映画ときどき海外ドラマ

ドラマや映画の感想・ネタバレ、シナリオ論など、エンタメ全般を考察するサイト

元祖おバカ映画、『ポリスアカデミー』をまじめに語る

f:id:entafukuzou:20180410202641j:plain

コメディを通り越してナンセンス、お下品で不謹慎。でも、あまりのくだらなさに笑ってしまう・・・そんなおバカ映画ってありますよね? 近年では、『テッド』『ハンクオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』などのヒットが記憶に新しいところです。

 

『ポリスアカデミー』とは?

 

そんなおバカ映画の元祖と呼ぶべき作品をご存知でしょうか? 1984年公開のアメリカ映画『ポリスアカデミー』です。

 

あらすじは、こんな感じです。

新任の女性市長が、警察官の採用基準を見直した。これによって、人種も経歴もさまざまな人たちが警察学校(ポリスアカデミー)に入学してくる。古い慣習を重んじるハリス教官たちは、面白くない。新入生を辞めさせようと、次々と厳しい訓練を命じるのであった。

 

この映画を面白くしているのは、何といっても個性豊かな生徒たち。

町のゴロツキで、問題ばかり起こしていたマホニー

お嬢様育ちのトンプソン

いじめられっ子でマザコンのバーバラ(← 男です!)、

楽器の音から獣の鳴き声まで声帯模写してしまうジョーンズ

ミリタリーオタクのタックルベリー

大柄だが寡黙なハイタワー

小柄で内気な黒人女性・フックスなどなど。

 

変わり者たちを辞めさせようと鬼教官ハリスは、徹底的にシゴキます。しかし、生徒も負けてはいません。どんなに派手な失敗をやらかしても、訓練に食らいついていきます。そこへゴージャスな女性教官キャラハンも加わって、大騒動を繰り広げます。このやり取りが、ルール無用でハチャメチャ。文句なしに笑えます。

 

主人公の設定が面白い

 

アカデミーに集まった新入生は、みな本気で警察官になろうとしています。ところが、主人公のマホニーだけは違います。警察にコネがあるおじさんの力添えで、無理やり入学させられたのです。

 

ですので、マホニーだけは失敗をやらかして、わざと退学になろうとします。ところが、これが全然うまくいかない。アカデミーに残りたい他の生徒たちが、もっと派手な失敗をやらかすからです。この辺の対比がとても上手い。コメディのお手本のような台本だと思います。

 

おバカ映画なのに、真面目に作られている?

 

しかし、この『ポリスアカデミー』、ただおバカでマヌケな映画ではありません。社会で爪はじきにされていた若者たちが、ようやく見つけた自分の居場所で奮闘する・・・物語の骨格は、まっとうな青春映画なのです。

 

また、80年代は女性の社会進がままならなかった時代。アカデミーの新入生に女性が多いのも、社会変革を促そうという作り手の意図があったのかもしれません。

 

さらに、教官の中に黒人がいない事からわかるように、まだまだ人種差別が色濃く残っていた時代です。生徒のひとり、フックスは黒人で女性。いわば2つのハンデを背負っています。 そんな彼女は、内気で運動神経もなし。それでも一生懸命、訓練についてゆくのです。教官に怒られ、泣きそうになりながらも歯をくいしばる彼女を見て、コメディ映画なのに涙がでてきました。

 

本国で大ヒットし、シリーズ化

 

『ポリスアカデミー』は大ヒットし、これまでに『7』まで続編が作られています。参考までにタイトルを挙げておきます。基本的には、おなじみのメンバーが場所を変えておバカな騒動を繰り返すだけ(← おいおい!)。ですので、どれから見ても楽しめますよ。

 

f:id:entafukuzou:20180211041218j:plain

 

『ポリスアカデミー2 全員出動』(1985年公開)

 

『ポリスアカデミー3 全員再訓練!』(1986年公開)

 

『ポリスアカデミー4 市民パトロール』(1987年公開)

 

『ポリスアカデミー5 マイアミ特別勤務』(1988年公開)

 

『ポリスアカデミー6 バトルロイヤル』(1989年公開)

 

『ポリスアカデミー7 モスクワ大作戦』(1994年公開)

 

そして、なんと! 全世界待望のシリーズ第8作『ポリスアカデミー8』の制作が発表されました。詳細が分かり次第、当ブログでもお伝えしたいと思います。