、有毒な原料の使用に抗議したため、解雇となっていました。
その際、会社に不利益な情報を公開しないという“守秘契約”を結んでおり、バーグマンのような報道関係者との接触を避けていたのです。
しかし、ワイガンドは大手のタバコ産業にとって“不都合な真実”を知っていました。B&W社が、喫煙者の脳を刺激して快楽をあたえるように、原料にアンモニアを混ぜていたこと。さらに、大手7社の重役たちがニコチンの中毒性を知りながら、その事実を隠ぺいしていたこと・・・
バーグマンの真摯な姿勢に心を動かされたワイガンドは、報道番組『60 Minutes』で証言することを決めます。
ところが、この頃から、ワイガンドの身辺に不可解なことが起こるようになります。やがて、ワイガンドの妻や娘たちにまで危険は及び・・・
アル・パチーノ主演『インサイダー』評価と見どころ
映画サイトの評価:派手な展開はないが、男たちの生き様が渋い!
Amazon:★★★★☆ 4.3/5
映画.com:★★★☆☆ 3.6/5
Yahoo!映画:★★★★☆ 3.9/5
- 展開が地味で、辛気臭い
- 家族や同僚とのあつれき。そして本人の意地。骨太な男たちの生き様が伝わってくる
見どころ:名作『ヒート』を思わせる、重厚な人間ドラマ
監督は『ヒート』で、捜査官(アル・パチーノ)と寡黙な犯罪者(デ・ニーロ)が反目しながらも心を通わせてゆく姿を描いた、マイケル・マン。
余計なセリフを挟まない硬派な演出は、『ダークナイト』にも影響を与えたと言われます。
映画『インサイダー』は、大きくわけて二部構成となっています。
前半は、内部告発者(クロウ)と報道関係者(パチーノ)が、守秘義務と職業倫理にふり回されながらも友情を深めてゆく様子。
後半は、番組プロデューサー(パチーノ)と年配キャスター(プラマー)の対立を通して、ジャーナリストの志を貫くべきか会社を守るべきか、葛藤する姿が描かれます。
研ぎ澄まされたセリフとゆれ動く心理描写は、見応えじゅうぶん。ある程度の人生経験を積んだ人ほど、心に刺さる映画でしょう。
見どころがもう一つ。
ラッセル・クロウが演じるワイガンドは、日本語も堪能という設定。ワイガンドがバーグマンとともに日本料理店に入った際は、
「それじゃあ、ししゃもと天ぷら定食2つ・・・それと、お酒、もう1本」
なんてセリフをしゃべります。(“テンプラ”の発音、聞き取りづらいぞ!)
ラッセル・クロウの日本語が聞ける、貴重なシーンです。テレビ放送では、カットされるかもしれないけど。