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おっさんがガチで映画『しまじろう』を見る①

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これから見る映画は、2014年公開の『しまじろうとくじらのうた』です。

 

『しまじろう』は、猫(とら?)を擬人化したキャラクター。乳幼児向けの通信教育テキスト『こどもチャレンジ』で連載されていた作品です。当然、映画は子供向け。一方の私は、いい歳したおっさん。ふだん、アニメは一切見ません。

 

今日だって本当は、海外ドラマ『ゲームオブスローンズ』や『ウォーキングデッド』の続きが見たいんです。そんな私が、ムフフなシーンもショッキングな場面もない、子ども向けのお行儀のよい世界に耐えられるのか? いい歳した大人がガチで子ども向け映画を見たら、どうなるか。身をもって検証したいと思います。

 

いきなりの劇中劇

 

スタート直後。いきなり、やどかりと花が登場。「はじまるよ。はじまるよ。今から映画がはじまるよ」と歌い出します。「わかっとるわ、はよ始めてくれや!」と、ツッコんでしまいます。大人になると、こらえ性がなくなっていけません。すると、やどかり、「今からしまじろう達を呼ぶぜ」と言うのです。私(=観客たち)にも声を出して呼びかけるように促します。こ、こっちは狭いアパートに独りなんだぞ。

 

心の中で「しまじろう!」と呼びかけると、花からは「声が小さい!」と怒られる始末。仕方ないから、か細い声をふり絞ります。「し、しまじろ~」

さて。ようやく登場したしまじろう達は、なんと着ぐるみです。えっ? これ、アニメじゃないのか? パッケージと違う・・・超展開にとまどう私をよそに、しまじろう、うさぎ、猫、インコの4人は、海中へ。なぜ、海中なのか? 説明がありません。酸素ボンベもなく普通に息していても、あえてツッコまないことにします。

 

海中では、オニヒトデ海の妖精さんが登場。オニヒトデも妖精も、ただのコスプレした大人です。教育テレビによくあるような、コスプレさんたちによる寸劇が始まります。これ、思ったよりハードル高いぞ。妖精さん役の女優さんがカワイイのが、せめてもの救い。

 

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近づくな、危険

 

さて。オニヒトデは、全身が毒のとげに覆われているため、友達がいないようです。でも、暗い身の上話をミュージカル調で歌いながら語るため、悲壮感は伝わってきません。するとしまじろう、「みんなで歌えば友達になれる」と言い出します。「一緒に歌えば、みんな友達~」とオニヒトデに接近します。無防備で近づくしまじろう。

 

歌うだけで仲良くなれるのか? しまじろうが言うから、そうなんでしょう。陰湿な合唱部だってあるに違いない、と考える私のほうがきっと陰湿なんです。しまじろう達は、オニヒトデと手を取り合って、輪っかになって回り始めています。あっ! 笑ってる! 友達のいなかったオニヒトデが、あんなに楽しそうに笑ってる!

 

ゆきすぎた純粋さは、ときに狂気となる。そう感じたのは、映画『少林少女』を見て以来のことです。あの映画でも、主人公が無垢な気持ちで宿敵に近づいていったのです。

私なら、警戒する。あんなに自分をさらけ出せない。しまじろうに対して軽い嫉妬をおぼえた所で、着ぐるみパートが終了。どうやら、この後、アニメパートがあるようです。