「なぜ、他人の重荷まで背負ってるの?」
「父親なんだ」
訳アリの両親をかばう息子。子供たちを束縛していることに葛藤する両親。
リバー・フェニックスの好演が光る映画『旅立ちの時』が、BSでテレビ放送されます。
この記事では、青春映画『旅立ちの時』のあらすじと魅力をご紹介します。
- 映画『旅立ちの時』テレビ放送(2023)はいつ?リバー・フェニックスが弾いているピアノ曲は?
- 『旅立ちの時』あらすじ【転校ばかりの青年に訪れた音楽との出会い,そして恋】
- 感想【伝説の俳優リバー・フェニックスがかっこよすぎる】
映画『旅立ちの時』テレビ放送(2023)はいつ?リバー・フェニックスが弾いているピアノ曲は?
『旅立ちの時』は1988年のアメリカ映画。
反戦運動に参加した両親をもつ青年が、逃亡生活をつづける中で大人へと成長してゆく青春映画です。
映画『旅立ちの時』 | |
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原題 | Running on Empty |
公開 | 1988年 |
ジャンル | 青春、ヒューマンドラマ |
上映時間 | 116分 |
監督 | シドニー・ルメット(『十二人の怒れる男』) |
音楽 | トニー・モットーラ |
出演 | リヴァー・フェニックス、ジャド・ハーシュ、クリスティーン・ラーティ、マーサ・プリンプトン |
受賞歴 | アカデミー助演男優賞ノミネート(リヴァー・フェニックス) |
13:00 ~ 14:57
劇中、リヴァー・フェニックスが弾いているピアノ曲は、ベートーベンの
ピアノソナタ第8番「悲愴」 第2楽章 アダージョ・カンタービレ
です。
『旅立ちの時』あらすじ【転校ばかりの青年に訪れた音楽との出会い,そして恋】
いなかに住むダニー(リバー・フェニックス)は一見すると、ごく普通の青年。
父・アーサー(ジャド・ハーシュ)、母・アニー(クリスティーン・ラーティ)、そして弟のハリー。4人は仲のよい家族です。
しかし、ダニーの両親は、1960年代のベトナム反戦運動のメンバーでした。ダニーの両親はナパーム弾を開発した研究所を爆破したあと、潜伏。FBIから指名手配されたため、逃亡生活をつづけていたのです。このため、ダニーも弟も引っ越しばかりでした。
さて。ダニーは、ニュージャージーにある高校へ転校します。ダニーは音楽教師のフィリップスに感化され、ピアノを弾く楽しさに目覚めます。
ある日のこと。フィリップス先生の自宅をたずねたダニーは、先生の娘・ローナ(マーサ・プリンプトン)と知り合います。恋に落ちるダニーでしたが・・・
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感想【伝説の俳優リバー・フェニックスがかっこよすぎる】
リバー・フェニックスといえば、16歳のときに出演した『スタンド・バイ・ミー』のクリス役。正義感が強く腕っぷしも強いけれど、親友を慰める言葉もかけてやれる・・・映画ファンに鮮烈な印象を残すキャラクターでした。
It's one of the most beloved coming-of-age films ever made.
— Netflix (@netflix) February 5, 2022
Wil Wheaton, River Phoenix, Corey Feldman, and Jerry O'Connell star in Stand By Me. Now on Netflix pic.twitter.com/msOIzfaQvH
『旅立ちの時』は、その2年後に出演した映画。
本作でリバー・フェニックスが演じたダニーは、繊細な青年です。ダニーは、両親が反戦運動のさなか、兵器工場を爆破した過去を知っています。それでも何一つ文句も言わず、逃亡生活につきあっています。
そんなダニーが音楽と出会い、初恋を経験したことで、自由への憧れを抱くようになります。でも、家族への愛情は揺るがない・・・
その“成長”と“迷い”が見事に同居しており、あらためて俳優リバー・フェニックスの魅力に気付かされます。23歳の若さでなくなったのが、本当に悔やまれる!
Evening viewing recommendation? Watch Sidney Lumet's poignant drama RUNNING ON EMPTY (1988) before it leaves the Channel this month! 💙 🎥 https://t.co/MdrfzfCBt8 pic.twitter.com/ii2UoYIlaJ
— Criterion Channel (@criterionchannl) April 29, 2022
なお、映画自体のテーマは、過激な反戦運動に手を染めてしまった両親の葛藤にあります。
「自分たちの幸せのために、息子たちを束縛していいのか?」
pour ceux qui ne l'auraient pas vu, le film dont est extraite cette merveilleuse scène sur fond de "Fire and rain" (tube de James Taylor 1970), c'est A bout de course de Sidney Lumet (Running on empty,1988) avec River Phoenix
— Eric Vernay (@ericvernay) October 14, 2020
- leur plus beau film à mes yeux (à Lumet et Phoenix) pic.twitter.com/r0YoWexZah
特に、母のアニーが苦労をかけた父(=ダニーから見れば祖父)に会いにゆく場面はグッときます。イデオロギーの異なる父との対話。
「あれ(テロ行為)は戦争をやめさせるために取った行動よ」
「ママや私のことを考えたのか?」
人生の辛酸を舐めたからこそ出せる、大人の表情と娘としての顔。母親を演じたクリスティーン・ラーティの名演もあり、泣かせるシーンとなっています。
「みんな愛してるよ。自分の人生を生きるんだ」
観終わったあとに深い余韻が残る、佳作です。
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