男の子がバレエしたっていいじゃないか! 男の子が男の子を好きになってもいいじゃないか!
マイノリティに対する目線があたたかい映画『リトル・ダンサー』が、BSプレミアムで放送されます。
この記事では、『リトル・ダンサー』の簡単なあらすじをご紹介。物語の舞台となった社会的背景についても、解説します。
- 『リトル・ダンサー』BSでのテレビ放送(2022)はいつ?
- 映画『リトル・ダンサー』あらすじ【男の子がバレエをやっても,いいじゃないか!】
- アダム・クーパーも出演!『リトル・ダンサー』登場人物&キャスト
- “スト破り”とは?炭鉱をめぐる,当時のイギリスの社会問題を解説!
『リトル・ダンサー』BSでのテレビ放送(2022)はいつ?
『リトル・ダンサー』は2000年のイギリス映画。
不況にあえぐ炭鉱町を舞台に、バレエに挑戦する男の子をめぐる人間ドラマです。
映画『リトル・ダンサー』 | |
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原題 | Billy Elliot |
製作 | 2000年 |
製作国 | イギリス |
ジャンル |
人間ドラマ、コメディ |
上映時間 | 111分 |
監督 | スティーブン・ダルドリー(『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』) |
脚本 | リー・ホール(『ヴィクトリア女王 最期の秘密』) |
受賞歴 | 英国アカデミー賞 作品賞、主演男優賞、助演女優賞 |
出演 | ジェイミー・ベル、ジュリー・ウォルターズ、ゲイリー・ルイス |
映画の大ヒットをきっかけに、ブロードウェイでミュージカルも上演されています。
Dancing and singing into the weekend. Happy Saturday! pic.twitter.com/UQFgeIbHB8
— Billy Elliot (@BillyElliotUK) May 13, 2017
映画『リトル・ダンサー』のテレビ放送は、2022年5月9日(月)。NHKのBSプレミアムの「BSシネマ」にて。
13:00 ~ 14:51
映画『リトル・ダンサー』あらすじ【男の子がバレエをやっても,いいじゃないか!】
1984年。イギリス北部にある炭鉱の町・エヴァリントン。
11歳の少年・ビリー(ジェイミー・ベル)は、炭鉱ではたらく父や兄、認知症のおばあちゃんと暮らしています。すでに母は亡くなっています。
ビリーは父の命令で、ボクシングジムに通っています。
あるとき、ビリーがボクシングの練習をしている横で、バレエ教室が開かれます。もともと音楽やダンスが好きだったビリーは、バレエに興味津々。
ビリーは、バレエ教室の講師・サンドラ(ジュリー・ウォルターズ)に許可をもらって、バレエを教えてもらうことになります。
しかし、当時、バレエは“女の子がやるもの”という先入観がありました。
「男がやるのはサッカーやボクシングや、レスリング。何がバレエだ!」
父親には猛反対されますが、ビリーはバレエ教室に通い続け・・・
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アダム・クーパーも出演!『リトル・ダンサー』登場人物&キャスト
役名(作品内における役柄)・・・キャスト名(代表作)の順でご紹介します。
- ビリー・エリオット(主人公の少年)・・・ジェイミー・ベル(『ファンタスティック・フォー』)
- サンドラ・ウィルキンソン(バレエの先生)・・・ジュリー・ウォルターズ(『ハリー・ポッター』シリーズ、ロンのママ役)
- ジャッキー・エリオット(ビリーの父親)・・・ゲイリー・ルイス(『ギャング・オブ・ニューヨーク』)
- マイケル・キャフリー(女装癖のある男の子)・・・ステュアート・ウェルズ
- デビー・ウィルキンソン(先生の娘)・・・ニコラ・ブラックウェル
- 25歳になったビリー・・・アダム・クーパー(特別出演、有名ダンサー)
大人になったビリーを演じたのは、世界的ダンサーのアダム・クーパーです。
イギリスの【ロイヤル・バレエ団】に所属していたクーパーは、振付師マシュー・ボーンの演出のもと、『白鳥の湖』で主役を演じました。
“スト破り”とは?炭鉱をめぐる,当時のイギリスの社会問題を解説!
映画『リトル・ダンサー』の舞台となったのは、1984年のイギリスの炭鉱町です。当時のイギリス首相は、“鉄の女”マーガレット・サッチャー。
サッチャー政権はまず、国営だった水道・ガス・電気などを民営化します。これによって、たくさんの失業者が出ます。
次いで、赤字となっている炭鉱を閉鎖したり規模を縮小させ、賃金をカット。これに対抗して、炭鉱労働者たちは賃上げを求めてストライキを起こします。
ストライキというのは、労働者たちが足並みをそろえることで、炭鉱側にプレッシャーをかけることができます。事業が全面ストップすれば、会社側も経営が苦しくなるからです。
しかし、ストが長引けば、労働者たちの収入も途絶えてしまいます。このため、生活の苦しい労働者のなかには、組合を裏切って(=スト破り)安い給料で働こうとする者もいました。
ビリーの父・ジャッキーは、バレエの試験を受けにゆく息子のために、“スト破り”をして炭鉱へ向かうバスに乗ります。あのバスに乗るということは、ストをしている仲間たちを裏切る行為。
ジャッキーは仲間から罵声を浴びても、ビリーの夢を応援してくれた訳ですね。泣ける・・・