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Amazon『ザ・ボーイズ』シーズン1あらすじ&感想!ヒーローは汚いヤツばかり?

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Amazon『ザ・ボーイズ』シーズン1あらすじ&感想!ヒーローは汚いヤツばかり?

※この記事は、2022年6月に更新されました。

ブラックユーモアが好きな海外ドラマファンを熱狂させたドラマがあります。

その名は、『ザ・ボーイズ』。

腐敗したヒーローたちの不正をただそうと、一般人たちが闘いを挑むという・・・いまや、世界を席巻しているマーベル映画や『X-MEN』シリーズを痛烈に皮肉ったドラマです。

 

この記事では、『ザ・ボーイズ』の簡単なあらすじをご紹介し、作品が描こうとしたテーマについて考察してゆきたいと思います。

『ザ・ボーイズ』シーズン1の簡単なあらすじ

神セブンならぬ、ヒーロー『セブン』?

目から怪光線。空を飛ぶ。透明人間になれる・・・特殊能力を持ったスーパーヒーローたちが存在する世界。そんなスーパーヒーローたちをマネジメントする巨大企業がありました。製薬会社【ヴォート社】です。

 

ヒーローたちの活動は、人命救助や凶悪犯をこらしめるだけではありません。キャラクターグッズの販売や、スポンサードしてくれる議員や企業のイメージアップにも協力しています。

 

なかでも、ホームランダーをリーダーとする7人のヒーロー集団『セブン』は、国民から絶大な人気を誇っていました。

腐敗!乱れた風紀!スーパーヒーローたちの裏の顔 

さて。そんな世界の片すみ。

雑貨店ではたらくヒューイは、ごく普通の青年。その日も恋人のロビンと、他愛ないおしゃべりをしていました。

 

ところが!

ヒューイの目の前で、ロビンは一瞬で吹き飛んでしまいます。

『セブン』のメンバーで、超高速で走る能力をもつAトレインが、不注意でロビンとぶつかってしまったのです(⇦ まるで、よそ見運転の自動車が衝突したように)。

 

彼女を殺されたヒューイはAトレインを裁判で訴えようとしますが、【ヴォ―ト社】は弁護士を派遣し、もみ消します。

 

納得ゆかないヒューイの前に、元・CIAだというブッチャーという男が現われます。

ブッチャーは、ヒューイをセレブ御用達のナイトクラブに連れてゆきます。そこでヒューイが見たのは、性のサービスを受けるスーパーヒーローたちの姿でした・・・

 

 

ある日のこと。『セブン』に復讐を誓うヒューイは、公園でアニーと知り合います。アニーは『セブン』の新メンバーとなった女の子で、変身時はスーパーヒロイン“スターライト”になります。

アニーと打ち解けたヒューイは、ヒーロー集団『セブン』のこと、彼らを裏であやつる【ヴォート社】のことを聞き出そうとして・・・

ヒーローは汚いヤツばかり?ドラマ『ザボーイズ』シーズン1感想

グロい!悪趣味! 「持つもの」と「持たざるもの」の不公平感

このドラマ、マーベル映画やドラマ『HEROES』のような王道ヒーローものを期待する人には、向きません。また、ヒーローが高速で走ったり、透明人間になるようなシーンはありますが、SFXは正直しょぼいです。でも、アクションが売りではないのです。

 

描かれるのは、社会の不平等に対するはげしい怒り。その意味で、アクションではなく完全に社会派ドラマです。

原作のアメコミが描かれたのは、2006年。原作者は、ガース・エニス。いまから10年以上も前に描かれた作品です。

 

しかし、驚くべきことに、いまのテレビ界や芸能界を風刺しているような内容なのです。大手の事務所に所属するタレントが不祥事を起こしても、テレビ局は報道しない。タレントは事件などなかったかのように、今日も笑顔をふりまいている。

 

ところが、小さな事務所に所属するタレントが不倫でも起こせば、一日中ワイドショーのネタにされる。この、圧倒的な不平等さ。不公平感。

『ザ・ボーイズ』でも、ヒーローたちは取り返しのつかない失敗をしますが、会社が尻ぬぐいしてくれます。

「スーパーヒーロー」 VS 「一般人」の対立構造からの変化? “悪役”の心の弱さをも描くドラマ!

『ザ・ボーイズ』シーズン1は、序盤こそ「超人的な能力をもつヒーロー」 VS 「彼らに踏みにじられる普通の人」という対立構造で話はすすみます。

 

ところが、シーズン1の第6話以降になると、クズだったスーパーヒーローたちの心の弱さやトラウマも描かれてゆきます。

  • セクハラ問題を起こし、『セブン』のメンバーから外されてしまったディープの葛藤。
  • ヒューイの恋人を吹き飛ばしてしまったAトレインが、狂ってゆく様子。

 

吐き気がするようなクズたちの、心の再生をも描いているのです。だからこそ、ヒーロードラマなのに、“等身大の人間”として親しみが持てます。

 

「人生のどん底まで描き切っているからこそ、“本当の感動”がある!」

 

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