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日本史の勉強にもなる!『幕末・明治維新を扱った映画』おすすめ5選

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1603年に誕生して以来、260年余り続いた徳川幕府。しかし、1853年の黒船来航により状況は一変。外国の脅威を前に、国内勢力は開国派と攘夷派に二分されます。両派の争いで国は大混乱に陥ります。

 

そして、1867年の大政奉還を受けて明治政府が樹立されます。日本は、近代国家への道を歩み出すことになります。

 

幕末から明治初期は、動乱期であるために理解するのが難しい時代です。そこで、幕末から明治初期までを扱った映画を集めてみました。

 

1 『人斬り』(1969年)

幕末の土佐に生まれた岡田以蔵(勝新太郎)は、酒と女に目がない荒くれ者。以蔵の未熟ながらも豪快な剣さばきは、人々に恐れられていました。そんな彼に目をつけたのが、土佐勤皇党の党首・武市半平太(仲代達也)です。以蔵は武市の犬として、保守派の武士たちを次々と血祭りにあげてゆくのでしたが・・・

 

『鬼龍院花子の生涯』の五社英雄がメガホンをとった痛快娯楽作。一般には冷酷で非情な人斬りとして知られる岡田以蔵ですが、本作ではそのイメージとは大きく異なります。パワフルでエネルギッシュ、リーダーである武市にはどこまでも無邪気に従います。また、政治談議に参加できるほど学がないことから、劣等感も併せ持っています。『龍馬伝』で佐藤健が演じた岡田以蔵とは、180度違うキャラクターに見えるでしょう。勝新太郎の当たり役です。

 

2 『福沢諭吉』(1991年)

福沢諭吉といえば、『学問のすゝめ』と1万円札。慶應義塾の創設者としても知られています。功績が多岐に渡るため、その人物像を掴みにくい人も多いのではないでしょうか?

 

江戸時代、外国語といえばオランダ語でした。特に医学の分野でオランダ語は重宝されていたからです。

 

諭吉(柴田恭兵)もオランダ語をマスターするのですが、横浜にある外国人居留地に足を運んでがく然とします。そこで外国人たちが話していたのは、英語だったのです。「これからは英語が世界の共通語になる!」そう感じた諭吉は1860年に咸臨丸に乗り、アメリカへ渡ります。向こうの文化と英語を学んだ諭吉は、日本に戻ると塾を開いて後進の指導にあたります。

 

慶応義塾ができるまでに主眼がおかれているため、福沢諭吉の伝記映画としては中途半端。ただ、福沢諭吉は明治維新を政策ブレーンの立場で迎える人物。西郷隆盛ら、政権の外にいた人間から見るのとはまた違った「明治初期」が浮かび上がってきます。

 

3 『壬生義士伝』(2000年)

 

浅田次郎の同名小説を映画化。新撰組の隊士・吉村貫太郎の主人公に据え、幕末を生き抜いた武士の姿を描いています。

 

南部藩の下級武士の貫太郎(中井貴一)は美しい妻とかわいい娘を授かります。しかし、足軽の身分のため生活に困窮します。このままでは妻子を食わせることができません。そこで脱藩し、当時世間を騒がせていた新撰組に入隊します。貫太郎は剣の達人でありながら、命を惜しみお金をためこむことに執着します。

隊員からは『守銭奴』と揶揄されますが、実はすべては妻子の生活を支えるためであったことが判明します。

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4 『長州ファイブ』(2006年)

 

幕末に長州藩からにヨーロッパに派遣されて極秘留学をはたした5人の若者がいます。伊藤俊輔(のちの伊藤博文)・井上聞多(のちの井上馨)・遠藤謹助山尾庸三野村弥吉(のちの井上勝)たち5人です。彼らは、長州五傑(=長州ファイブ)と呼ばれています。

 

当時の長州藩は、尊王攘夷の立場。その藩の人間が幕府の禁制を犯してまで外国に渡航しようという訳ですから、まさに命がけの行動といえるでしょう。彼らが西欧で学んできた技術・知識は、近代国家設立に大きく貢献することになります。

 

5 『桜田門外ノ変』(2010年)

 

幕末に江戸幕府の大老・井伊直弼が暗殺された『桜田門外の変』。攘夷派の反対論が渦巻く中、井伊がアメリカとの修好通商条約に踏み切ったことが発端でした。

 

これに危機感を抱いた水戸藩から脱藩した17名と薩摩藩士1名の18名は、井伊の襲撃を決行します。

 

この映画では襲撃の実行犯の立場から、襲撃前後の様子をこと細かに描いています。まるでドキュメンタリーのようなリアルな演出によって、江戸幕府が崩壊してゆくさまを追体験することができるでしょう。

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まとめ

幕末・明治初期を扱った映画を調べると、移り行く時代に翻弄される武士を描いた作品が多いことがわかります。維新期の政治の混乱を描くような作品は、意外とないのです。

 

滅亡間近の江戸幕府の混乱や、新しくできたばかりの明治政府の内情がわかるような映画をぜひ作ってほしいものです。