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『GODZILLAゴジラ』地上波放送!吹き替え声優とシリーズにおける位置づけ

『GODZILLAゴジラ』地上波放送!吹き替え声優とシリーズにおける位置づけ

 ハリウッド版の『GODILLA ゴジラ』(2014年公開)が地上波テレビで放送されます。翌週には、『キングコング:髑髏島(どくろとう)の巨神』も放送されます。これは、「モンスターバース」シリーズの第1弾と第2弾にあたります。

 

ゴジラは、これまで何本作られてきたのか?

ハリウッド版GODILLAは、なぜキングコングとセットになっているの?

 モンスターバース構想って、そもそも何?

 

この記事では、『GODILLA ゴジラ』のテレビ放送に触れながら、ゴジラの歴史と製作過程を簡単にふり返ってゆきます。

 

『GODZILLAゴジラ』テレビ放送(2020)はノーカット?

 

ハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』(2014年公開)の地上波放送は、2020年6月20日(土)。フジテレビ系列「土曜プレミアム」にて。

 

21:00 ~ 23:10

 

『GODZILLA ゴジラ』の劇場公開時の上映時間は、123分。今回のテレビ放送の枠は、CMの時間を除けば110分ほど。およそ10分ほどのカットが予想されます。

 

 

 

 映画『GODZILLAゴジラ』ストーリー

 

 1999年。フィリピンの炭鉱で、崩落事故が起こります。調査のために現地へ向かった芹沢(せりざわ)博士は、巨大な生物の化石を発見します。それは、太古の昔から生きてきた恐竜のような生き物でした。

 

いっぽう。日本の雀路羅(じゃんじら)市にある原子力発電所で働くジョー・ブロディ博士は、悲劇に見舞われます。原子炉の真下で大地震が発生し、妻サンドラが犠牲となってしまったのです。博士には、幼い息子フォードがいました。

 

 

それから、15年後。アメリカ海軍の大尉となったフォードは、日本の警察から連絡を受けます。父のジョー・ブロディ博士が、立ち入り禁止区域となっている原発の跡地に不法侵入し、逮捕されたというのです。フォードは急いで、日本に向かいます。

 

フォードが警察の取調室で面会すると、父・ジョー・ブロディ博士は次のように話します。

「サンドラが死んだのは、地震のせいじゃない。あの発電所には秘密があるはずだ!」

 

ジョーとフォードは、原発の跡地に侵入します。施設内には地震の原因となった巨大な繭(まゆ)があり、「モナーク」という機関が秘密裏に調査を行なっていました。生物学者・芹沢博士もそこで研究を行なっています。

 

ジョーとフォードは、暗闇の中で光る巨大生物を目にして・・・

 

 

『GODZILLAゴジラ』登場人物&怪獣と吹き替え版声優

 

 登場人物

 

 

フォード・ブロディ大尉

アーロン・テイラー=ジョンソン/小松 史法(こまつ ふみのり)

 

アメリカ海軍の大尉で、爆弾処理を専門とする。幼い頃に母サンドラを原発事故でなくしている。

 

芹沢 猪四郎(せりざわ いしろう)博士

渡辺 謙

 

古代生物を研究する秘密機関「モナーク」に所属する生物学者。放射線が生物にもたらす影響を研究している。

 

名前の由来は、1954年の初代『ゴジラ』の主人公・芹沢博士と、監督・本多猪四郎から。

 

 

エル・ブロディ

エリザベス・オルセン/波留(はる)

 

フォードの妻で、サンフランシスコの病院に勤務する医師。

 

 

サンドラ・ブロディ

ジュリエット・ビノシュ/山像 かおり(やまがた かおり)

 

核物理学者ジョーブロディの妻で、フォードの母。原子炉ちかくで起きた地震に巻きこまれ、命を落とす。

 

サンドラを演じるジュリエット・ビノシュは、フランスの大女優。是枝監督の『真実』にも出演しています。

 

ジョー・ブロディ

ブライアン・クランストン/原 康義(はら やすよし)

 

日本の原子力発電所で技師としてはたらく、核物理学者。フォードの父。妻サンドラの死因はただの地震ではないと考えており、日米政府の情報隠蔽(いんぺい)を疑っている。

 

ジョーを演じるブライアン・クランストンは、アメリカの性格俳優。代表作『ブレイキング・バッド』では、死期の迫った高校教師を演じ、海外ドラマファンを唸らせました。

 

ヴィヴィアン・グレアム博士

サリー・ホーキンス/高橋 理恵子

 

秘密組織「モナーク」ではたらく古生物学者。芹沢博士の助手をつとめる。ゴジラを、生態系のトップに君臨する“神”として、おそれている。

 

 登場怪獣

 

ゴジラ/GODZILLA

 

古代ペルム紀(2億7000万年前)に、地球の生態系のトップだった種族の子孫。体内に原子炉のような器官が備わっていて、莫大な熱エネルギーを生成する。長らく地下深くで生存していた。

 

度重なる核実験の影響で地上の放射線量が増えたため、地上へやってきた。

 

 

ムートー/M.U.T.O

 

ゴジラ同様、古代ペルム紀から地球に生存する昆虫のような怪獣。放射線をエネルギー源としており、ゴジラの体内に卵を産みつける習性をもっていた。

 

現代では原子力発電所や核兵器など、ゴジラに替わる卵の産卵場所が豊富にあるため、そちらを優先して狙う。

 

 

 

東宝のゴジラシリーズとハリウッド版GODZILLA

 

 「ゴジラ」とは、日本の映画配給会社・東宝が制作した怪獣映画シリーズの総称です。東宝がつくった実写版ゴジラは、これまで29作品。アニメシリーズが3作品あります。

 

ゴジラはハリウッドでも製作されています。東宝がアメリカの製作会社や配給会社に権利を貸す形で、実現しました。

 

ハリウッド版の評価と興行成績は、日本版のゴジラ製作にも影響を与え、いちど終わったシリーズが再始動するきっかけになっています。

 

 昭和ゴジラシリーズ

 日本版のゴジラは、すべて東宝が製作しています。

 

1954年に作られた第1作から、1975年公開の第15作『メカゴジラの逆襲』までが昭和ゴジラシリーズに該当します。

 

通し番号 タイトル 公開年 監督
第1作 ゴジラ 1954年 本多猪四郎
第2作 ゴジラの逆襲 1955年 小田基義
第3作 キングコング対ゴジラ 1962年 本多猪四郎
第4作 モスラ対ゴジラ 1964年 本多猪四郎
第5作 三大怪獣 地球最大の決戦 1964年 本多猪四郎
第6作 怪獣大戦争 1965年 本多猪四郎
第7作 ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘 1966年 福田純
第8作 怪獣島の決戦 ゴジラの息子 1967年 福田純
第9作 怪獣総進撃 1968年 本多猪四郎
第10作 ゴジラ・ガバラ・ミニラ オール怪獣大進撃 1969年 本多猪四郎
第11作 ゴジラ対へドラ 1971年 坂野義光
第12作 地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン 1972年 福田純
第13作 ゴジラ対メガロ 1973年 福田純
第14作 ゴジラ対メカゴジラ 1974年 福田純
第15作 メカゴジラの逆襲 1975年 本多猪四郎

 

第1作『ゴジラ』製作の裏には、1950年代にくり返された水爆実験という社会的背景があります。初期のゴジラには、核兵器・戦争を批判するメッセージがこめられています。

 

当初は人類の脅威だったゴジラも、次第に人類に味方するようになります。また、60年代の終わり頃からはTVで『ウルトラマン』などが放送されるようになり、ゴジラ人気にもかげりが見えてきます。

 

 

平成ゴジラシリーズ(VSシリーズ)

 1975年の『メカゴジラの逆襲』以降、しばらくゴジラ映画は製作されませんでした。しかし、1984年に久しぶりに『ゴジラ』が復活します。

 

この1984年版は、1954年版『ゴジラ』の直接の続編という設定。つまり、第2作から第15作をなかったものとし、ゴジラは再び“人類の敵”として描かれています。

通し番号 タイトル 公開年 監督
第16作 ゴジラ 1984年 橋本幸治
第17作 ゴジラvsビオランテ 1989年 大森一樹
第18作 ゴジラvsキングギドラ 1991年 大森一樹
第19作 ゴジラvsモスラ 1992年 大河原孝夫
第20作 ゴジラvsメカゴジラ 1993年 大河原孝夫
第21作 ゴジラvsスペースゴジラ 1994年 山下賢章
第22作 ゴジラvsデストロイア 1995年 大河原孝夫

 

平成ゴジラシリーズは、同じ世界観・同じ登場人物を引き継いでいるのが特徴。タイトルに【vs 怪獣名】が入っており、敵となる怪獣との対決姿勢を鮮明にしています。このことから、「vsシリーズ」とも呼ばれます。

 

第21作『 ゴジラvsデストロイア』(1995年)では幕引きが行われています。シリーズとしては、一度完結しているわけです。

 

 

ミレニアムシリーズ

  時系列的には、日本版ゴジラシリーズが1995年で終わったあと、1998年にローランド・エメリッヒ監督によるハリウッド版『GODZILLA』が公開されます。ところが、このハリウッド版がファンをがっかりさせる内容だったため、東宝はゴジラシリーズの復活を決めます。

 

いったん終わったものが、わずか4年のブランクでの復活。ファンは混乱してしまいます。

通し番号 タイトル 公開年 監督
第23作 ゴジラ2000 ミレニアム 1999年 大河原孝夫
第24作 ゴジラ×メガギラス G消滅作戦 2000年 手塚昌明
第25作 ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃 2001年 金子修介
第26作 ゴジラ×メカゴジラ 2002年 手塚昌明
第27作 ゴジラ×モスラ✕メカゴジラ 東京SOS 2003年 手塚昌明
第28作 ゴジラ FINAL WARS 2004年 北村龍平

 

 結果、ミレニアムシリーズは興行的には失敗に終わります。『とっとこハム太郎』と2本立てにしたこと、1作ごとに世界観をリセットすることで続き物としての価値が薄れてしまったことなどが、原因と見られています。

 

 

2010年代

 

時系列的には、2014年にギャレス・エドワーズ監督によるハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』が公開され、記録的な大ヒットとなります。ゴジラは“オワコン”ではなく、未だに人気が健在であるとわかったのです。

 

東宝は、日本製の実写版ゴジラの最新作と、アニメシリーズの製作を決めます。

 

シン・ゴジラ

庵野秀明監督『シンゴジラ』(2017年)

通し番号 タイトル 公開年 監督
第29作 シン・ゴジラ 2017年 庵野秀明

 82億円を越えるメガヒットとなった日本製の実写版。監督を務めた庵野秀明氏は、『シン・ゴジラ』としての続編製作には否定的です。

 

 アニメシリーズ

 2万年後の世界を舞台に、生態系のトップに君臨するゴジラと人類の闘いを描く。三部作で完結。

 

通し番号 タイトル 公開年 監督
第1作 GODZILLA 怪獣惑星 2017年 静野弘文、瀬下寛之
第2作 GODZILLA 決戦機動増殖都市 2018年 静野弘文、瀬下寛之
第3作 GODZILLA 星を喰う者 2018年 静野弘文、瀬下寛之

 

ハリウッド版ゴジラとモンスターバース構想

 

日本製のゴジラは、すべて東宝が権利を持っています。ハリウッド版に関しては、配給会社または製作会社が違うと、この権利の扱いが変わってきます。

 

タイトル 公開年 監督 配給または製作
GODZILLA 1998年 ローランド・エメリッヒ トライスター
GODZILLA ゴジラ 2014年 ギャレス・エドワーズ レジェンダリー
ゴジラ キング・オブ・モンスターズ 2019年 マイケル・ドハティ レジェンダリー
ゴジラVSコング 2021年 アダム・ウィンガード レジェンダリー

 

 『GODZILLA』(1998年)

 

 1998年の『GODZILLA』は、配給会社トライスター・ピクチャーズが、東宝からゴジラの使用権を購入。3作目まで続編も作る予定でした。

 

ところが、監督のローランド・エメリッヒが描いたゴジラは、これまでのゴジラとは似て非なる姿。高速で動き回るトカゲのような姿はファンから不評を買い、続編の企画も延期となります。

 

映画ファンからも、日本の製作者からも、海外ドラマの登場人物からも、

「あれはゴジラじゃない。イグアナの化け物だ」

と酷評される始末。

 

ただ、『インディペンデンス・ディ』の監督でもあるローランド・エメリッヒ版は、災害映画として見れば面白い作品。近年、再評価する流れもあります。

 

 

 

モンスターバースシリーズ

 

ゴジラの映画権は、いったん東宝へ戻ります。その後、第11作『ゴジラ対へドラ』の監督である坂野義光は、アメリカのプロデューサーと知り合い、ゴジラの長編シリーズを製作できる会社を探します。

 

企画が実を結んだのが、2009年。アメリカの製作会社レジェンダリー・ピクチャーズと、日本の東宝は提携して怪獣映画を撮ることを決めます。これが、モンスターバース構想です。

 

 

配給会社ワーナーブラザーズが権利を持つキングコングと、東宝が権利を持つゴジラ。モンスターバース構想は、この2大怪獣を同じ世界観の中で描き、いずれは共演させようという狙いがありました。

 

「モンスターバース」シリーズ
順番 タイトル 公開年 監督
第1弾 GODZILLA ゴジラ 2014年 ギャレス・エドワーズ
第2弾 キングコング:髑髏島の巨神 2017年 ジョーダン・ヴォート=ロバーツ
第3弾 ゴジラ キング・オブ・モンスターズ 2019年 マイケル・ドハティ
第4弾 ゴジラVSコング(仮題) 2021年 アダム・ウィンガード

 

第1弾ではゴジラ、第2弾ではキングコングを個別に登場させ、第3弾ではゴジラシリーズの人気キャラクターだったモスラやキングギドラ、ラドンなどを描いています。

 

そして、第4弾となる『ゴジラVSコング』では満を持して、ゴジラとキングコングが共演することになります。

 (2020年に公開される予定でしたが、コロナ禍の影響で翌年に延期されました)

 

今回の地上波放送は、第2弾の『キングコング:髑髏島の巨神』まで。第3弾『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』の放送はありません。

 

 

「モンスターバース」シリーズでは、作品が異なっても登場人物や秘密機関「モナーク」などは引き継がれることになります。