※この記事は、2021年12月に更新しました。
2017年に公開されたミステリー映画『オリエント急行殺人事件』が、地上波テレビ放送されます。アガサ・クリスティの小説が原作で、これまで何度も映像化されています。
この記事では、あらすじとキャストをご紹介。過去に映像化されたドラマや映画との比較もしています。
※なお、犯人につながるようなネタバレはしません。
- 映画『オリエント急行殺人事件』地上波テレビ放送(2021)はいつ?
- 映画『オリエント急行殺人事件』(2017年版)簡単なあらすじ
- 登場キャラクターとキャスト、吹き替え声優
- 2017年版とは何が違う? 過去のドラマ・映画一覧
- まとめ
映画『オリエント急行殺人事件』地上波テレビ放送(2021)はいつ?
テレビ放送は、2021年12月30日(木)の深夜。フジテレビにて。
25:25 ~ 27:40(つまり、深夜の1:25 ~ 3:40)
📣情報解禁
— 【公式】フジテレビムービー (@fujitv_movie) November 29, 2021
12/25(土) 深夜2時〜『#ダイ・ハード 4.0』
12/30(木) 深夜1時25分〜『#オリエント急行殺人事件』
1/8(土) 深夜1時45分〜『#宇宙人ポール』
を放送🎬(※一部地域を除く)
どうぞお楽しみに😊 pic.twitter.com/YlKLByiRQV
関東を中心とする、一部の地域のみの放送となります。
映画『オリエント急行殺人事件』(2017年版)簡単なあらすじ
ベルギーから亡命し、イギリスで活躍する名探偵のエルキュール・ポワロ。たった今も、エルサレムで起こった難事件を解決したばかりでした。
ポワロは警察から依頼を受け、急いでイギリスへ戻ることになります。彼が乗車したのが、寝台特急「オリエント急行」でした。ポワロは、車内で知り合った美術商のラチェットから、ある依頼を受けます。
「誰かから脅迫されている。身辺を警護してほしい」
しかし、ラチェットにうさん臭さを感じたポワロは、断ります。
その夜のこと。雪崩(なだれ)のため、列車は脱線! 雪の中で、立ち往生してしまいます。このとき車内では、恐ろしい事件が起こっていました。ラチェットが12か所を刺されて、命を奪われていたのです。
警察が来るまでには、まだ時間がかかります。鉄道会社はポワロに捜査を依頼。これを受けてポワロは、乗客ひとりひとりを呼んで聞きこみをします。その結果、亡くなったラチェットには裏の顔があったことがわかり・・・
登場キャラクターとキャスト、吹き替え声優
役名、キャスト/日本語吹き替え声優の順でご紹介してゆきます。
ポワロと被害者、オリエント急行の乗務員たち
エルキュール・ポワロ
ケネス・ブラナー/草刈 正雄(くさかり まさお)
#オリエント急行殺人事件 登場人物🕵️♂️🛤
— 【公式】フジテレビムービー (@fujitv_movie) September 30, 2020
■#エルキュール・ポアロ
ベルギー人の名探偵。ロンドンへ向かうため急遽、オリエント急行に乗車。
演じる #ケネス・ブラナー は、『ヘンリー五世』でアカデミー監督賞及び主演男優賞にノミネート。『ハリー・ポッターと秘密の部屋』にも出演しています🧙♀️ pic.twitter.com/TXA5X5Tjul
ベルギーからイギリスに亡命した名探偵。ちょび髭がトレードマーク。“灰色の脳細胞”を駆使して、事件の真相に迫る。
(⇦ 原作は、“小男”という設定ですが、2017年版は長身)
エドワード・ラチェット
ジョニー・デップ/平田 広明(ひらた ひろあき)
#オリエント急行殺人事件 登場人物🕵️♂️🛤
— 【公式】フジテレビムービー (@fujitv_movie) September 30, 2020
■ラチェット
アメリカ人の富豪美術商。脅迫状が届き命の危険を感じている。
アカデミー主演男優賞にノミネートした『パイレーツ・オブ・カリビアン』や『ファンタスティック・ビースト』シリーズなどの個性的な役に挑んできた #ジョニー・デップ が演じます。 pic.twitter.com/YcdyGWJg1K
アメリカ人の美術商。骨董品などを売買して、財を築いた。何者かから脅迫状が届いており、身の危険を感じていた。ポワロに護衛を頼むが断られ、その夜になくなった。
ピエール・ミシェル
マーワン・ケンザリ/玉木 雅士(たまき まさし)
オリエント急行の車掌。事件の捜査をポワロに頼む。
犯人はだれ? 12人の容疑者たち
キャロライン・ハバート夫人
ミシェル・ファイアー/駒塚由衣(こまづか ゆい)
#オリエント急行殺人事件 登場人物🕵️♂️🛤
— 【公式】フジテレビムービー (@fujitv_movie) September 30, 2020
■ハバート夫人
アメリカ人。ラチェットの隣室。
演じる #ミシェル・ファイファー は『危険な関係』でアカデミー賞助演女優賞にノミネート。『I am Sam アイ・アム・サム』や『ヘアスプレー』でも知られています。 pic.twitter.com/2qy329GKcS
アメリカの未亡人。なくなったラチェットの隣りの部屋。「真夜中に、わたしの部屋に誰かいたの」と、供述。事実、部屋には車掌の制服についているボタンが落ちていた。
ピラール・エストラバドス
ペネロペ・クルス/高橋 理恵子(たかはし りえこ)
#オリエント急行殺人事件 登場人物🕵️♂️🛤
— 【公式】フジテレビムービー (@fujitv_movie) October 1, 2020
■ピラール・エストラバドス
宣教師。デブナムと同室。
『オール・アバウト・マイ・マザー』で世界的な人気を獲得、『それでも恋するバルセロナ』でアカデミー賞助演女優賞を受賞した #ペネロペ・クルス が演じています。 pic.twitter.com/8nFp7X2Wfh
元々は乳母をやっており、現在は宣教師。信心深い性格で、常にオドオドしている。事件のあった夜、最後にラチェットの姿を見た。
ドラゴミロフ公爵夫人
ジュディ・デンチ/山村 紅葉(やまむら もみじ)
ロシアの貴族。事件のあった深夜0:45に、メイドのシュミットを呼び、マッサージをしてもらった。腰痛もち。
ヒルデガルデ・シュミット
オリヴィア・コールマン/米丸 歩(よねまる あゆみ)
ドラゴミロフ公爵夫人のメイド。ドイツ語が堪能。彼女の名前のつづりは、【 Hildegarde 】。犯行現場に落ちていたハンカチのイニシャルも、H。彼女が落としたのか?
メアリ・デブナム
デイジー・リドリー/永宝 千晶(ながとみ ちあき)
オリエント急行とは?
— 【公式】フジテレビムービー (@fujitv_movie) September 29, 2020
1883年運行開始。パリとコンスタンティノープル(イスタンブール)間を、ミュンヘンやウィーンを経由し、ヨーロッパを横断する寝台列車。東洋の絨毯やマホガニー調のインテリア、革張りの椅子など、豪華な家具調度が特徴的で、第二次世界大戦前までは上流階級の乗り物だった。 pic.twitter.com/ZkpL3QoqdV
家庭教師。左利き。オリエント急行に乗車する前に、アーバスノット医師とこんな会話をしている。
アーバスノット「海はいい。心を解放してくれる」
メアリ「そんな気分になれない。今はまだ・・・すべてが終わったら・・・誰もわたしたちの邪魔はできない」
ドクター・アーバスノット
レスリー・オドム・Jr./綱島 郷太郎(つなしま ごうたろう)
#オリエント急行殺人事件 登場人物🕵️♂️🛤
— 【公式】フジテレビムービー (@fujitv_movie) October 2, 2020
■ドクター・アーバスノット
従軍経験がある医師。
演じる #レスリー・オドム・ジュニア は、17歳の時「レント」でブロードウェイ・デビュー。2016年には「ハミルトン」でトニー賞主演男優賞を受賞しました。 pic.twitter.com/MOgWjCbyTu
黒人の医師。苦学して、現在の地位を手に入れた。従軍経験もあり。ラチェットの遺体を調べ、死亡時刻を推定した。
ゲアハルド・ハードマン
ウィレム・デフォー/家中 宏(いえなか ひろし)
工学部の大学教授。オーストリア人。人種差別発言が多い。
ビニアミノ・マルケス
マヌエル・ガルシア=ルルフォ/中村 章吾(なかむら しょうご)
キューバの刑務所から脱獄した、自動車のセールスマン。陽気な男。
ヘクター・マックイーン
ジョシュ・ギャッド/石上 祐一(いしがみ ゆういち)
ラチェットの秘書。帳簿を管理している。ラチェットの金を横領している疑惑が!
エドワード・ヘンリー・マスターマン
デレク・ジャコビ/小田桐 一(おだぎり はじめ)
ラチェットの執事。歯痛を抱えている。ラチェットがなくなる前日、夜9時にコーヒーを届けた。雇用を打ち切られそうになっていた?
ルドルフ・アンドレニ伯爵
セルゲイ・ポルーニン/岩川 拓吾(いわかわ たくご)
ハンガリーの貴族。ダンサーの顔も持つ。
エレナ・アンドレニ伯爵
ルーシー・ボイントン/清水 理沙(しみず りさ)
ルドルフの妻。精神的に不安定なため、バルビタールの薬を常用している。この薬は、なくなったラチェットのコーヒーに混入された疑いがある。
2017年版とは何が違う? 過去のドラマ・映画一覧
本作の原作は、“ミステリの女王”アガサ・クリスティの推理小説です。綿密に貼られた伏線、絶妙なストーリー運びは、物語の楽しさを教えてくれます。
大胆なトリックや意外なストーリー展開で、クリスティ作品の中でも人気が高く、これまでも何度も映像化されています。代表的なものをご紹介し、2017年版と比較してみます。
1974年版の映画
上映時間:128分
監督:シドニー・ルメット
出演:アルバート・フィニー、ショーン・コネリー、イングリッド・バーグマン、アンソニー・パーキンス、ヴァネッサ・レッドグレイヴ
1974年公開の映画。
『十二人の怒れる男』『評決』といった法廷劇を送り出してきた、巨匠シドニー・ルメットの監督作。オールスター・キャストを揃えながらも、各俳優に見せ場があります。
人に道を踏み外させるほどの、憎悪の感情。愛する人を奪われた者だけが知る、喪失感。たんなる“推理ゲーム”を越えた演出に、鳥肌が立ちます。
正直、他の映像化作品とはレベルが違います。2017年版とじっくり見比べれば、その凄さがわかる!
アメリカのテレビ映画(2001年)
上映時間:89分
監督:カール・シェンケル
出演:アルフレッド・モリナ
アメリカのテレビ映画。設定を現代に改変しており、ポワロは、ケータイ電話やノートPCを使いながら捜査します。
そこまではいいのですが、問題は“彼女”の存在。オクテなポワロが、人前で女性とイチャイチャするなんて・・・原作の雰囲気ぶち壊しなんですけど!!
イギリスのTVドラマ『名探偵ポワロ』シーズン12(2010年)
放送時間:89分
監督:フィリップ・マーティン
出演:デビッド・スーシェ
イギリスで制作されたテレビドラマのエピソードのひとつ。シーズン12の最終話として放送されました。
名優デビッド・スーシェ演じるポワロは、小男で卵型の頭、ぴんと上を向いた口ひげ、神経質な歩き方まで再現。原作のイメージそのままです。
ドラマシリーズには明るい雰囲気のエピソードも多いのですが、本作は別。ポワロに挫折を与えた重大事件らしく、不穏な空気と緊迫感を感じさせます。
フジテレビ版のドラマ(2015年)
放送時間:第1夜-170分/第2夜-163分
演出:河野圭太
脚本:三谷幸喜
出演:野村萬斎、松嶋菜々子、二宮和也
2015年にフジテレビで放送されたTVドラマ。
舞台を昭和初期の日本に設定し、主人公の名前も勝呂 武尊(すぐろ たける)に変更。三谷幸喜が脚本を書き、野村萬斎が主演しました。
テレビ放送時は、第1夜はほぼ原作どおり、第2夜は犯人視点から事件を描いています。三谷脚本らしく、ユーモアも散りばめられていますが・・・犯行動機を考えると、軽いノリがどうしても気になってしまいます。
まとめ
クリスティ作品を心の底から楽しむなら、ドラマや映画を見るより、できれば小説を読んだほうがいいです。 映像作品は、
- そもそも、ポワロの設定が違う
- 理性的だったはずの犯人が、往生際が悪くなる(映像作品では、犯人と警察の“追っかけっこ”が追加されやすい)
- 余計なエピソードを追加しているため、真相を知ったときの驚きが半減してしまう
小説のほうが集中力が必要なぶん、真相を知ったときの驚きも大きくなります。図書館でもいい。古本屋でもいい。原作を手に取ってみよう!