神社へお参りにきた時、いざ迷うのがお賽銭(おさいせん)の金額です。
ご縁があるから、5円でいいんじゃない?
でも、初詣で5円は少なすぎるかなあ。
いくらにすればよいか、迷ってしまいますね。そこで、お賽銭で縁起がよいとされる金額、ダメな金額を調べてみました。
お賽銭はいくらがよい? 11円、50円、485円の意味
それでは、縁起のよい組み合わせ、悪い組み合わせをみていきましょう。基本となっているのは、5円(=ご縁)という考え方です。
縁起のよい組み合わせとは?
5円(=5円玉1まい)・・・ご縁がありますように
10円(=5円玉✖2)・・・重ね重ね、ご縁がありますように
11円(=5円玉✖2 + 1円玉1まい)・・・いい縁
15円(=5円玉✖3)・・・じゅうぶんご縁がありますように
20円(=5円玉✖4)・・・よいご縁がありますように
25円(=5円玉✖5)・・・二重にご縁がありますように
40円(=5円玉✖8)・・・末広にご縁がありますように
⇦ 「末広がり」を漢字の「八」で表すことから
41円(=5円玉✖8 + 1円玉1まい)・・・始終(しじゅう)いい縁
50円(=5円玉✖10)・・・五重の縁がありますように
105円(=5円玉✖21)・・・じゅうぶんご縁がありますように
125円(=5円玉✖25)・・・十二分にご縁がありますように
485円(=5円玉✖97)・・・四方八方からご縁がありますように
1万円(=1万円札)・・・「万円」を逆にすると、「円満」
97枚などと聞くと気が遠くなりそうですが、すべて5円玉でなくとも構いません。ただし、使ってはよくない硬貨もあります。
縁起のわるい組み合わせ、ダメな金額とは?
それが、10円玉と500円玉です。また、5円玉でも縁起のわるい組み合わせがあります。
10円(=10円玉1まい)・・・遠縁(とおえん)=縁を遠ざける
65円(=5円玉✖13)・・・ろくなご縁がない
75円(=5円玉✖15)・・・なんのご縁もない
85円(=5円玉✖17)・・・やっぱりご縁がない
500円(=500円玉1まい)・・・これ以上おおきな効果(=硬貨)がない
お賽銭の本来の意味とは?
お賽銭は、神さまや仏さまにお願いするときの「祈り賃」ではありません。前回かなえてもらった願いごとに対する返礼、というのが正しい意味です。
ですから、大きな願い事がかなったら大きな額を、小さな願い事がかなったら釣り合う額を供えるのが本来のありかたです。
昔は、願い事がかなったお礼として、お米が奉納されていました。室町時代ごろからは、金銭をお供えする習慣が広まりはじめます。
そして、明治時代に入ると、円・銭・厘(えん・せん・りん)の単位でお金を数えるようになります。人びとは次第に、語呂合わせでお賽銭の金額を決めるようになったのです。
まとめ・・・1円でもよいの?
お賽銭とは『かなった願いに対する返礼』という意味合いがあります。前回かなった願い事が小さなものだったら、1円でダメ、ということはないでしょう。
ただ、もう少し視野を広げて、お賽銭をとらえてみましょう。
お賽銭には、
「神社ではたらく人たち(=宮司さんや巫女さん)に感謝の気持ちを捧げる」
という考え方もあります。
神社のような古い建物を維持してゆくのは、大変です。定期的なメンテナンスに、高額の費用がかかるからです。感謝の気持ちを形にあらわす、という考え方は忘れずにいたいものですね。