ディズニー映画『アナと雪の女王』が、2021年11月12日にテレビ放送されます。劇場に集まったお客さんが主題歌“レットイットゴー”を合唱するなど、一大ブームとなりましたね。
この記事では、『アナと雪の女王』を使って英語の勉強をしたい人を対象として、英語版のタイトルや各キャラクターの英語表記をご紹介。
また、主題歌「Let it go」(レット・イット・ゴー)が、どうして「レリゴー」と聞こえるのか? 英語の音声変化について解説します。
映画『アナと雪の女王』英語版のタイトルは?
『アナと雪の女王』は、2013年製作のアメリカのアニメーション映画。
凍りついた世界と魔法をコントロールできなくなった姉を救うため、王家の妹が雪山へ向かう姿を描いたミュージカルです。
英語版『アナと雪の女王』 | |
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原題 | Frozen |
公開 | アメリカ公開2013年 |
製作国 | アメリカ |
ジャンル | ミュージカル |
上映時間 | 102分 |
監督 |
クリス・バック、ジェニファー・リー |
主題歌 | イディナ・メンゼル「Let It Go」 |
声の出演 | クリスティン・ベル(アナ役)、イディナ・メンゼル(エルサ役) |
『アナと雪の女王』の英語版のタイトルは、【 Frozen 】。
frozen は形容詞で、「極寒の、凍った」という意味です。
また、「凍る、凍結する」を意味する動詞【 freeze 】の過去分詞形でもあり、この場合は「凍らされた」という意味となります。
映画『アナと雪の女王』各キャラクターの英語表記は?
アナ(Ana)・・・声:クリスティン・ベル(Kristen Bell)
Surprise! #Frozen2 is coming early to #DisneyPlus. Start streaming this Sunday. pic.twitter.com/EhnrJBYeaH
— Disney's Frozen (@DisneyFrozen) March 14, 2020
(⇦ アナ(左)とエルサ(右))
アレンデール王家の次女。明るい性格。
子どもの頃のように、姉・エルサと仲良くしたいと思っている。姉の戴冠式でハンス王子と知り合い、すぐに恋に落ちる。
アナの声を担当したクリスティン・ベルは、女子高生探偵の活躍を描いた海外ドラマ『ヴェロニカ・マーズ』でブレークした女優さんです。
エルサ(Elsa)・・・声:イディナ・メンゼル(Idina Menzel)
アレンデール王家の長女。さわったものを凍らせる魔法のチカラを持つ。
幼い頃にアナを危ない目にあわせてしまったことが、トラウマに・・・大人になるにつれ、心を閉ざすようになる。
エルサの声を担当したのは、ミュージカル女優のイディナ・メンゼル。
2021年よりネット配信されている映画『シンデレラ』では、いじわるな継母の役。こちらでも身震いするほどの歌唱力を見せてくれます。
クリストフ(Kristoff)・・・声:ジョナサン・グロフ(Jonathan Groff)
アレンデール王国のはずれにある山の中で暮らす男。
山小屋でアナと知り合う。相棒のトナカイ・スヴェンとは仲良し。
オラフ(Olaf)・・・声:ジョシュ・ギャッド(Josh Gad)
Do you want to skate with a snowman? pic.twitter.com/MnoG8vgR1x
— Disney's Frozen (@DisneyFrozen) December 7, 2020
夏の季節にあこがれる、変わり者の雪だるま。
雪山をめざしていたアナと出会う。人懐っこくて、陽気。
ハンス(Hans)・・・声:サンティノ・フォンタナ(Santino Fontana)
近隣諸国のイケメン王子。礼儀正しくファッション・センスも抜群。
成人したエルサの戴冠式に招待され、会場でアナと知り合う。
ウェーゼルトン公爵(Duke of Weselton)・・・声:アラン・テュディック(Alan Tudyk)
アレンデール王国の貿易相手国の公爵。偉そうな態度をとってしまう、おじいちゃんキャラ。
※【 duke 】は貴族の位をあらわす言葉で、「公爵」と訳す。
主題歌「レット・イット・ゴー」は、なぜ「レリゴー」って聞こえるの?【英語の“フラッピング”とは?】
映画『アナと雪の女王』の主題歌は、「Let it go」。日本語では「ありのままで」と訳されていました。劇中の挿入歌を歌っているのは、エルサ役のイディナ・メンゼルです。
スペル通りには発音しない?英語には「音声変化」がある!
ところで、この「Let it go」。
カタカナ表記すれば「レット・イット・ゴー」ですが、実際には「レリゴー」と歌っているように聞こえます。
どうして、こんなにも違って聞こえるのでしょうか?
Let's go back to where it all began... Once Upon a Snowman, an Original Short, is now streaming on #DisneyPlus. pic.twitter.com/7vdXU92k1v
— Disney's Frozen (@DisneyFrozen) October 23, 2020
これには、英語の「音声変化」が関係しています。
ネイティブの人は、単語のスペルどおりに発音しないことがあります。音をつなげたり、(本来あるはずの文字を)省略したりして、発音を変化させます。それが「音声変化」です。
音声変化にはいくつか種類がありますが、「レリゴー」に大きく関与しているのが「フラッピングT」という法則です。
(⇦ この他にも、音を“連結”させる「リンキング」や、音が“消えた”ように聞こえる「リダクション」といった音声変化もあります)
なぜ「レリゴー」と聞こえるの?【T】の音が変わる「フラッピングT」とは?
「フラッピングT」とは、以下の2つの条件を満たすと、【T】の音が「 L または D のような音」になる変化のことです。
- 【T】が、母音にはさまれているとき
- 【T】の前の母音に、強弱アクセント”(=ストレスアクセント)があるとき
<フラッピングの具体例>
【T】の発音が、「ラリルレロ」(またはナニヌネノ)のような発音に変化します。
・water(水)
「ウォーター」 ⇨ 「ウォーラー」
・computer(コンピューター)
「コンピューター」 ⇨ 「コンピューラー」
・better(より良い)
「ベター」 ⇨ 「ベラー」
【tt】のように t が2つ重なっているときにも、「フラッピングT」が起こります。
「フラッピングT」は、ひとつの単語だけでなく、文章の中でも起こり得ます。
・Shut up!(だまれ)
「シャット アップ」 ⇨ 「シャラップ」
・let it go(そのままにしておく)
「レット イット ゴー」 ⇨ 「レリゴー」
“英語耳”を鍛えたかったら、サントラを使っての「シャドーイング」がおすすめ!
英語の発音に慣れたかったら、「シャドーイング」という学習法がおすすめです。
これは、無理やりカタカナ語に変換するのではなく、聞こえてきた英語の音をそのまま真似して口に出す訓練法です。
オウムのように、耳に入ってきた音声をそっくりそのまま復唱します。
CDを聴いて、くり返し復唱するのもひとつの学習法です。
アナ雪のサントラ『アナと雪の女王 オリジナル・サウンドトラック -デラックス・エディション-』には、日本語版・英語版の主要ソングが収録されています。
ちなみに、パッケージが違うサントラだと、日本語版だけのCDや英語版だけのCDもあります。
- 『アナと雪の女王 ザ・ソングス 日本語版』・・・神田沙也加・松たか子らが歌う日本語版劇中歌と、デュエット・カラオケ。
- 『Frozen: the Songs / Various』・・・オリジナル(英語版)の歌のみを収録。