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Netflix映画『ジャックは一体何をした?』あらすじと考察!鬼才デヴィッド・リンチの短編!

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デヴィッド・リンチ監督の短編映画『ジャックは一体何をした?』の配信が、スタートしました。リンチ監督は、ドラマ『ツイン・ピークス』、映画『エレファント・マン』などで知られる鬼才です。

 

この記事では、『ジャックは一体何をした?』の簡単なあらすじをご紹介し、その内容を考察してみます。

Netflix映画『ジャックは一体何をした?』の概要

 

映画『ジャックは一体何をした?』は、刑事が殺人容疑のかかった猿を尋問するようすを描いた犯罪ドラマ。

 

ジャックは一体何をした?
原題 What Did Jack Do?
製作国 アメリカ
配信開始 2020年
ジャンル 犯罪ドラマ
上映時間 17分
監督 デヴィッド・リンチ

 

動画配信サービスNetflixのオリジナル作品で、Netflixのみで視聴できます。わずか17分の短編映画です。

 

www.netflix.com

 

映画『ジャックは一体何をした?』のあらすじと考察

 

 簡単なあらすじ

 

封鎖された鉄道駅の取調室に、1匹のサルが座っています。サルの名は、ジャック。彼には、あるニワトリを殺害した容疑がかけられていました。

 

そんなジャックの前に、担当刑事(演じるのは、監督のデヴィッド・リンチ!)が現れます。

 

刑事は、すっとぼけるジャックを淡々と尋問してゆきます。事件の概要と、ジャックの恋したニワトリに関する供述が延々とつづきます。

 

刑事「お前が鶏といたことが目撃されている」

ジャック「暴力で脅すつもりか?」

 

刑事「あの夜、彼女(=ニワトリ)は現場近くでお前を待っていた・・・彼女はお前を思ってひと晩中泣いていた」

ジャック「ウソは、お前をも危険に陥れるぞ!」

 

 

ジャック「トゥータタボンは確かにめんどりだ。ニワトリとの恋は初めてだった」

刑事「何が起きた? 」

ジャック「今となっては、すべてが悪夢さ。あの羽の中に手を入れ、豊かな胸に触れていると、この世のモノとは思えなかった」

 

刑事とジャックの緊張感あふれる会話はつづき・・・

 

考察はムリ? 鬼才デヴィッド・リンチは、何を表現しているのか?

 

おそらく、この映画を楽しむには、デヴィッド・リンチ作品を1作でも観ていることが必要だと思います。いきなり本作だけ観ても、???という感想を抱くだけではないでしょうか。

 

・『イレイザーヘッド』の、気持ちの悪くなるような奇形児。

・『エレファントマン』の見世物小屋の青年の、異様な腫瘍。

・『ブルーベルベット』の突発的な暴力。

・『マルホランド・ドライブ』の、頭がおかしくなりそうな構成。

・『ツイン・ピークス』の小さな町の住民が隠し持つ、裏の顔。

 

 

リンチの過去作を観ていると、刑事がサルを尋問しているだけの17分に、まったく別の要素が加わります。いつか暴発するのではないか、という緊張感。不謹慎なものを見せられるのではないか、という不安感

 

容疑者のサルは、あくまで人間のオヤジのように振る舞います。尋問する刑事のほうも、人間として扱います。ジャックは時おり、歯をむき出しにしますが、この時の歯は人間の老人の口を合成したものだそうです。ジャックの声も、老人のもの。

 

荒い合成。ハードボイルド調だけど、かみ合っていない会話。しらばっくれる容疑者。

 

この擬人法は、なにかの比喩なのでしょうか?

 

・コミュニケーション不全に陥っている現代人への皮肉?

・排他主義的なトランプ政権への批判?

・スマホばかり使用して、自分の頭で考えなくなった人類への警鐘?

 

いやいや!

 

むりやり解釈しようと思えばできなくもないけど、全然ちがうと思います。3度見返しても、やっぱり訳がわかりませんでしたので。

 

リンチは、物語を語ってその中にメッセージをこめるタイプの映画作家ではありません。日常にひそむ不安恐怖苦しみを、言葉ではなく映像で見せてくれる監督。映画は直感で楽しむものだと教えてくれる監督。

 

わたしたち観客は、わけのわからない作品を観たとき、もっともらしい説明をつけて納得しようとします。しかし、そういったもので括れない映画もあるのではないでしょうか?