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第3話がイマイチなので脚本家の執筆過程を検証してみた!『コンフィデンスマンJP』

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 ※この記事は、約5分で読めます。

月9ドラマ『コンフィデンスマンJP』第3話のあらすじ&ネタバレをご紹介します。

 

当ブログでは、第1話では脚本の問題点を色々とツッコミました。

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第2話では、手の平返し。見事なシナリオだと評価を変えました。

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今回もシナリオ分析しようとしたのですが、第3話は大きな欠点も、絶賛するほどの長所も見当たりませんでした。可もなく不可もなく。あえて言うなら、フツーだったのです。う~ん、これは困ったぞ。

 

そこで今回は趣向を変えて、脚本家のネタ探しのプロセスを考察してみました。ダー子が描いた下手くそなフェルメール。

「なぜ、古沢良太氏は数ある画家の中からフェルメールをチョイスしたのか?」

マチスでもなくシャガールでもなく、フェルメールだったのにはちゃんと理由があるんです。

 

見逃し配信・無料視聴については、一番下のほうに記載しました

 

 

  

『コンフィデンスマンJP』第3話のあらすじ&ネタバレ

惚れっぽいボクちゃん。またも女の子のために立ち上がる!

ボクちゃん(東出昌大)が喫茶店で店内に飾られた絵を眺めています。すると、店員の女の子が声をかけてきます。

「絵、お好きなんですか?」

カワイイ子にグイグイ来られて、悪い気はしないもの。

美大生・須藤ユキ(馬場ふみか)と知り合ったボクちゃんは、彼女の個展に行くことを約束します。

 

ところが、ユキは急に店を休むようになります。心配したボクちゃんがユキのアパートを訪ねると、ユキはすっかり生きる気力をなくしていました。なんでも画商の男に騙されたうえ、身体を弄ばれたというのです。怒りにもえるボクちゃん。

 リチャード(小日向文世)と2人だけでユキの仇を取ろうと考えます。ところが、計画を聞きつけたダー子(長澤まさみ)も強引に仲間に加わります。

 

今度の標的は、悪徳な美術商・城ケ崎善三(石黒賢)だいっ!

城ケ崎の父は才能のない画家だったといいます。父に能力のなさを思い知らせるために美術評論家を志したのです。独学で芸術作品の鑑定眼をみにつけた城ケ崎は、自分の冠番組をもつまでになります。一方で女癖は悪く、本物の絵を偽物だと鑑定し安く買い上げたりしていました。闇市で絵を売りさばき、私腹を肥やしていたのです。

 

ダー子は中国人バイヤー“王秀馥”になりすまして、オークション会場に潜入。大量の絵を購入し、城ケ崎との接点をもちます。ダー子は知り合いの贋作画家の伴友則(でんでん)にピカソの贋作を描くように依頼します。

 

1か月後。伴は贋作を描き上げます。ピカソが『バラ色の時代』に描いたという触れこみの絵を完成させたのです。(← 『バラ色の時代』とは、新しい恋人ができたピカソが明るい色調の絵を描いた時期です)

 

ところが、田舎の画商に扮したボクちゃんが絵をもちこむと、城ケ崎はあっさり偽物だと見破ってしまいます。絵を描いた伴は留置場に入れられてしまいます。伴が罪を被ってくれたので、ダー子やボクちゃんが関与したことは知られずに済みました。

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贋作なんか関係ねえ! 画家、作っちゃえよ!

 

さて。ホテルでお取り寄せの卵を食べていたダー子は、あるアイディアを思い付きました。それは、これまで知られていない画家をでっちあげること。無名の画家“山本巌”を作り出し、城ケ崎に発掘されるよう仕向けたのです。生きているうちには評価されなかった画家(ゴッホのように)という設定で。

 

山本巌が茨城の片田舎で生まれたと聞いた城ケ崎は、巌の生家を訪ねます。そこには、巌の親戚になりすましたリチャードがいました。家には、何枚も巌の描いた絵が眠っていました。もちろん、この絵はダー子たちが仕込んだもの。城ケ崎はボクちゃんやリチャードが描いた絵とも知らず、3.5億も出して絵を買い取ってしまいます。

 

3か月後のオークション会場。“山本巌”の自画像をオークションにかけようとした城ケ崎はわが目を疑います。そこには自画像と同じ顔の男が・・・彼こそ、本物の山本巌。現在卵農家をしている男性です。ダー子たちにいっぱい食わされた城ケ崎の名声は、地に落ちたのです。

 

無事ユキの仇をとったボクちゃんは、ユキの個展会場を訪れます。ところが、ユキは中年男性にすり寄っています。彼女は個展を開いてくれる新たなパトロンを見つけていたのでした。

 

正直、第3話よりこっちの映画のほうが面白いと思う。

 

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第3話の視聴率は?

第3話の視聴率は、9.1%。

9.4% → 7.7% → 9.1%

第2話から少し持ちなおしていますね。

 

脚本家の下調べのプロセスって?

贋作画家の実際の事件を調べる

第3話の脚本を書くまえの下準備として、古沢氏はまちがいなく贋作画家が起こした事件を調べたはずです。

 

そして、実際にフェルメールの贋作を描き続けた男がいました。彼の名は、ハン・ファン・メーヘレン。20世紀初頭のオランダの画家です。メーレヘンはもともと、天才的な絵の才能をもっていましたが、画家としては認められませんでした。そこで彼は、美術界に復讐をすべく贋作ビジネスに手を染めるようになるのです。

 

制作過程はこうです。フェルメールと同じ17世紀の無名の画家の絵を手に入れ、絵の具をそぎ落とします。絵の具や絵筆は当時のものを使い、完成後に墨を使って風合いを出すなど工夫しました。

 

ナチス・ドイツを騙そうとした!

メーレヘンは、ナチスドイツの高官たちにフェルメールの絵を売りさばきます。この行為がオランダ当局に知れ渡ってしまいます。

「敵国ドイツに国の宝を売るなんてけしからん!」

 

メーレヘンは国家反逆罪の罪でつかまってしまいます。ところが、メーレヘンは獄中で自供します。

「あのフェルメールの絵は、私が描いた贋作だ!」

メーレヘンは法廷で作業工程を実演、これには裁判所もメーレヘンの贋作だと認めざるを得ませんでした。メーレヘンを批判していた国民も手の平返し。“ナチスから国の宝を守った英雄”として喝さいを浴びせます。

 

高名な鑑定士も目の肥えた資産家も、まんまとメーレヘンに騙されてしまったのです。古沢氏は、おそらくこのエピソードから今回のお話を組み立てたのではないでしょうか。メーレヘンについてご興味のある方は、この本をチェックしてみて。

 

 

コンフィデンスマンJPの見逃し配信は?

コンフィデンスマンJPの動画を、デイリーモーションやパンドラ、YouTubeなどで探す人は多いと思います。ただ、フジテレビのドラマは動画サイトにアップされてもすぐに消されてしまう可能性が高いです。

 

『フジテレビオンデマンド』では、放送済みのエピソードを全て視聴できます。

 

 

 

まとめ

第3話は大きな粗はなかったものの、小さくまとまってしまった感は否めません。第4話は『映画マニア編』というサブタイトル。映画のパロディネタが多そうで、今から楽しみです。期待しましょう!