「友だちに手を差し伸べよう。この世から憎しみをなくそう」
そんな思いにさせてくれるクリスマス映画『3人のゴースト』が、NHKのBSで放送されます。
この記事では、映画『3人のゴースト』のあらすじと、ディケンズの原作についてご紹介します。
- 映画『3人のゴースト』NHKのBSプレミアムでの放送(2022)はいつ?原作は?
- クリスマスに見たい! 映画『3人のゴースト』あらすじ
- 見どころ:ディケンズの原作「クリスマスキャロル」が,楽しいコメディに!
映画『3人のゴースト』NHKのBSプレミアムでの放送(2022)はいつ?原作は?
『3人のゴースト』は1988年のアメリカ映画。
意地悪で嫌われ者のTV局の社長が、ゴーストに過去・現在・未来の自分を見せられ、改心してゆくというファンタジーです。
クリスマス映画『3人のゴースト』 | |
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原題 | Scrooged |
製作 | 1988年 |
製作国 | アメリカ |
ジャンル | ファンタジー、コメディ |
上映時間 | 101分 |
監督 | リチャード・ドナー(『スーパーマン』『グーニーズ』) |
原作 | チャールズ・ディケンズ『クリスマス・キャロル』 |
出演 | ビル・マーレイ、カレン・アレン、ロバート・ミッチャム |
13:00 ~ 14:42
字幕スーパーでの放送となります。
クリスマスに見たい! 映画『3人のゴースト』あらすじ
フランク(ビル・マーレイ)は、若くして大手TV局の社長にのぼりつめた男。
しかし、視聴率のことしか頭になく、部下にも弟にも女友だちにも、思いやりを持って接することができません。
クリスマスの特番に関する企画会議でも、フランクは自分のCM案に意見してくれた若手社員をクビにしてしまいます。
ある日の夜。
思いやりのないフランクの前に、ゴルフ中の心臓発作で急死したはずの前社長・ルーの幽霊があらわれます。
「世のために尽くしたか? 心を入れ替えないと、私のような目に遭うぞ。これから、君のもとに“3人のゴースト”が現われる」
ルーは、謎の言葉を残してゆきます。
次の日。
フランクはかつての恋人・クレア(カレン・アレン)と再会します。
仕事第一主義のフランクとは異なり、クレアはホームレスを助けるボランティアをやっており、生き生きとしているように見えます。
すると、フランクの前にやたらノリのいい“過去のゴースト”(デヴィッド・ヨハンセン)が現れます。過去のゴーストは、フランクが歩んできた過去の映像を見せてくれて・・・
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見どころ:ディケンズの原作「クリスマスキャロル」が,楽しいコメディに!
イギリスの小説家チャールズ・ディケンズは、下層社会を描きつつも、人間味とユーモアに富んだ作風で知られています。彼の書いた長編『オリバーツイスト』や『二都物語』は、今日でも親しまれています。
『クリスマス・キャロル』は、ディケンズの中編小説です。
心が温かくなるだけでなく、哲学的な要素もあって、大人になって読むとまた違った感動がもらえます。読み物としてもちょうどいい長さで、中学生になったらぜひ読んでほしい名作です。
原作がわかりやすい“物語の型”を持っていることもあり、何度も映画化されています。
- 『クリスマス・キャロル』(1938年)
- 『ミッキーのクリスマスキャロル』(1983年)
- 『クリスマス・キャロル』(1984年)
- 『Disney's クリスマス・キャロル』(2009年)
『3人のゴースト』では、『クリスマス・キャロル』の舞台をニューヨークへ変更。スクルージおじいちゃんも、若いTV局社長に置き換わってます。
「過去」「現在」「未来」のゴーストにはSFXが使われ、ファンタジーとしても楽しめます。「現在のゴースト」が不思議ちゃんの妖精に変わったのは、笑えるなあ。
ホロっとくるのは、フランクが部下のグレイスの家を訪れる場面。
ダウンタウンでつつましく暮らす家族をみて、部下に冷たくあたっていた自らを省みるのです。
「ひとりひとりが思いやりの気持ちを持ったら、みんなが幸せになれる」
見終わっときに幸せな気持ちになれる、クリスマスにぴったりの作品です。