アンディ・マクダウェル主演の恋愛映画『グリーン・カード』が、NHKのBSでテレビ放送されます。外国人差別問題をうまくエンタメに昇華した、隠れた名作です。
この記事では、映画『グリーン・カード』のあらすじと見どころを紹介します。
※なお、ネタバレはしません。
恋愛映画『グリーン・カード』NHKのBSでのテレビ放送は、いつ?
『グリーン・カード』は1990年のアメリカ映画。独身不可のアパートを借りるため“偽装結婚”した男女が、いつの間にかひかれ合ってゆく恋愛コメディです。
映画『グリーン・カード』 | |
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原題 | Green Card |
製作 | 1990年 |
製作国 | アメリカ |
ジャンル | 恋愛コメディ |
上映時間 | 107分 |
監督 | ピーター・ウィアー(『トゥルーマン・ショー』) |
脚本 | ピーター・ウィアー |
出演 | アンディ・マクダウェル、ジェラール・ドパルデュー、ビビ・ニューワース |
原題の【 Green Card 】とは、アメリカの“永住権”のこと。更新することによって、アメリカに滞在することができ、就労もできるビザのことです。
13:00 ~ 14:48
恋愛映画『グリーン・カード』あらすじ!温室のあるアパートに住みたいから,偽装結婚?
園芸家のブロンティ(アンディ・マクダウェル)は、温室のアパートに住みたいと思っていました。しかし、そのアパートには独身者は入居できません。
そこでブロンティは、アメリカの永住権を欲しがっていたフランス人のジョージ(ジェラール・ドパルデュー)と、書類の上だけの夫婦となります。
ところが、ある日のこと。
ブロンティのアパートに、移民局の調査員がやってきます。2人が本当に結婚したかどうか、チェックするためだというのです。その場はなんとかやり過ごすものの、ひと月後には本格的な面接が待っています。
ブロンティとジョージは面接をパスするため、お互いのことを知ろうと同居することになります。しかし、価値観のまったく異なる2人。ブロンティは下品なジョージに、つくづく嫌気がさすのですが・・・
恋愛映画の隠れた名作?『グリーン・カード』の感想
ブロンティは、ズケズケ物を言うジョージが心底キライ。また、ジョージは、植物ばかりに夢中で人間に興味がないブロンティの欠点に目が行ってしまいます。
国籍だけでなく、価値観もまったく違う2人。
しかし2人は、移民局の面接に備えるため、“仕方なく”お互いのことを知ろうとします。
そこで2人は気づきます。
「相手を知ろうと歩み寄ること、相手の話を聞くことが、お互いの距離を埋める」
ことを。そのまま「外国人差別問題」に通ずるテーマとなっており、社会問題を見事にエンタメ化しています。
ブロンティの友だちのローレン(ビビ・ニューワース)が、“フランスかぶれ”という設定も面白い。ひと目でジョージを気に入り、ブロンティを困らせ、笑いを誘います。
『グリーン・カード』の監督であり、脚本も書いたのが、ピーター・ウィアーです。映画史に残るような名作をいくつも演出しています。
【ピーター・ウィアーのおもな監督作】
- 『ピクニックatハンギング・ロック』 (1975)・・・名門校の女生徒失踪の謎にせまる、不思議な味わいのミステリー
- 『刑事ジョンブック/目撃者
』(1985)・・・アーミッシュの少年と母を守ろうとする刑事の、骨太な人間ドラマ
- 『いまを生きる
』(1989)・・・エリート学生たちが「詩人の会」を結成。社会との軋轢に苦悩する若者の姿を描く
- 『トゥルーマン・ショー』(1998)・・・リアリティ番組で人生すべてを中継された男を通して、「フィクション論」を問う