※この記事は、2022年7月に更新しました。
1985年に公開された『コマンドー』は、アーノルド・シュワルツェネッガー主演のアクション映画。
オリジナル版も楽しい本作ですが、とくに日本語吹き替え版が話題となりました。容赦ない主人公の、センスあふれるセリフがあるからです。
この記事では、映画『コマンドー』の吹き替え版から、ぶっ飛んだ名セリフ集をご紹介します。なお、玄田 哲章(げんだ てっしょう)さんがシュワちゃんの声を担当したバージョンを参考にしています。
元・コマンドーはコボンノー? 簡単なあらすじ
独裁国家【バルベルデ共和国】のアリアス一味は、国家の転覆をはかっています。そのために大統領の命を狙っていました。
アリアスの部下は、元・コマンドー部隊のジョン・メイトリックス大佐に、大統領の暗殺を依頼します。顔見知りのジョンなら、大統領に簡単に近づけるからです。
しかし、ジョンは特殊部隊を引退した身。まして、テロに加担するような人間ではありません。
そこでアリアスたちは娘のジェニーを誘拐し、命令に従わせようとします。ところが、ジョンは武装組織の監視をふりきり、たった1人で娘の救出に向かうのでした・・・
名言しかない! 名シーンとふり返る吹き替え版『コマンドー』セリフ集
映画『コマンドー』の名セリフと名シーンを、登場する順番にダイジェスト形式でふり返ってゆきます。
「とんでもねえ、待ってたんだよ」
ある朝のこと。
清掃車が走っていると、ゴミを持ったおっさんが声をかけてきます。
おっさん「おーい! 待ってくれ。ちょっと!」
清掃車は止まって、2人の清掃員が降りてきます。
おっさん「行ったかと思ったよ」
清掃員「とんでもねえ、待ってたんだよ」
2人は、銃を乱射しておっさんを撃ちます。
おっさんは、元コマンドーの隊員でした。清掃員たちの正体は武装組織のメンバーで、元・コマンドー隊員のおっさんを狙っていたのです。
「オーケー?」「OK!」ズドーン!
武装組織はジョン・メイトリックスの娘・ジェニーを人質にとります。武装集団の1人は、銃を構えたジョンと交渉しますが・・・
ジョン「娘はどこだ?」
男「まぁ落ち着け。銃を突きつけられてはビビッて話もできやしねぇ。娘は無事だ、大佐。少なくとも今のところはな。この先どうなるかはあんた次第だ。無事取り戻したければ、俺たちに協力しろ。オーケイ?」
ジョン「OK!」
ジョンは、ズドン!と男を撃ちます。敵に情けは無用です。
「残念だったなあ。トリックだよ」
ジョンは、逃走する武装集団を追いかけます。ところが多勢に無勢。男たちに羽交い締めにされます。それでも抵抗するジョン。
「動くな! 殺されてえのか?」
そこに現れたのは、かつての部下・ベネットでした。戦場で命を落としたと思われていたベネットが、この武装集団のリーダーだったのです。
ジョン「ベネット! 殺されたんじゃ?」
ベネット「残念だったなあ。トリックだよ。てめぇに隊を追い出されてから、ずーっと復讐を想い続けてきた」
「面白いヤツだ。気に入った。殺すのは最後にしてやる」
アリアスの部下・サリーは、ジョンを空港の発着場まで案内します。
サリーは、独裁国家【バルベルデ共和国】までのチケットをジョンに渡します。さらに、紙幣を1枚、ジョンの胸ポケットにねじこみます。
サリー「ビールでも飲んでリラックスしな。心配するな。娘の面倒はオレがしっかり見ててやるよ。ぬふふ・・・」
ジョン「面白いヤツだ。気に入った。殺すのは最後にしてやる」
マウントを取ろうとする相手に、動じないジョン。どっちが上か、思い知らせてやらないと。
「連れを起こさないでくれ。死ぬほど疲れている」
ジョンは、飛行機の席に座ります。となりの席にはアリアスの部下が座ります。【バルベルデ共和国】までずっと監視する気です。
しかしジョンはスキを見て、その男を瞬殺。ひざかけで男の顔を隠すと、CAの女性に話しかけます。
ジョン「失礼。(バルベルデまで)どれくらいかかるかな?」
CA「飛行時間は11時間を予定しております」
ジョン「どうも。頼みがあるんだが・・・連れを起こさないでくれ。死ぬほど疲れている」
CAさん! こいつ、嘘ついてますよ!
「今日は休め!」
バルベルデ行きの飛行機から脱出したジョンは、娘のもとへ急ぐ必要があります。そこで、すぐに発車できる車を探します。ジョンが目をつけたのは、客室乗務員のシンディの車に目でした。
ジョン「動くな! 何もしない。脇へどいて」
シンディ「でも、動くなって」
ジョン「どくんだ。車に乗れ・・・オレの言う通りにしろ」
シンディ「ダメよ。7時半に空手のけいこがあるの。つきあえないわ」
ジョン「今日は休め!」
文字に起こしてもバカバカしいやり取り。これを迫真の演技でやるから面白すぎ!
「筋肉モリモリ、マッチョマンの変態だ」
「コマンドー!繰り返しますコマンドー!」
— 20世紀FOXホームエンターテイメント (@20foxvideo) 2018年11月1日
テレビ東京
午後のロードショー
📺『#コマンドー』放送中!#commando#PONと実況中
🌐 https://t.co/IsB8FsxzXV pic.twitter.com/aQ3xwximMr
ジョンとシンディは、サリーの後を追います。
サリーたちは、ジョンが【バルベルデ共和国】にいると思いこんでます。いま、姿を見せるわけにはいきません。
そこでジョンは、サリーから娘の居場所を聞き出すよう、シンディに頼みます。
ところがシンディは、ジョンの事をまだ信用していません。近くの警官に、ジョンのことを通報します。聞きつけた警官たちは、ジョンを逮捕しようとするのですが・・・
警官1「(無線で)ビッグスいるか? 頭のイカれた大男がいる。1人では手に負えん」
無線を受けた警官2(ビッグス)は、ちょうど女の子たちをナンパしていました。
警官2「よし、すぐ行く。カッコいいとこ見せましょう」
女の子「ウフフ・・・」
警官1「ここに居てください」
シンディ「どうも」
警官2「全警備員へ。3階で非常事態だ。容疑者男性、190センチ。髪は茶。筋肉モリモリ、マッチョマンの変態だ」
この言葉のセンスよ。
「いったい何があったのか教えてちょうだい!」「ダメだ」
車でサリーを追いかけようとするジョン。ショッピングモールに置き去りにされたシンディは、あわててジョンを呼び止めます。
シンディ「待って。置いてかないで」
車に乗りこみます。
シンディ「あんた、いったい何なのよ! 車は盗む。シートはひっぺがす。あたしはさらう。娘を探すのを手伝えなんて、突然メチャクチャは言い出す。かと思ったら、人を撃ち合いにまきこんで大勢死人は出す。あげくは電話ボックスを持ちあげる。
あんた、人間なの? お次はターザンときたわ。警官があんたを撃とうとしたんで助けたわ。そうしたら私まで追われる身よ! 一体何があったのか教えてちょうだい!」
ジョン「ダメだ」
激しいカーラリーに巻きこまれ、シンディは悲鳴をあげます。
シンディ「きゃー! 今日は厄日だわ! WOW!」
最後は電信柱に追突!
シンディ「きゃー」
ジョン「大丈夫か?」
シンディ「死んでるんじゃない?」
ジョン「生きてるよ」
シンディの必死の長セリフを、「ダメだ」のひと言で制止するジョン。もう少し話を聞いてやって。
「お前は最後に殺すと約束したな・・・あれは嘘だ」
ジョンはサリーを捕まえます。サリーの両足を握って、ガケの上から宙づりにします。
ジョン「さあ、頭を冷やしてよく考えてみろ。おさえてるのは左手だ。利き腕じゃないんだぜ」
サリー「俺を殺したら、娘は見つからないぞ」
ジョン「どこにいる?」
サリー「知らねえよ。クックが知ってる。奴と会う約束したんだよ」
ジョン「モーテルで、か?」
サリー「どうして?」
ジョン「この鍵がそうだ」
ジョンは、サリーから奪った鍵を見せる。
サリー「うう。ああ」
ジョン「お前は最後に殺すと約束したな」
サリー「そうだ、大佐。助けて」
ジョン「あれは嘘だ」
ジョンが手を放し、崖から落ちるサリー。
サリー「うわああああああああ」
もはや、どっちが悪役かわからん。
「どこで使い方を習った?」「説明書を読んだのよ」
ジョンはいったん警官に逮捕され、護送車に乗せられます。シンディは、離れた場所からロケットランチャーを発射! 護送車に弾を撃ちこみ、ジョンを救い出します。
ジョン「どこで使い方を習った?」
シンディ「説明書を読んだのよ」
そんなヒマなかっただろ!
「だったら漕げばいいだろ!」
ジョンとシンディは、アリアスの拠点がある孤島をめざします。しかし、警察の追っ手がせまっていて、近場にあった小さな水上飛行機に乗りこむことに。
ちゃんとした飛行機でないことに、シンディは不安を覚えます。
シンディ「ああダメ。こんなの飛行機じゃないわ。羽根のついたカヌーよ!」
ジョン「だったら漕げばいいだろ!」
なかなかエンジンのかからない水上飛行機。ジョンは、バコッと計器をパンチ。
ジョン「動け、このポンコツが! 動けってんだよ!」
すると、機械が作動します。
ジョン「この手に限るな」
(⇦ この手しか知りません)
「何が始まるんです?」「第三次大戦だ」
アリアスがジェニーを誘拐し、ジョンを怒らせたことを知ったカービー将軍。急いで部下たちに情報収集を命じます。
部下「メイトリックス(=ジョン)ですか?」
カービー「通信隊に連絡して、警察と沿岸警備隊の無線を残らず傍受させろ」
部下「何が始まるんです?」
カービー「第三次大戦だ」
「何が始まるんです?」
— 20世紀FOXホームエンターテイメント (@20foxvideo) 2018年11月1日
「第三次大戦だ」
テレビ東京
午後のロードショー
📺『#コマンドー』放送中!#commando#PONと実況中
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「ただのカカシですな」
ジェニーを監禁している屋敷には、アリアスの部下たちとベネットがいました。口ばかり威勢のいい部下に、ベネットは呆れています。
部下1「小娘のノドを切るのは、あったかいバターを切るようだぜ」
ベネット「ナイフはしまってろ。その口も閉じとけ」
ベネット「口だけが達者なトーシロばかり、よく揃えたもんですなあ。まったくお笑いだ。メイトリックス(=ジョン)がいたら、ヤツも笑うでしょう」
アリアス「ベネット君。私の兵士はみな愛国者だ」
ベネット「ただのカカシですな。俺たちなら、まばたきする間に皆殺しにできる」
ベネット「メイトリックスは、娘を取り返しにきます。娘が生きていようがいまいが、そいつは関係ない。やつはあんたを追いかける。あんたをメイトリックスから守ることができるのは、俺だけです」
アリアス「怖がっているのは私ではなく君じゃないのか、ベネット? 君こそ、メイトリックスを恐れているんだ」
ベネット「もちろんです。プロですから」
「野郎・オブ・クラッシャー!!」
ベネットはジェニーを人質にとって攻撃、ジョンは腕を撃たれます。ジョンは柱の後ろに隠れますが、ベネットが迫ってきます。
負傷したジョン相手に、なおも慎重なベネット。ジョンは、ナイフでの勝負を提案します。
ジョン「来いよベネット。銃なんか捨てて、かかってこい!」
ジョン「ナイフを突きたて、俺が苦しみもがいて死んでゆくさまを見るのが望みだったんだろ? そうじゃないのか、ベネット?」
ベネット「てめえを殺してやる!」
ジョン「さあ、子どもを放せ! 楽しみをフイにしたくないだろう。1対1だ。来いよベネット。怖いのか?」
ベネット「ぶっ殺してやる。ガキなんか必要ねえ。ガキにはもう用はねえ! ハジキ(=拳銃)ももう必要ねえや。へっへ。誰がてめえなんか。てめえなんか怖くねえ! 野郎・オブ・クラッシャー!! 」
(⇦ 「野郎、ぶっ殺してやる~」が、早口で「 野郎・オブ・クラッシャー」に聞こえる)
「まだ誰か残っているか?」「死体だけです」
見事ジェニーを救出して、本土に戻ってきたジョン。カービー将軍たちに迎えられます。
カービー「(アリアスの部下たちは)まだ誰か残っているか?」
ジョン「死体だけです」
カービー「もう一度コマンドー部隊を編成したい。君さえ戻ってくれれば・・・」
ジョン「今日が最後です」
カービー「また会おう、メイトリックス」
ジョン「もう会うことはないでしょう」
以上、映画『コマンドー』の日本語吹き替え版の名言・名セリフ集でした。
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