ジョニー・デップ主演のサスペンス映画『ニック・オブ・タイム』が、BSでテレビ放送されます。
この記事では、『ニック・オブ・タイム』のあらすじと見どころをお伝えします。また、この作品は、“映画の中の時間と現実の時間がほぼ同時にリアルタイム進行してゆく”のが、最大の特徴です。
似たような映画もいくつかご紹介します。
- 『ニック・オブ・タイム』BSでのテレビ放送(2022)はいつ?原題の意味は?
- 映画『ニック・オブ・タイム』あらすじ!【ネタバレなし】
- 『ニック・オブ・タイム』見どころ:映画の中の経過時間と実際の時間がリアルタイム進行?
『ニック・オブ・タイム』BSでのテレビ放送(2022)はいつ?原題の意味は?
『ニック・オブ・タイム』は1995年のアメリカ映画。娘を人質に取られ、州知事暗殺を命じられた男のてん末をめぐるサスペンスです。
映画『ニック・オブ・タイム』 | |
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原題 | Nick of Time |
製作 | 1995年 |
製作国 | アメリカ |
ジャンル | サイコ・スリラー |
上映時間 | 89分 |
監督 | ジョン・バダム(『ショート・サーキット』) |
脚本 | パトリック・シーン・ダンカン(『戦火の勇気』) |
出演 | ジョニー・デップ、クリストファー・ウォーケン |
原題は、【 Nick of Time 】。「in the nick of time」はイディオムで、「ぎりぎり間に合って」という意味です。「Nick」は人名でなく、「盗む、刑務所」を意味するスラングです。
13:00 ~ 14:30
字幕スーパーでの放送となります。
映画『ニック・オブ・タイム』あらすじ!【ネタバレなし】
会計士のジーン(ジョニー・デップ)は警官のかっこうをした2人組に、娘をさらわれてしまいます。
犯人グループの男(クリストファー・ウォーケン)は、ジーンに封筒を突きつけます。中には写真が入っていました。
「(封筒の中に)女の写真と、一日のスケジュールが入ってる。お前は、13時30分までに“標的”を暗殺しろ! 90分以内に仕留めないと、娘の命はないぞ!」
ジーンは道端にいた警官に助けを求めますが、男に妨害されます。“標的”のいるホテルに向かったジーンは、垂れ幕に描かれた人物を見て、あ然とします。
“標的”となっていたのは、現職の女性知事エレノア・グラント(マーシャ・メイソン)だったのです・・・
『ニック・オブ・タイム』見どころ:映画の中の経過時間と実際の時間がリアルタイム進行?
映画サイトの評価
Amazon:★★★★☆ 3.9/5
映画.com:★★★☆☆ 2.9/5
Yahoo!映画:★★★☆☆ 3.2/5
- 追いつめられた状況で、危機を打開してゆく展開はスリルがある
- なぜ、見ず知らずの人に暗殺を実行させるの? ツッコミどころがありすぎる
謎が謎をよぶ展開に興奮しつつも、シナリオの欠陥を指摘する意見が目立ちました。
見どころ:リアルタイム進行が最大の“ウリ”だが・・・
『ニック・オブ・タイム』は、ジャンルでいうと「巻き込まれ型サスペンス」に分類されます。ごく普通の主人公が、巨大な陰謀に巻き込まれる物語です。
観客は、追いこまれた状況で危機を乗り越えてゆく主人公に、思わず感情移入してしまうでしょう。
『ニック・オブ・タイム』のもう一つの特徴が、「リアルタイム進行」です。89分という映画の中の時間経過と、(映画を観ている私たちの)現実の時間経過が同じなのです。
ただし、「リアルタイム進行」に関しては、あまり成功していません。というのも、主人公は知事の暗殺をくい止めようと、あちこち“場所”を移動します。
しかし、映画の演出においては、“場所が変わると時間もジャンプする”という、暗黙のルールがあります。このため、「場所の移動=時間の経過」に見えてしまい、「リアルタイム進行」を感じにくくなっているです。
この点、『真昼の決闘』(1952)や『ロープ』(1948)といった過去の名作映画と比べると、見劣りします。
『真昼の決闘』は、保安官が悪徳ガンマンを迎え討つ西部劇。舞台となる場所は、【丘の上】【保安官事務所】【教会】と限られており、各場所に関係者が勢揃いします。
また、【保安官事務所】の掛け時計も、大きな役割を果たしています。
『ロープ』は、ヒッチコック監督のサスペンス。青年2人が同級生を絞殺したあと、スリルを求めて、被害者の家族や恩師を死体のある部屋に招く、という大胆な物語です。舞台となるのは【アパートの一室】だけ。
“【限られた場所】に関係者が集まって、あまりその場を動かない”
「リアルタイム進行」がうまくいっている映画は、この条件を満たしています。