※この記事は2022年3月に更新しました。
老姉妹と召使いの心の交流をあたたかな眼差しで描いた映画『バベットの晩餐会』が、BSプレミアムで放送されます。
この記事では、『バベットの晩餐会』の簡単なあらすじと魅力、動画配信の情報をお伝えします。
『バベットの晩餐会』テレビ放送(2022)はいつ?配信はどこ?
『バベットの晩餐会』は1987年のデンマーク映画。つつましい老姉妹とその家政婦を通して、村の人たちのあたたかい交流を描いた人間ドラマです。
映画『バベットの晩餐会』 | |
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原題 | Babettes gæstebud |
製作 | 1987年 |
製作国 | デンマーク |
ジャンル |
人間ドラマ、ちょこっとコメディ? |
上映時間 | 102分 |
監督 | ガブリエル・アクセル |
原作 | イサク・ディーネセン『バベットの晩餐会』 |
受賞歴 | アカデミー外国語映画賞 |
出演 | ステファーヌ・オードラン、ビルギッテ・フェダースピール、ボディル・キュア |
映画『バベットの晩餐会』のテレビ放送は、2022年4月19日(火)。NHKのBSプレミアムの「BSシネマ」にて。
13:00 ~ 14:44
2022年4月現在、『バベットの晩餐会』はAmazonプライムビデオやU-NEXT(ユーネクスト)で配信されています。
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映画『バベットの晩餐会』あらすじ【表現力豊かな静かなる人間ドラマ】
簡単なあらすじ
19世紀後半。デンマークの小さな小さな漁村。
マチーネ(ビルギッテ・フェダースピール)とフィリパ(ボディル・キュア)は、初老の姉妹。村の人たちに神の教えを説きながら、慎ましい生活をしていました。
彼女たちには、バベット( ステファーヌ・オードラン)という召使いがいます。
物語は、何十年も前にさかのぼります・・・
マチーネとフィリパは、村でも評判の美しい姉妹でした。
美しい姉妹に魅了され、交際を迫る男性も数多くいます。フランスのシャンソン歌手・パパンもその一人でした。
パパンは妹のフィリパに近づきますが、彼女の心をつかむことはできませんでした。
それから何年も後。
マチーネとフィリパのもとに、バベットという女性が訪ねてきます。バベットはフランス革命で家族を失い、戦火のパリから亡命してきたのです。
行く当てがないバベットを見かねたマチーネとフィリパは、家に置いてあげることにします。家政婦としてしばらく働いていた、ある日のこと。
バベットは、宝くじを当てます。
バベットは、マチーネとフィリパの家にやってくる客人たちが、心がギスギスしていると感じていました。そこでバベットは、とびっきりの晩餐会を開くことを決意しますが・・・
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『バベットの晩餐会』レビュー:“すべてを語らないこと”の豊かさ
イサク・ディーネセンの原作からしてそうなのですが、『バベットの晩餐会』はすべてを語ってしまわないところに、表現の豊かさがあります。
たとえば、姉のマチーネに交際を迫ったローレンス将軍のエピソード。
マチーネにホレたローレンスは、足しげく彼女の家に通いますが、失恋してしまいます。しかし、何がきっかけでローレンスがマチーネを諦めたかは、はっきりと提示されません。
マチーネのもとを去った後、ローレンス将軍は別の女性と社交ダンスします。
このときのセリフから、マチーネから慎み深い言葉を投げかけられ、“住む世界が違う”と感じて、ローレンスは身を引いたらしいと想像されるのです。
私たち観客に、“想像することの楽しみ”を残しておいてくれる映画。それが、『バベットの晩餐会』です。