アジア映画としては初めて、アカデミー賞で作品賞を受賞した映画『パラサイト 半地下の家族』が地上波テレビ放送されます。
この記事では、『パラサイト 半地下の家族』のあらすじと吹き替え声優をご紹介。また、子供さんでも楽しめるのかどうか、ざっくり解説してゆきたいと思います。
- 『パラサイト 半地下の家族』地上波放送はいつ? タイトルの意味は?
- 映画『パラサイト 半地下の家族』内容【ネタバレなし】
- 神木隆之介は何の役?『パラサイト 半地下の家族』登場人物と吹き替え声優
- 怖い? 後味悪い? 『パラサイト 半地下の家族』は子供でも見れるのか?
『パラサイト 半地下の家族』地上波放送はいつ? タイトルの意味は?
映画『パラサイト 半地下の家族』の地上波放送は、2021年1月8日(金)。日本テレビ系列「金曜ロードSHOW!」にて。
よる9:00 ~ 11:34
映画『パラサイト 半地下の家族』概要 | |
---|---|
原題 | 기생충 |
製作年 | 2019年 |
製作国 | 韓国 |
ジャンル | 社会風刺コメディ?サスペンス?ホラー? |
上映時間 | 132分(2時間12分) |
監督 | ポン・ジュノ |
脚本 | ポン・ジュノ |
出演 | ソンガンホ、チェ・ウシク |
🎊発表🎊
— アンク@金曜ロードSHOW!公式 (@kinro_ntv) December 17, 2020
金曜ロード✨35周年記念作品
『#パラサイト半地下の家族』
✨✨✨2021年1月8日✨✨✨
本編ノーカット🎬地上波初
💥アカデミー賞受賞の超話題作
💥オリジナル吹替え版に
俳優・神木隆之介さん#山路和弘,#神木隆之介,#津田真澄,#近藤唯,#恒松あゆみ,#東地宏樹,#早見沙織,#小林由美子 pic.twitter.com/kuSrZWHceT
放送枠を拡大しての本編ノーカット放送となります。原題は、「기생충」。英語版では「Parasaite」となります。「寄生虫」を意味します。
次週1/15(金)の「金曜ロードSHOW!」は、
映画『パラサイト 半地下の家族』内容【ネタバレなし】
“におい”の染みついた半地下のアパート! 格差社会の現実
キム・ギテクは失業中だけど、のんきな父親。元・ハンマー投げの選手である妻チュンスク、大学受験に3度も失敗している息子のギウ、美大をめざす娘のギジョンとおだやかに暮らしています。
貧しい彼らは、半分地下のアパートに住んでいました。そこは水圧が低いためにトイレが高い場所にあり、窓を開けっぱなしにすると道路にまかれた消毒剤が家の中に入ってきます。室内はいつも湿っていて、カビの臭いが鼻をつく劣悪な環境でした。
4人は普通の暮らしを夢見ながら、低賃金の内職で何とか食いつないでいました。
ソン・ガンホ、イ・ソンギュンらが大集結 『パラサイト 半地下の家族』“自己紹介”特別映像公開#パラサイト #ソン・ガンホ #イ・ソンギュン
— リアルサウンド映画部 (@realsound_m) January 5, 2020
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お金持ちのパク家にパラサイト(寄生する)する、キム一家4人!
ある日のこと。息子ギウのもとに、大学に通う友達のミニョクがやってきます。ミニョクがアメリカへ留学するあいだ、ギウに家庭教師を代わってほしいというのです。
そこでギウは大学の入学証明書を偽造し、ミニョクの教え子・ダヘのいるパク家へ向かいます。そこは有名な建築家が建てた家で、いまはIT企業の社長ドンイクとその妻・ヨンギョ、女子高生のダヘ、幼いダソンが住んでいました。
ギウは、パク家のヨンギョ、ダヘから信頼を得ます。ヨンギョが息子の家庭教師を探していると聞いたギウは、ある考えを思いつきます。それは、妹のギジョンを“絵の先生”として紹介して、パク家に潜りこませようという狙いでした。
ギウの計画は成功します。味をしめたギウは、今度は父・ギテクを運転手として、母・チュンスクを家政婦として、パク家に紹介してゆきます。もともと雇われていた運転手や家政婦を追い出し、貧しかったキム一家の4人全員が、裕福なパク一家に雇われることになったのです。
ある雨の日のこと。息子ダソンの誕生日を祝うため、パク一家はキャンプで家を空けます。留守番はチュンスクに任され、キム一家の4人は主のいなくなった豪邸でせいたくを楽しんでいました。
ところが、真夜中になってインターホンが鳴ります。訪問者は、解雇された前の家政婦・ムングァンでした・・・
神木隆之介は何の役?『パラサイト 半地下の家族』登場人物と吹き替え声優
今回の地上波テレビ放送は、「金曜ロードSHOW!」オリジナルの吹き替えとなります。DVDやブルーレイ版とは配役が異なります。
キム・ギテク
演:ソン・ガンホ/声:山路 和弘(やまじ かずひろ)
貧しいキム一家の主。カステラ事業に失敗し、運転手の経験もある。楽天的な性格。ピザ屋の宅配箱を組み立てる内職では、ギテクの作ったものだけ売り物にならなかった。
「パラサイト」名優ソン・ガンホの表情がくるくる変わる!怪演収めた場面写真入手 #パラサイト半地下の家族 https://t.co/qm0dCoBcRf
— 映画.com (@eigacom) December 29, 2019
チュンスク
演:チャン・ヘジン/声:津田 真澄(つだ ますみ)
キム一家の肝っ玉母さん。元・陸上選手で、ハンマー投げのメダリスト。
キム・ギウ
演:チェ・ウシク/声:神木 隆之介
ギテクの長男。大学受験に失敗しつづけているが、英語の教え方はうまい。
ポン・ジュノ監督『#パラサイト』、半地下の一家は何を映し出す?
— CINRA.NET カルチャーメディア (@CINRANET) January 10, 2020
貧しい家族が、裕福な家族に「寄生」する。努力が意味を持たない、階層が固定化された社会への失望と、垣間見える「諦めの悪さ」。貧困や格差は国を超えた共通文脈に。https://t.co/GhjPUPlz7Q#パラサイト半地下の家族
ギジョン
演:パク・ソダム/声:近藤 唯
ギテクの娘で、ギウの妹。美大をめざす浪人生。デザインのセンスがあり、文書の偽造に力を貸す。
パク・ドンイク
演:イ・ソンギュン/声:東地 宏樹(とうち ひでき)
高台の高級住宅地に住む、IT企業の社長。
ヨンギョ
演:チョ・ヨジョン/声:恒松 あゆみ(つねまつ あゆみ)
ドンイクの美しい妻。落ち着きのない息子・ダソンの行く末を心配している。だまされやすい性格。
Jim Jarmusch names Bong Joon Ho's #Parasite his favorite film of 2019: https://t.co/ZMzEn5uGFb pic.twitter.com/qIR7vgxCRR
— The Film Stage 📽 (@TheFilmStage) December 28, 2019
ダヘ
演:チョン・ジソ/声:早見 沙織
ドンイクの娘。高校2年生で、受験勉強中。家庭教師としてやってきたギウを好きになる。
ダソン
演:チョン・ヒョンジョン/声:小林 由美子
ドンイクの幼い息子。落ち着きがないが、絵を描くときは集中する。ダソンの描いた絵は、地下に住む住人にそっくり。インディアンに興味がある。
ムングァン
演:イ・ジョンウン/声:田村 聖子
パク家の家政婦。ドンイク達が住む前から、この家のことを知っている。
『パラサイト 半地下の家族』日本語吹き替え | ||
---|---|---|
役名 | DVD、ブルーレイ | 金曜ロードSHOW |
キム・ギテク | 山路和弘 | 山路和弘 |
チュンスク | 今泉葉子 | 津田真澄 |
ギウ | 柳田淳一 | 神木隆之介 |
ギジョン | 味里(みさと) | 近藤唯 |
パク・ドンイク | 堀川仁 | 東地宏樹 |
ヨンギョ | 折笠富美子 | 恒松あゆみ |
ダヘ | 松本沙羅 | 早見沙織 |
ダソン | 松本沙羅 | 小林由美子 |
ムングァン | 斎藤こず恵 | 田村聖子 |
怖い? 後味悪い? 『パラサイト 半地下の家族』は子供でも見れるのか?
映画サイトでは高評価! 批評家受けも良いが・・・
『パラサイト 半地下の家族』は、カンヌ映画祭でパルムドール(=最高賞)、アカデミー賞で作品賞を受賞しています。批評家からは最高の評価を受けていますが、一般のお客さんはどう感じたのでしょうか?
Yahoo!映画:★★★★☆ 4.1
Filmarks:★★★★☆ 4.1
映画.com:★★★★☆ 4.0
レビュー数が多いにも関わらず5つ星満点で4.0以上は、かなりの高評価です。
面白いという感想
- 最後まで展開が読めない。日本にはないような新しさを感じた
- 細かい伏線が貼られており、その回収を、本編はもちろん予告やポスターでやるなんて脱帽!
つまらないという感想
- どこが面白いかわからない
- オチがどうしても受け入れられない。後味が悪すぎる
子供でも楽しめる? 決してわかりやすいエンタメではない
『パラサイト 半地下の家族』には大きな特徴が2つあります。
- ジャンルがはっきりしない
- 完全な悪役が出てこない
『パラサイト 半地下の家族』は、ジャンルのはっきりしない映画です。映画全体のテイストは、コメディタッチの人間ドラマ。中盤(ちょうど映画の半分、1時間経ってから)からサスペンスと化し、終盤では突発的なホラーとなります。
このジャンルの曖昧さを楽しめるかどうか、が評価の分かれ目となりそう。終盤のホラー要素は、子供さんには刺激が強すぎるかも。
「私たちが生きている地球上すべての物語 」
— 映画『パラサイト 半地下の家族』 (@Parasite_JP) January 17, 2020
『#パラサイト半地下の家族 』ポン・ジュノ監督×ソン・ガンホ氏インタビュー🍑🍑https://t.co/cVmQeYQvMQ @ForzaYutoさんから
また、韓国ドラマでは、格差をあつかった復讐ものは人気ジャンルです。貧しい主人公が悪徳な富裕層をこらしめる、というのがよくあるパターン。でも、『パラサイト 半地下の家族』は“勧善懲悪”ではありません。裕福なパク一家は悪人ではないし、解雇される運転手も家政婦も悪役ではありません。
悪人ではない人物が不幸な目に遭うと、後味の悪さを感じてしまう人もいるでしょう。
しかし、この部分こそ、ポン・ジュノ監督が『パラサイト 半地下の家族』が伝えたかったメッセージだといえます。
関連:ポンジュノ監督の原点! デビュー作『ほえる犬は噛まない』感想
人生は自分の思い通りにいかないこと。悪人が出てこないのに、痛ましい事件が起こってしまうこと。「富を持つもの=悪」「貧しいもの=善」という単純な構図でないからこそ、考えさせられるものがあります。