スパムリンクとは、「コピーコンテンツ」や「リンク集」といった内容に乏しい外部サイトから貼られた悪質な被リンクのことです。
得体の知れないサイトから大量のリンクを貼られていたら、Googleからペナルティを受けそうで不安になります。
この記事では、ブログ初心者のかたに向けて、不自然に増加するスパムリンクの確認方法と、否認の仕方をお伝えします。
- スパムリンクとは?良質な被リンクとの違いは?
- スパムリンクの確認方法とは?はてなブログで悪質な被リンクが急増した実例
- 【検証】SEOへの影響は? スパムリンクを2週間放置してみた!
- Googleサーチコンソールでスパムリンクを否認する手順とは?
- まとめ
スパムリンクとは?良質な被リンクとの違いは?
プログラムによって自動生成されたサイトやリンク集だけのサイトから貼られたリンクを、「スパムリンク」と呼びます。
- ナチュラルリンク(自然な被リンク)・・・「役に立った」「読者さんに紹介したい」という善意の思いで貼られたリンク
- スパムリンク(悪意のある被リンク)・・・「ライバルサイトを蹴落としてやろう」「個人情報を盗んでやろう」という悪意から貼られたリンク
実際に、当ブログでも、あきらかにスパムリンクと思われる被リンクを発見しました。確認した方法から、削除するまでの経緯をご紹介します。
スパムリンクの確認方法とは?はてなブログで悪質な被リンクが急増した実例
当ブログは、はてなブログで運営しています。
はてなブログのカスタマイズやブログ初心者のかた向けの情報も発信しているので、そういった記事にリンクを貼ってもらえることがあります。
このため、通常ははてなブログ「hatena.ne.jp」からの被リンクがもっとも多くなっています。
あの異常事態が起こるまでは!!
2022年の2月。
海外の謎のサイトからの被リンクが急増しました。
実際にGoogleのサーチコンソールを使って、スパムリンクを確認した手順です。
まず、Googleサーチコンソールを開きます。
次に、左側にあるスクロールバーを下に移動させ、あらわれた「リンク」をクリックします。
すると、被リンクをもらっている上位のページと、リンクを送っている外部サイトが表示されます。
調査した時点での当ブログの総記事数は610。
これに対して、当ブログにリンクを送っている1位の外部サイトのリンク数は、212,530!!
第2位のはてなブログからの被リンクが2,137ですので、その異常さがわかります。
この画面で、「上位のリンクされているページ」をクリックすると、それぞれのページの被リンクの数を確認できます。
これは、ある映画の紹介記事が受けている被リンク。たった1ページに同一のサイトから17,880の被リンク! 普通なら、まずあり得ません。
サイトのURLは、【rootstube.co.uk】。「uk」という表記から、イギリスのサイトであると判明します。
どういうサイトなのか?
「サイト rootstube.co.uk」とグーグル検索をかけて調べてみます。記事の更新をみると、2007年と2008年と古いものだけ。
しかも、検索ページには「第三者によってハッキングされている可能性があります」との表記。あきらかに、質の悪いスパムリンクです。
URLだけで検索してしまうと、ウィルスに感染させられたり、個人情報を盗み取ろうとするスパムサイト(=リファラースパム)に誘導される恐れがあります。
【検証】SEOへの影響は? スパムリンクを2週間放置してみた!
ブログ運営者として気になるのは、こういったスパムリンクがSEOにどう影響するか、ということです。
今回は検証のため、スパムリンクに気づいていながら、あえて2週間放置してみました。
SEOへの悪影響はあったのか?
結論からいうと、検索順位への大きな影響はありませんでした。
2016年までのペンギンアップデートによって、こういった質の低い被リンクはSEOの対象外となっています。仮に、競合サイトが悪意からスパムリンクを送ったとしても、検索順位への影響は少ないことになります。
ただし、ある変化も。
もっとも被リンクを受けていた映画の紹介記事。2週間前に調べたときは、「yahoo.co.jp」と「hatena.ne.jp」の自然リンクも上位表示されていたのに、その2つが消えています。
正確には“消えた”というより、スパムサイトからの被リンクが増え続け、自然リンクが上位表示されなくなったのです。
さすがにこのまま放置しておくと、SEOへの悪影響が心配になってきます。
Googleサーチコンソールでスパムリンクを否認する手順とは?
Googleサーチコンソールのヘルプページに、スパムリンクの否認を申請するやり方について書かれています。
サーチコンソールの「否認ツール」を使って、悪質なスパムリンクの削除を要請をすることができます。
ただし、否認ツールは強力なツール。あやまって良質な被リンクまで否認してしまうと、SEOに影響を与える可能性があります。
そこで、否認ツールを使う前に、以下の方法が取れるならそちらを優先します。
- 対象サイトに連絡を取り、リンクの削除を要請する
- サーバーを運営する会社に連絡して、リンク削除を申請する
今回は、対象サイトに連絡する手段がないこと。悪質なスパムリンクであることが明らかであることから、否認ツールを使います。
ヘルプページに紹介されている手順に則って、実際にスパムリンクを否認してみます。
手順① :テキストファイルに、否認するリンクやURLのリストを作成する
Windowsの「メモ帳」のようなテキストファイルに、否認したいページやURLのリストを記載します。
〈サーチコンソールのヘルプページで紹介されている、「否認リスト」書き方の例〉
# 否認するページ 2 件 http://spam.example.com/stuff/comments.html http://spam.example.com/stuff/paid-links.html # 否認するドメイン domain:shadyseo.com
今回はページ単位ではなく、スパムリンクを送っているドメインをまとめて否認するので、「domain:」という変数をつけます。
【 domain: rootstube.co.uk】
【 # 】以下はいわゆる「コメントアウト」と呼ばれる部分で、プログラム処理の注釈・注意書きにあたります。
【 # 3月6日リンク削除依頼 】のように、メモを残しておくことが可能です。
手順② :「否認ツール」ページより、テキストファイルをアップロードする
サーチコンソール公式のリンクの「否認ツール」のページにアクセスします。
サイトを複数運営している場合は、「プロパティ」から該当するサイトを選びます。次に、ページ下の「否認リストをアップロード」から、作成したテキストファイルをアップします。
成功すると、「否認リストが送信されました」というメッセージが表示されます。
否認の処理には、数週間かかることもあります。また、否認ツールを使っても、「否認完了」の連絡はありません。
※実際にスパムサイトの被リンクが外れたら、このページに追記します。
下記のサイトさんでは、スパムリンク・ドメインの一覧が紹介されています。参考までに。
まとめ
ブログを長く運営していると、スパムサイトから質の悪い被リンクがつくことがあります。
検索順位へ影響する可能性が低いとはいえ、やはり気持ちのいいものではありません。サーチコンソールによる被リンクのチェックを習慣づけておくと、スパムリンクの早期発見につながります。
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