※この記事は、2020年9月に更新しました。
動画配信サービスのNetflix で配信されているドラマ、『アンという名の少女』。児童文学の名作『赤毛のアン』を映像化した作品です。
この記事では、『アンという名の少女』の概要と魅力、シーズン1のあらすじについてお伝えします。また、原作との違いについても考察します。
『アンという名の少女』原作は『赤毛のアン』
カナダの作家、モンゴメリの人気小説
ドラマ『アンという名の少女』の原作は、M・モンゴメリの長編小説『赤毛のアン』です。もともとは子供を対象に書かれた作品ではありませんが、最近では児童文学として分類されています。
孤児院で暮らしていたアン・シャーリーが、アヴォンリー村の農家にもらわれてから、学校を卒業するまでの5年間を描いています。
『アン』シリーズ一覧
日本では、朝ドラ『花子とアン』のモデルにもなった村岡花子の翻訳が有名です。アンの人生と関連が深い9つの長編が『アン・ブックス』と呼ばれています。
- 『赤毛のアン』
- 『アンの青春』
- 『アンの愛情』
- 『アンの幸福』
- 『アンの夢の家』
- 『炉辺荘のアン』
- 『虹の谷のアン』
- 『アンの娘リラ』
- 『アンの想い出の日々』
なお、この他に2冊の短編があります。アンの周辺の人たちに焦点をあてた作品です。
- 『アンの友達』
- 『アンをめぐる人々』
シーズン1は、原作の第1作目『赤毛のアン』の内容に準じた物語です。
シーズン2になると、原作にはない登場人物やあらすじが加えられ、オリジナル要素が強くなります。特に、マシューとマリラの兄妹の過去がより掘り下げられてゆきます。
『アンという名の少女』シーズン1のあらすじ
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手違いで女の子がやってきた!
カナダの端っこにあるプリンスエドワード島のアヴォンリー村。
この村に、農家を営むマシューとマリラという兄妹が住んでいました。兄妹には、農作業を手伝ってくれる男手が必要でした。そこで、孤児の男の子を養子として迎えようとします。
ところが、孤児院から送られてきたのは、アン・シャーリーという女の子でした。
アンは、赤毛でそばかすがあり、見た目も貧相な子。でも、想像力が豊かで、たくさんの言葉を知っています。マシューはおしゃべりなこの子をすっかり気に入ります。でも、妹のマリラは「女の子はいらない」とピシャリ!
「この家に住めると思ったのに・・・」
アンのテンションは、すっかりどん底へ⤵ 運の悪いことに、アンは盗みをはたらいたと勘違いされ、孤児院に戻されることになってしまいます。
やがて、アンの盗みが誤解だと気づいたマシューは、アンを連れ戻しに馬車で追いかけます。マリラも心変わりして、アンを正式に養子として受け入れることになります。
親友・ダイアナと、ライバル・ギルバート
アンは、近所に住むダイアナという女の子と仲良しになります。
学校に入学することが決まったアンは、新しい友達と知り合えることにウキウキ。ところが、変わり者の彼女は、周囲となじめません。いじめに遭って、学校に行けなくなってしまいます。
ある夜のこと。
クラスメートの家が火事になってしまいます。孤児院で消火訓練をしていたアンは、その経験を生かしてクラスメートを救出! これによって、同級生のアンを見る目も変わります。
学校に戻ったアンは、持ち前の知識を生かして、授業でも積極的に発言。
ところが、アンのライバルとなる子が現れました。ギルバートという男の子です。単語のつづりをめぐって、知識を競い合うアンとギルバート。アンはギルバートに負けたくないという気持ちがある一方、ギルバートのことが気になってきます。
屋敷は大赤字? 農場の経営にゆれるマシューたち
アンはひとりの女性としても成長します。初潮を迎えて、クラスメートと喜び合います。
そんなとき、友達のダイアナの妹が急病にかかります。看病の経験あるアンは、ダイアナの妹を救いに向かいます。
いっぽう。
アンの育ての親となったマシューとマリラにも、ピンチが訪れていました。マシューが財産を失い、農場を手放す必要にせまられたのです。マリラは道具を売り、アンも掃除のバイトをしてお金を工面しようとします。
しかし、悪いときには悪いことが重なるもの。マシュー達の屋敷を2人組の強盗が狙っていました・・・
関連:『アンという名の少女』シーズン1からシーズン3のエピソード紹介
『アンという名の少女』シーズン1感想【原作との違いは?】
ドラマ『アンという名の少女』の脚本を担当したのは、モイラ・ウォリー=ベケット。海外ドラマ『ブレイキングバッド』でも活躍した実力者です。
原作との大きな違いは、ある重要人物の“生死に関わる”点。
また、同性愛・先住民族への差別など、原作では描き切れなかった当時のカナダの社会問題も描かれています。
ただし、暗くてじめじめした話かといえば、そうではありません。
差別的だった人たちが自分の行ないを悔いたり、心を入れ替えて態度を改めたりしてゆくのです。これによってトラウマを抱えた人物も救われるので、観ていておだやかな気分になれます。
ギルバート役の俳優、ルーカス・ジェイド・ズマンとは?
アンの小学校の同級生で、勉強のできるギルバート。
アンもほのかな恋心を抱く少年です。このギルバートを演じたのが、ルーカス・ジェイド・ズマン。次期オーランド・ブルームの呼び声の高い、若手イケメン俳優です。
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— IndieWire (@IndieWire) 2017年3月22日
画面の左下にいるのが、ルーカスです。彼は、 2016年に公開された映画『20センチュリー・ウーマン』で脚光を浴びます。
Netflix で配信されているドラマ『Sense8』にも、わき役で出演しています。
- 関連:ギルバート役のルーカス・ジェイド・ズマン出演作!
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