《第94話までのあらすじ》
なつは、夕美子が上京していること、かけ落ちを考えていることを、電話で富士子に伝えます。
数日後。【風車】にいるなつの元を、夕美子が訪ねてきます。彼氏の高山を引き連れた夕美子は、怒りにふるえています。
「あんた。ウチの家族にしゃべったっしょ! 裏切ったっしょ!!」
『なつぞら』第95話あらすじ!7月19日(金)放送ぶん・・・高山の本性?
なつが十勝の家族に連絡したことが、夕美子にバレていました。富士子が、大学の寮や高山の家など、あちこちに電話していたからです。
夕美子「もう、ここにはいられない。新宿から出ていく!」
なつ「それで、どこ行くのさ?」
夕美子「わからない。わかっても、なつには二度と言わない!!」
なつ「好きならどうして逃げるの? 高山さんも、好きなら、なして正々堂々、家族に伝えられないの?」
亜矢美の提案で、ひとまず【風車】の居間に入って、みんなでご飯を食べることになります。
話をするうちに、夕美子と高山のあいだには、認識の違いがあったことが段々とわかってきます。
高山「本気でかけ落ちがうまくいくなんて、思ってなかったんだ!」
亜矢美「雑誌への持ちこみがうまくゆかなかったから、自信がなくなったのよね?」
高山「ジャズなんか遊びだったんだ。オレが家を継がない、なんて事、できるはずない。
(夕美子に)お前だって、オレが【丸高デパート】の跡取りだから、好きになったんだろ?」
夕美子の計算高さ、甘えてこないこと、かわいげがない、など、高山は一方的に夕美子への不満を爆発させます。
話を聞いていたなつは、ぼろぼろ涙を流します。
咲太郎「なつ! なんでお前が泣いているんだ?」
そのころ。お店の入り口には、人影が・・・姿を見せたのは、泰樹じいちゃんです。
第16週「なつよ、恋の季節が来た」95話・・・「夕美、ごめんね」なつの秘めた思いに、涙
なつ「夕美は、子どもの頃から、人に甘えたりしなかった。9歳のころに(柴田家に)私が来たから・・・家族にいちばん甘えたかった時期に、私がいたから・・・」
なつは、罪悪感を感じていました。
不幸な生い立ちだった自分のほうが、家族の同情を集めたのかもしれない・・・自分の存在が、夕美子をドライな性格に変えてしまったのでは? そう思っていたのです。
なつ「夕美が、家族とか、結婚とかに冷めているとしたら、それは私のせい・・・」
夕美子「なつ・・・」
なつ「でも、夕美は一度もウソをつかなかった。夕美のように素直な子に、私は会ったことがない。
夕美が計算高いとか、偉そうなんて、絶対にない! (高山に)あんたに、夕美は絶対に渡さない!!」
高山「そもそも、結婚する気なんてない。自由になっても、めしも作れない女と結婚しても、しょうがないべ!」
高山は捨て台詞を吐き、出ていこうとします。すると、お店の前にいた泰樹じいちゃんと、鉢合わせになります。
泰樹「お前か・・・抹殺・・・」
パシーン!!
じいちゃんは、高山の顔を平手打ち!
泰樹「そのひげも、剃れ」
高山は、バッグを手に取ると、一目散に逃げてゆきます。
泰樹「夕美子、迎えにきた。家に帰るべ」
夕美子はひと言も発せず、じいちゃんに抱きつきます。
やっぱり、じぃちゃんには勝てないですね。泰樹さんと、じぃちゃんに抱きついた夕見子。2人でピース!#朝ドラ #なつぞら #草刈正雄 #福地桃子 pic.twitter.com/6MvDOVUenu
— 【公式】連続テレビ小説「なつぞら」 (@asadora_nhk) 2019年7月18日
なつは、夕美子と泰樹じいちゃんを、駅のそばまで見送ります。なつは、人ごみの嫌いなじいちゃんが東京に出てきたことに、驚きを隠せません。
夕美子「わたしに手を焼いてるお母さんに言われたから、来たんでしょ?」
泰樹「いや・・・それが・・・東京のパフェを食べたくなったんだ」
泰樹じいちゃんは、ごまかします。夕美子と並んで歩く、じいちゃんの背中。そこには、孫を包みこむ優しさがあふれていました。
なつはハッとします。
じいちゃんの後ろ姿を見るうち、木の怪物のイメージがわいてきたのです。
翌日。なつの原画をみて、坂場くん(あだ名:いっきゅうさん)もうなります。
坂場「なるほど。怪物の後ろ姿で、樹齢を表現したんですね。素晴らしい!」
坂場くんのゴーサインが出ました。なつとマコは、小声で話します。
なつ「いっきゅうさんは、ただの偉そうな人じゃないですよね?」
マコ「要するに、あの人は、漫画映画が好きなのよ」
当の坂場くんは、神路の原画をみて、談笑しています。茜(渡辺 麻友)は、遠巻きに坂場くんと神路を見ながら、ボソッとつぶやきます。
茜「あの2人、なんだか末恐ろしいわね」
(⇦ そりゃあ、将来の高畑勲さんと宮崎駿さんですから・・・)
第96話へつづく。