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ポン・ジュノ監督作!映画『ほえる犬は噛まない』あらすじと感想!代表作を視聴できる配信サービスも紹介!

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映画『パラサイト 半地下の家族』で、第92回のアカデミー作品賞と監督賞を受賞したポン・ジュノ。

 

『パラサイト』はブラックコメディであり社会派サスペンスでもありますが、そんな最新作に近いのが、劇場デビュー作『吠える犬は噛まない』です。

 

この記事では、映画『吠える犬は噛まない』のあらすじ&鋭いセリフをご紹介。さらに、ポン・ジュノ作品を視聴できる動画サービスについてもお知らせします。

 

韓国映画『ほえる犬は噛まない』の概要

 

『ほえる犬は噛まない』は、2000年に公開された韓国映画。ポン・ジュノ監督の長編デビュー作にあたります。

 

ほえる犬は噛まない
原題 플란다스의 개
製作国 韓国
公開年 2000年
ジャンル ブラックコメディ? サスペンス?
上映時間 110分
監督 ポン・ジュノ
脚本 ポン・ジュノ、ソン・テウン他
出演 ペ・ドゥナ、イ・ソンジェ

 

 原題の『플란다스의 개』は、『フランダースの犬』を意味します。タイトルやDVDのパッケージから、ポップなガールズ・ムービーを想像してしまいます。

 

しかし、全く違います。

 

ポンジュノ監督『ほえる犬は噛まない』あらすじ

 

 文系大学の非常勤講師ユンジュ(イ・ソンジェ)は、さえない日々を過ごしていました。給料も低め。妻からはバカにされています。ペット禁止のマンションに住んでいましたが、マンション内から聞こえる犬の吠え声にいら立っていました。

 

そんなユンジュに、ひょんなことから教授への昇進のチャンスが訪れます。

 

 

いっぽう。マンションの管理事務所に勤める高卒のヒョンナム( ペ・ドゥナ)は、小学生の女の子から相談を受けます。彼女の飼っていた犬・ピンドリが行方不明になったというのです。

 

ヒョンナムは迷子犬を探すビラを作って、近所に配ります。

 

 

ある日のこと。

 

マンションの上層階にいたヒョンナムは、屋上から犬を突き落とそうとする男を見つけます。追いかけるヒョンナム。しかし、あとちょっとの所で、逃げられてしまいます。男の顔を見ることはできませんでした。

 

犯人はマンションの住人?

 

ヒョンナムの犯人探しが始まりますが・・・

 

 

感想と、おすすめできない人

 

ぶっとんだ映画でした。コメディ? 社会派サスペンス? ヒューマンドラマ? 形容の難しい映画でした。なのに、なぜか泣けました。

 

わたしが観てきた多くの映画には、決まった“物語の型”がありました。しかし、本作にはそれがありません。どうやったらこんな話、思いつくのだろう?

 

味わったことのない感覚をくれる作品と出会うのは、楽しいものです。

 

ただし、好き嫌いの別れる作品です。万人にはおすすめできません。

 

動物好きは観ちゃダメ!

 

特に犬好きは、絶対に観てはダメです。

 

突き落とされそうになったり、吊るされたり・・・けっこう犬がひどい目に遭います。抱えられた犬がブルブル震えていた場面では、目を背けたくなってしまいました。

 

 

善悪二元論でしか考えられない人は、観ちゃダメ!

 

 ポン・ジュノ監督は、一貫して『富裕層と貧困層の対立』をテーマに作品を撮り続けています。しかし、決してどちらが善でどちらが悪、という二項対立では描きません。

 

本作には犯罪者一般市民が出てきますが、ここでも犯罪者をただの悪人としては描きません。ときに同情すべき存在、ときにユーモラスな存在としても人物造形しています。かなりの部分を犯罪者視点で語っていて、この辺のバランス感覚も新しい。

 

ただ、『勧善懲悪もの』が好きな人が本作を観たら、怒り出すかもしれません。

 

セリフから見える、ポン・ジュノの鋭い作家性

 

デビュー作には、監督の個性がもっとも表れるといいます。メジャー監督になるにつれ、尖った部分が洗練されてゆくからです。

 

『ほえる犬は噛まない』に出てくるセリフには、世相を鋭く切り取るポン・ジュノの作家性が見えます。

 

「人の脳みそに似てないか?」

 

非常勤講師として、ぱっとしない毎日を送るユンジュ。彼が、妻の食べているクルミを見て、放ったひと言。

 

ユンジュは、いわゆる中流階級。食べものに困るような、底辺の人間ではありません。普通より、少し下。そんなユンジュでも、精神が蝕まれていることを表現しています。

 

「博士の頭も中卒の頭も、ひかれたら同じさ」

 

ユンジュは、同僚から上司の教授がなくなったことを聞かされます。教授はべろべろに酔っぱらったあげく、駅のホームから飛び出して、ひかれてしまいました。

 

教授の死を知ったユンジュが放ったのが、上記のひと言。

 

生気のない目で、このセリフを言っているのが面白い。「格差はそう簡単にくつがえらない」というあきらめムードが、社会にまん延している事がうかがえます。

 

「犯人は、毎日家に閉じこもっている浪人生よ!」

 

犬を誘拐した犯人を探す、ヒョンナム。彼女は、友だちと犯人像を推理します。ヒョンナムたちは、犯人が浪人生だと決め打ち。

 

「うっぷんが溜まっている=浪人生」と脳内変換されるほど、人々が学歴社会にストレスを感じていることがわかります。

 

とび蹴りに爆笑!

 

『ほえる犬は噛まない』で最もテンションが上がるのが、とび蹴りのシーンです。

 

ポン・ジュノ監督は、のちに『グエムル-漢江の怪物-』(2006)や『スノー・ピアサー』(2013)で迫力満点のアクションを見せてくれます。そんなアクション監督としての資質が垣間見えるのが、“とび蹴り”の場面です。

 

誰がどんなシーンでとび蹴りをくらわすのかは、是非その目で確かめてください。カッコよくてユルくて、笑ってしまう。そんなミックスした感情をくれるのも、ポン・ジュノ演出の特徴です。

 

 

ポン・ジュノ作品は、どの動画サービスで配信してる?

 

ポンジュノの長編監督作は、8つ。公開されたばかりの『パラサイト 半地下の家族』をのぞく7作品が、どこの動画配信サービスで視聴できるのか、まとめました。

 

Amazonプライム、ネットフリックス(Netflix)、ユーネクスト(U-NEXT)、フールー(Hulu)の大手4つのサービスで調べました。

 

※2020年2月のデータです。

 

  Amazon Netflix U-NEXT Hulu
ほえる犬は噛まない × ×
殺人の追憶 × ×
グエムル-漢江の怪物- ×
母なる証明 × ×
スノーピアサー ×
海にかかる霧 × × ×
オクジャ × × ×

 

・ Amazonプライムの△は、個別課金作品です。月額500円の利用料とは別に、200~300円ほどの別料金がかかります。

・『オクジャ』は、ネットフリックスのオリジナル作品です。ネットフリックスでのみ視聴できます。

 

『ほえる犬は噛まない』を視聴するならば、ユーネクスト(U-NEXT)がおすすめです。(⇦ 2020年4月22日まで、同サービスで視聴可能)

 

 

個人的には、『殺人の追憶』『母なる証明』あたりがポン・ジュノ監督のベスト・ムービーだと思います。サスペンスとして、圧倒的に面白い! 万人におすすめできるのは、この2本かも。